第十一話「戦国時代ではなく三国志だったようです」
16時にも投稿します
大杏帝国の事について知れた僕は翌日いつも通り公務を行っていた。目が覚めた時には紅花ちゃんは既にいなかった。どうやら気を利かせてくれたらしい。おかげで僕は冷静になる事が出来たよ。本当に美少女嫁の紅花ちゃんには頭が上がらないな。
そんな事を考えながら今日の分の公務を終えた。そして今度は清択さんによる勉強会が開催された。受講者は僕だけの1対1の形式だ。
「それでは陛下、先ずは国内の歴史に関してから……」
「うん、お願いね」
そして清択さんが語った内容は紅花ちゃんから聞いたものと大差がなかった。強いて言うなら所々で詳しい話が追加されているくらいかな。やっぱり大杏帝国の歴史は深くはないけれど前王朝の血筋は続いていてそれが国内をまとめる要因になっているみたいだ。これ、お爺ちゃんが伯国の皇族をお嫁さんに貰っていなかったら処志袁正は協力しなかったのかな?
「それでは次に現在の国内の様子を」
「!お願い」
そして漸く僕が知りたかった国内の状況が判明した。
まず、国内は3つの特別区と3つの自治領、27の州で分かれている。特別区は帝都が存在する大京特別区、南側における都の役割を担っている小京特別区、そして大杏帝国最大の貿易都市上海がある上海特別区となっているらしい。そして自治領は内部モンゴル自治領、新疆自治領、吐蕃自治領が存在するらしい。後の27の州は数が多いから言わないけど。
この33の行政区画はほぼ全てにおいて軍閥が存在しているとの事。数だけを見れば百を超える軍閥がいるがその中で力を持っているのは海杏軍閥ぐらいらしい。ただし、一つの軍閥として見れば海杏軍閥だけだが勢力図として見ればまた違ってくる。海杏軍閥は9つの州を自ら統治し4つの州の軍閥と吐蕃自治領、小京特別区を従えている。国内では最大の勢力だ。
しかし、それに対抗するようにもう二つの勢力が存在する。一つは言わずとも皇帝、つまり僕を頂点とする大杏帝国でもう一つは共産主義を支持する共産勢力だ。これらは皇帝派、海杏派、共産派と呼ばれているらしい。皇帝派は満州と呼ばれる帝都東側一体の地域と海西州と呼ばれている帝都の南にある巨大な半島を実効支配し2つの州の軍閥と内部モンゴル自治領を従えている。
最後の共産派は際立った軍閥こそいないものの上海特別区を抑え3つの州を支配していて、更に新疆自治領を従えている。国内はほぼこの3つに分裂しており2つの州だけ中立を宣言している状態にあるらしい。
……うん、こうしてみると僕は結構危ない状況にあったんだね。国内最大の海杏軍閥の長と話したんだから。やっぱり”知っている”という事はとても重要なんだね。




