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グレイル・フォース・アイズ  作者: 九六式
秘めた力の片鱗
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作戦会議




 燕翔寺達のおかげで何とか身を隠すことが出来た。


「よく私たちの場所が分かったわね」


 見張りをしていた深海も戻ってきた。シオンを置き、深海も座る。


「傘草先生から個人通信が送られ、この場所に行くよう指示を受けました。わたくしも2人の姿が見えず、気がかりだったもので」

「………そう」


 今一つ納得がいってなさそうだが、深海は話を一旦終わらせる。


「まあ、良いでしょう。問題は練習スペース、本来フォリンクリの仮想体すら出現しないこの場所で駆竜が現れたことよ」

「深海様、お詳しいのですね……わたくし、アレらがなんという名前なのか存じませんでした」

「………」


 ハァ、と深海は溜息をつく。


「本題に戻るわよ」

「あ、はい。失礼しました」

「幸いに私たちには武器がある」


 そういって深海は自分のシオンを握る。


「さっき1匹だけぶっ殺してやったから、確実にダメージは与えられる」

「でも……」

「ええ、知っての通りここは仮想空間。奴らは仮想体、データの集合体。いくらでも増えるでしょうね」

「なら、どうすれば……」


 助けを求める様に深海の方を見ると何かこちらに訴えかける様にただ見つめているだけ。


「貴方なら、何か策が浮かぶんじゃない?」

「そんなこと言われても……」

「ほら、あの日の様に」


 あの日、恐らく僕が"オルカとしての深海"と初めて会った日の事だ。しかし、あれはただただ深海に助けられただけだ。僕は何もしていない。


「…………」

「私、やることがあるから」

「え?」

「それじゃあね」


 そういって深海はシオンを持って外へ出る。


「(マズい……)」


 頼みの綱である深海が居なくなってしまった。今ここを襲われたら僕たち2人で対処することになる。


 駆竜は深海だからこそ撃破できたに過ぎない。いくら低級のフォリンクリといえど、始めてハウンドを手にしたばかりの2人でどう戦えば良い。


「(そもそも倒したところで何になる?)」


 新しい駆竜が現れるだけだ。


「っ!?」


 突然右目が熱くなる。


「(まただ!)」


 この時、やけにリアルな光景が浮かぶ。そしてその光景はかなりの精度で未来を予知する。"勘がよく当たる"。


 見えた光景は駆竜がこちらに気づいて駆け寄ってくる姿だ。


「燕翔寺!」

「はい!?」

「来るぞ、僕たちでやるんだ!」







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