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グレイル・フォース・アイズ  作者: 九六式
疑惑と焦燥
51/108

極光




「いくわよ」

「ガッテン!」


 クナイを一斉に投擲し、同時に駆け出す。紅葉さんの方は飛び乗った上の鉄骨を逆さに駆けて迂回している。


「あら、あら」


 クナイは全弾弾き返されるがそれはただの陽動。


「ふっ!」


 小夜時雨を抜刀、斬りつける。そして同時に紅葉さんが上から強襲する。


 挟み撃ち。そして徐々に右回り位置を入れ替えながら斬撃を仕掛け続ける。


「………」


 届かない。たかが一本の大鎌だけで2人同時に相手し、すべていなしてくるなんて。


「(作戦変更よ。私が援護にまわる)」

「(オッケ!)」


 そのまま斬りかかると思わせ、躱した先のその顔面に拳を叩き込み、先程コイツが穴だらけにした地面に潜り込む。


 そして紅葉さんの攻撃を避けれない様、奴の足を下から縛り付ける。


「コレは・・・」

「くー、らぁーーーえっ!」


 紅葉さんの強烈な一撃を受け、吹き飛ぶ。


「まだよ」


 まだこの鎖は解いていない。


 靴底に仕込んだナイフをアンカーがわりに橋に撃ち込み、力任せに鎖で縛った奴を振り下ろし、地面に叩きつける。


「もう一発っ!」

「オーケーよ」


 橋の上に戻りながら紅葉さんに向けて奴を振り上げる。


「せーのっ!」


 ドゴォッ


 今度こそ勢いよく飛んでいき、橋の鉄骨に叩きつけられる。人間でなくてもかなり大ダメージを受けた筈。


「(けど、念には念を)」


 右手を開き、死水を放出、収束させる。そして、同時に白くなっていく私の頭髪。


「(ここでトドメを刺す)」


 収束させたエレミュートを一本の槍に変形させる。流石にこれを受けてまともに生存できる生命体はこの世に居ない。


 その時


「お遊びはもう終わりましたか?」

「っ!?」

「でしたら、今度はこちらから」

「チッ……!」


 槍を投擲する。


 しかし、槍は奴の目前でボールにかかった水のように円形に飛び散る。


「なっ……」


 そこには、薄く、青白い障壁のような球体が奴を包むように現れていた。


 そして……


 また別の小さな球体が何処からともなく出現し、一斉に輝きを放つ。


「ちょーっと、不味くない?」

「……そうね」


 次の瞬間、一斉に放たれた閃光が視界を埋め尽くした。


 





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