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28 テストが終わると鬱憤を晴らしたくなる。

烈が花壇のおじいさんと別れてから一時間後、秋人は烈に同行という名の脅迫をされて駅前のファミレスでパフェを奢らされていた。


ファミレスの一角に近寄りがたい雰囲気を放つ秋人と烈。

秋人は財布の中身を確認しながら涙を流す、「二千円も」と呟きながら落ち込んで、烈はパフェを食べながら二重覚醒者レアケースの事を考え落ち込んでいた。

そんな二人から流れ出るオーラーは『負』だった。

店員でさえできれば近寄りたくない、なんて思うほどに暗かった。


「暗いな、何か嫌なことでもあったのか?」


そんな雰囲気の中、言葉を放ったのは秋人であった。


「うるさいわね、関係ないでしょ」


もちろん落ち込んでいる烈の反応は誰にでも予想できる物が返ってきた。

しかし、次に放たれた秋人の言葉で烈の顔は驚きに変わる。


「……二重覚醒者レアケースに負けたからか?」

「! なんで知ってんのよ」

「そりゃー アイツは校内で有名人だし、 お前に勝てそうなのはアイツくらいだしな」

「私はなんで負けたの知ってんのかを聞いてんの!」

「花壇のおじいさんって人に教えてもらった」

「……あのクソジジ~!」


烈の握っていたパフェ用のスプーンは烈の握力により原形を失った。


「あー めちゃくちゃ怒ってるな」


怒り心頭。って言葉が一番に頭に浮かぶ秋人であった。


この後、店長が泣く泣くお願いして烈と秋人に店から撤退したとかなんとか。



所変わって今いるのは秋人の自室だ。


「それにしても相変わらず質素な部屋ね」

「質素じゃない、シンプルって言ってほしいな」


秋人の部屋は白と黒の二色のみの彩なのだ。

壁紙は白、床は黒のカーペットに黒い机にイス、ベッドも黒一色で、時計は白のデジタル時計、止めはカーテンだ。

右側は黒、左側は白と、奇抜としかいえない部屋模様。

ここまで黒と白にこだわるか? なんて思ってしまうこだわりようだ。


「でも、気持ち悪いって言い方もあると私は思うけど」

「まぁ確かに、初めて入った人はみんな驚いた顔してたな。でも気持ち悪いはひどくないか!?」

「いやだって、ここまで黒と白にこだわらなくても」

「いいじゃん、黒と白。1と0みたいで」

「私にはよく分かんないわ」


ため息交じりに烈はそう言ってベッドに座り、秋人はイスに腰掛ける。


「にしても、テストはほんと大変だった」

「私のほうが大変だったわよ。あれは化け物以外の何でもないわ」

「それ言い過ぎ、可哀そうだろ」

「戦ってないからそんなこと言えんのよ、同じ一年とは思えなかったんだから!」


それ言ったらお前も同じだよ。と秋人は心中でそう思うのであった。


「まぁまぁ、何はともあれ無事にテスト受かったんだから良いじゃないか、終わりよければ全てよしだよ」

「……まぁそうね」


少々不機嫌なのは仕方がないか、と諦めながら秋人は缶ジュースを飲む。

ちなみに秋人の部屋には常時缶ジュース1箱置かれているのだ。

本人曰く、糖分と炭酸は何においても優先摂取すべし。なんだそうだ。


「それにしても、前来た時はファ〇タオレンジだったのに、もう全部飲んだの?」

「まぁ、そうだな」

「本当にジュース好きね」

「コーヒーも好きだ」

「はいはい」


烈は悪戯な笑みを浮かべながらコーラーを飲む。

結局、この後も烈の愚痴を聞く羽目になり、お開きとなったのは日も沈みきった八時過ぎだったそうな。

日にちの感覚が狂った作者です。

そういえば今日って1月6日ですね、すいません。

あと、少し文法?を変えてみました。


                    試験編……終了。

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