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挑戦者
久方ぶりに学園を訪れると、僕の席を囲む様に見慣れた面々が集まっていた。
「桐堂、様……?」
最初に燕翔寺が気づき、それに釣られて他のメンバーもこちらを向く。
「よ、随分と遅かったじゃねぇか」
「ホント、心配してたんだからね〜?」
「お待ちしておりました、桐堂様……本当に、ご無事で……よかった……」
沢山迷惑かけた。けど、皆んな暖かく迎えてくれた。燕翔寺なんか泣いてしまってる。
「瑠花ちゃんは良かったの?」
「私は昨日済ませてるから」
「抜け駆けはズルいよ!」
深海は抗議するメラノさんを煽る様にほくそ笑む。
僕の精神をすり減らしていたあの陰口も聞こえない。実際には誰かしらまだ言ってるかもしれないが、もう気にならない。
大江山がこちらを不満そうな眼差しで見つめている。僕は隣の少女を見習ってほくそ笑んで見せる。
「チッ」
いずれお前を、実力だけで超えてみせる。
「あまりガンつけないの。怯えちゃうでしょ」
「あの……瑠花ちゃんの方がナチュラルに失礼というか、煽ってるって言うか……」
やっぱり、僕のボディーガードは頼もしい。
「ま、目標がある事は良いことよ。ついでにこのヘナチョコもさっさと超えてしまいなさい」
「瑠花ちゃん酷い……」
「ははは……」




