終着駅
僕が弾道を予測し、深海が回避。
普通なら不可避の弾幕を僕達は回避し続ける。深海がどこへ向かっているかは分からないが、このままなら引き離せる。
「(それよりメラノさんが心配だ。早く助けを呼ばないと)」
少し余裕が生まれた事で僕は完全に油断してしまっていた。
プシュッ
鳩走る鮮血。深海の膝横から、足首から、至る所から血が吹き出す。何故彼女のの限界に気づかなかったのか。
いや、最初から限界だったんだ。とうの昔に限界は超えていた。いつ壊れてもおかしくなかった。
深海が転倒し、そのまま僕は転げ落ちる。
見誤った。彼女が負けるはずがないと、どこか勝手に思い込んでいた。
白く細い両足はあらぬ方向に曲がってしまっており、もはや立つことすらままならない様子。
「理解できませんね、なぜその人間の殻に拘るのか……もはや死に体。さっさと殻を破れば良いものを」
「………」
動かなくなった深海を足蹴にしながらシスターは呟く。グリグリと踏み躙るその様子に僕の中で激しい憎悪が湧き上がる。
「あら?」
両手で抱えた深海を、そっと寝かせる。
「………座標を入れ替えられた……?」
自分で何をやったか理解していないが、なんとなく掴めた。ロッカを抜き放ち、構える。
「回路を開いたのはかえって失敗だったようですね」
「少し、待ってていてくれ。深海」
僕がこの女を止める。




