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13 炎は消してもまた自然と燃え上がる。

VS生徒会編 第二話です。

感想などありましたら、どうぞ。

「烈、無事だったのか」

「当たり前でしょ、私を誰だと思ってるの?」

「心配するだけ無駄だった。って事か」


心底心配したのに、もう少し反応が可愛らしかったらな。


ともあれこれで二対一、実力はアチラが上だろうが俺も烈もそこそこ強いはずなので協力すれば、何とかなるかな。と思考を働かせる。


「やれやれ、風紀委員会の新人は毎年化け物がいますね」

「私は化け物じゃない、女王様だ!」


喰らえ。と炎弾を一発放つ。

しかし水を纏わせて手で弾き飛ばす。


「少しは学習したらどうで…」


そう言いかけた時、彼の視界には俺が斬りかかる瞬間が飛び込んできただろう。

炎弾は囮、本命は物理的な直接攻撃。

つまりは五月雨による斬撃だ。


「クッ」


瞬時に眼前へ水を集結させ、五月雨を少し足止めする。

僅かにできた回避チャンスを彼は十二分に生かし、反撃へと出た。

まるで地面を這う蛇の如き動きで、刹那に俺の腹へ重い一発を撃ち込む。


「がはっ!?」


まさか、この一瞬でここまでの事を…


一歩、二歩後ずさる俺、しかし弱っている俺を見逃すはずもなく止めを仕掛けに動く、両手に西洋の槍に似せて水を纏い、地面を一蹴りして槍を構え突進してきた。


ヤバイぞ!

動け体!

まだ死にたくないだろう!


しかし思った以上にダメージが大きく、体はまだひるんだままだった。


炎幕えんまく!」


やられる。と覚悟した時、烈の声と同時に俺を炎の幕が覆う。

そして彼の槍が炎幕に触れると同時に槍は蒸発していき、それを見るや否や彼は後ろに跳躍した。


「やれやれ、本当に手のかかる相手ですね」


俺を覆う炎の幕は燃え尽きて俺は再び彼を視界に捉える。


「それはどうも、先輩も手強いですよ」

「お褒めの言葉ありがとう、しかし困りました。このままでは生徒会の職務に支障が出てしまいます」

「それがどうしたよ! アンタだって私達と戦リ合えて楽しいだろ~?」

「まぁ確かに面白いですけど、職務には忠実に。というのが私のモットーですので、提案です。ここは痛み分けという事で互いに引きませんか?」

「痛み分け? それほど怪我は互いにしてないと思うんですけど?」

「お互い上司に色々と言われるでしょう?」

「あー なるほど。それで痛み分けか、でも俺達は怒られるのは御免ですね」

「そうですか、では致し方ありません。逃げます♪」

「「はぁ?」」


次の瞬間、渡り廊下を球体上に水が覆う。


ブクブクブク~

ガバガバガバ~


(烈~ 何とかしろよ!)

(あ~ 無理かも)

(イメージしろ、イメージ!)

(え~っと、あぁこれでどうだ! 炎海地獄えんかいじごく!)


烈から莫大な量の炎が噴き出して、水をあっという間に蒸発させた。

が、飛び火した。


「熱ィ~! アツ、アツ、ちょ、これ何とかしろよ~!?」

「あー 消えろ、消えろ!」


烈が念じるようにそう言うと、炎の勢いは徐々に衰えて数秒後には鎮火した。


「焼け死ぬかと思った」

「ぷっ」

「ん? 今笑ったろ」

「いや、別に~」

「わ! ら! った! ろ!」

「はいはいはい。笑いましたよ、それが何か?」


そんな言い合いをしていると俺達は気付いた。


((あ、逃がしちゃったよ))


びしょ濡れで床に胡坐をかいて俺は稜姫先輩になんて言い訳をしようかと考えていると、


「どうも、こんちわ。そしてさようなら」


と銃を構えた黒い長髪の少年がいつの間にか立っていた。

最後まで読んで頂いてありがとうございます。

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