極光
「いくわよ」
「ガッテン!」
クナイを一斉に投擲し、同時に駆け出す。紅葉さんの方は飛び乗った上の鉄骨を逆さに駆けて迂回している。
「あら、あら」
クナイは全弾弾き返されるがそれはただの陽動。
「ふっ!」
小夜時雨を抜刀、斬りつける。そして同時に紅葉さんが上から強襲する。
挟み撃ち。そして徐々に右回り位置を入れ替えながら斬撃を仕掛け続ける。
「………」
届かない。たかが一本の大鎌だけで2人同時に相手し、すべていなしてくるなんて。
「(作戦変更よ。私が援護にまわる)」
「(オッケ!)」
そのまま斬りかかると思わせ、躱した先のその顔面に拳を叩き込み、先程コイツが穴だらけにした地面に潜り込む。
そして紅葉さんの攻撃を避けれない様、奴の足を下から縛り付ける。
「コレは・・・」
「くー、らぁーーーえっ!」
紅葉さんの強烈な一撃を受け、吹き飛ぶ。
「まだよ」
まだこの鎖は解いていない。
靴底に仕込んだナイフをアンカーがわりに橋に撃ち込み、力任せに鎖で縛った奴を振り下ろし、地面に叩きつける。
「もう一発っ!」
「オーケーよ」
橋の上に戻りながら紅葉さんに向けて奴を振り上げる。
「せーのっ!」
ドゴォッ
今度こそ勢いよく飛んでいき、橋の鉄骨に叩きつけられる。人間でなくてもかなり大ダメージを受けた筈。
「(けど、念には念を)」
右手を開き、死水を放出、収束させる。そして、同時に白くなっていく私の頭髪。
「(ここでトドメを刺す)」
収束させたエレミュートを一本の槍に変形させる。流石にこれを受けてまともに生存できる生命体はこの世に居ない。
その時
「お遊びはもう終わりましたか?」
「っ!?」
「でしたら、今度はこちらから」
「チッ……!」
槍を投擲する。
しかし、槍は奴の目前でボールにかかった水のように円形に飛び散る。
「なっ……」
そこには、薄く、青白い障壁のような球体が奴を包むように現れていた。
そして……
また別の小さな球体が何処からともなく出現し、一斉に輝きを放つ。
「ちょーっと、不味くない?」
「……そうね」
次の瞬間、一斉に放たれた閃光が視界を埋め尽くした。




