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グレイル・フォース・アイズ  作者: 九六式
秘めた力の片鱗
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1日遅れの提出物





「よし、今日は持ってきたな」

「はい」


 申請書を提出し、ハウンドを受け取る。僕が申請したハウンドはソードデバイスの【ロッカ】とガナーデバイスの【シオン】。


 ロッカはライローとは違ってロングソードの様な剣状のハウンド。ライローより破壊力に欠けるものの、取り回しや安定性に優れている。

 そして、シオンはライフルの様な形状の中〜遠距離の射撃戦用のハウンドだ。


「(初めてだしな、どちらかが得意って事はないし可能性を広げてみるのも手だ)」


 実際、現役のハンター達は複数ハウンドを臨機応変に対応するためサブウェポンとして所持していたりする。


「…………用事は済んだの?」

「あ、ああ」


 何故かついて行くと言って聞かなかった深海が後ろから覗く。正体がバレた事に開き直ったのか最早僕に対して隠すつもりはないらしい。


 オルカ。深海のもう一つの顔で謎の組織、特別危険現象対策部のメンバー。


 僕はつい先日、その彼女に命を救われたわけだが……


「(そうだ)」


「深海も狩猟科に移行しないか?」

「………私が?」


 素人目に見ても深海、オルカの実力は本物。僕を助けてくれたあの日、明らかに戦闘慣れしていた甲本すら圧倒して見せた。


 特に刀を使った近接戦闘、白兵戦で敵う相手はこの学校に居ないだろう。


「ああ、そう言うと思って自分の方で移行しておきました」


 グッ、と親指を立てる傘草先生。どうやら僕たちの担任は深海と同じ組織の人間らしい。

 なんだか鬼教官のような初対面の時のイメージが崩れつつある。


「勝手に何してる」


 ドスが聞いた声に「すみません」と軽く頭を下げる先生。しかし何処か悪戯小僧みたいな顔で、あまり反省していない様だ。


「貴方ねぇ……まあ良いわ。なら適当にハウンド用意しておいて」

「はっ、ですが例のモノは……」

「勿体無くて使えないわよ。と言うより、あんな極秘のものを公共の場で使う訳ないでしょうが」

「っ、失礼しました」


 どうやら僕にはよくわからない会話が繰り広げられ、2、3度傘草先生が頷くと深海はこちらに向かって来る。


「さっさと戻るわよ」

「あ、ああ」


 その手には【シオン】が二丁握られていた。


「剣じゃなくていいのか?」

「無駄に腕が良い奴がいたら目立つでしょ。傘草といい、ここにはバカしかいないの?」


 気を許してくれてるのは嬉しいが、中々に辛辣な一言に少し傷つくのだった。











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