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08 タバコは大人になってからだよね。

結局、委員長と生徒会長の喧嘩は決着付かずに終わり、委員長が引いて場は収まったらしい。

そして俺は翌朝まで保健室でのびてた。


―廊下―


目が覚めた俺は一応教室へ向かう、だって朝だし、荷物置きっぱなしだし。


そんな寝起きの俺の前に謎の人類が現れた。


「なんだよ?」

「えっ、いや、なんでもないです」

「ウソつけ、何か言いたい事あんだろ?」


まぁ言いたい事はありますよ。

でもそれは言っていい事なのかを迷ってるんですねよね~


「おいしいんですか?」

「ウマイよ、食う?」


とタバコを一本俺に差し出す謎の人類。

しかし、この差し出したタバコを吸えという意図で出されたものではない、

文字通り、食べる。という意図で出されたものだ。


なんたって目の前にいるこの人はタバコをおいしそうに食っているのだから。

だが、俺は風紀委員なのでそこら辺の事情も踏まえて言葉を選ぶ。


「いや、いらないですよ。っていうかタバコって食べ物じゃないでしょ」

「俺はコレ食わなきゃ能力が使えないんだよ」

「そうだとしても、風紀委員としては見逃せません」


シュッ


! 右腕に何か掠めた?


俺の右腕の制服は刃がかすめたかのように破れ、少し血が流れる。


「敵対行為とみなしますよ?」

「構わない、風紀委員は大嫌いなんだ」


五月雨抜刀。


「刀か、稜姫に似てるな。だが」


スーーッ


謎の人類は息を大きく吸う。


ふん、隙だらけだ。


俺は謎の人類に斬り掛かろうと五月雨を振るう。


しかし、


ハーーッ


と謎の人類が息を吐くと、全身が切り刻まれたかのように切り傷が出来る。


俺は咄嗟に眼前に五月雨の刀身を構える。


目だけは守らないとな。


「何をしたんだ?」

「攻撃しただけさ、安心しろ動脈は狙ってねぇーから」


服はボロボロになり、傷口からは鮮血が流れ出ている。


「お前、一年だろ?」

「そうだけど、それがどうした」

「じゃあ知らねぇーよな。俺がなんて呼ばれてるのか」

「?」

「俺は風間かざま 俊介しゅんすけたいていの人間は『不幸の風』って呼ぶんだ」

「不幸の…風?」

「あぁ、俺の吐く息を浴びたら不幸になるからな」

「今の俺みたいにか」

「正解。話は変わるけど、その刀誰から貰った?」

「稜姫先輩から」

「へぇ~ あの『斬り裂き姫』が五月雨を他人にねぇ」


不思議そうな顔で俺の握る五月雨を見ている。


「よし、せっかく五月雨が他人の手にあるんだ。手に入れるなら今だな」


不幸の風はそう言うと再び息を俺に向かってはいた。


シュシュシュシュシュ!


再び俺の体を襲う痛み、

このままじゃ出血多量で死ぬんじゃないか?

ヤバ。


俺は目を瞑ったまま五月雨を振り回しながら前へ進む


「そんなんじゃ当たんないぜ」

「喋ってる時は攻撃できないだろ」


目を見開き俺は脚に力を込めて解き放つ、残像を残しながら移動する俺を不幸の風は捉えることはできず、

背後に着いた俺は五月雨を振り落とした。


振り落としたはずなのに、血は一滴たりとも流れはしなかった。

それ以前に不幸の風が真っ二つになった!?


「俺は少し特殊でね。能力が二つあるんだ。二つとも神経強化系だけどな」

「幻覚!?」

「少し違うな。さてと、終わらせるか」

「後ろか!」

「気づくのが遅いよ」


初めて見えた。

不幸の風の見えない刃、

そうかタバコの草が、半端ないスピードで。


間に合わない、殺られる……っ!


刹那、炎が俺を包んだ。


「なんだ?」

「まったく、ホント私が居ないと秋人はダメだな」


その声は普段から聞き覚えのある声、

いつも一緒にいた声、


「烈か!?」


炎が消えると烈が後ろに立っていた。


「ありがとう、たすかっ」


言葉は途中で遮られ、俺は頬に痛みを感じながら宙を舞っていた。


あれ、なんで俺飛んでんだろう?

あれ、なんで烈が俺を殴ってんだろう?

あれ、助けに来たんじゃないの?


あれェェ!?


そして床に叩きつけられた俺は起き上がると、


「何すんだよ!」


と怒声を上げる。


「何すんだよじゃねぇーよ、私以外の人間に虐げられるな!」


えっ、怒ってるのソコ?

それだけの理由、ってか自分のおもちゃを盗られた子供ですか貴女は。


「なぁ烈、俺を助けに来たんじゃないのか?」

「何言ってんの、秋人を奪い返しに来たのよ」


あー あくまで俺は「物」なんですね。はい、分かりました。


「ところで、アンタは私の物に何か用でもあるのかしら?」

発火能力パイロイネシスか、それほどの炎を出せるのは中々レアだぞ?」

「へぇ~ それよりも火貸してほしかったらいつでも言いなさい、アンタごと灰にして上げるから」


と口から火を吐き出しながら言う烈。

ドSに火って、鬼に金棒じゃないか。

色んな意味でヤバい組み合わせだよ。


「それに、一番気に食わないのは秋人に怪我させたことよ」


黒い笑みは消え、正真正銘の怒りの炎を烈は燃やしていた。

ホント、俺っていつも守ってばっかだな、こいつに。


「おいおい、相性悪すぎ。ここは一先ず引かせて貰う」


そう言い残して不幸の風は息を吐き出し、烈は炎を噴き出して対抗する。

炎が消えると、そこに不幸の風の姿はなく、残ったのは焦げた匂いと、黒く変色した床と壁と天井だった。


「これって、だれが修理するんだよ」

対決バトらせてみたんですけど、上手く書けませんでした(泣)

あと、やっぱ技名とかあった方がいいですかね?

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