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第15話 ブレードベアの群れ

「よし、ヨムガ草も14本ゲット

これで全部揃ったね」


僕は薬草採取の依頼を受け、湿地帯に来ていた


ギルドにあった資料本で、薬草の特徴を頭に叩き込んだつもりだったが、実際に現物を見るとよくわからなかったので、最初は『鑑定』を使って名前を確認しながら採取していたが、アイテムボックスを使った裏技を思いついてからは採取速度が飛躍的に上昇した


具体的には


適当に採取してアイテムボックスに放り込む

ある程度採取したら、アイテムボックス内を確認する

依頼以外の草があれば出して捨て、依頼品は残す


ちなみに名前のわからない薬草は、アイテムボックス内で『???』と表示されるが、ちゃんと種類毎に分けられるので、取り出して鑑定すれば問題ない


依頼にあった複数の薬草を採取し終え、僕は北の山の方へ向かう


この方向には旧街道があり、王都からの近道になるため、今でも利用する人もいるらしい


もちろん、山に近い分危険ではあるが、大雨の後で湿地帯の水が溢れて南の街道が灌水した時には、専ら旧街道が利用されるそうだ


「ん?またか…」


『気配察知』で左下方から近づく何かを感じ、歩く速度を上げた


ティアさんから聞いたグリーンアナコンダだ


湿地帯の草の下の水中から獲物に近づき、一気に締め上げて水中に引きずり込み、窒息させて捕食するそうだが、こっそり近づく分スピードが遅いので、接近を感知できれば逃げるのは容易い


戦ってもいいのだが、肉は美味しくないらしいし、皮も地球とは違って爬虫類の皮は需要がないそうで、サウザントソーンと同じ「割に合わない」相手である


「あんなのがいるから、依頼料が高いんだな

美味しい依頼かもしれないな……ん?」


僕は風に乗って聞こえてきた悲鳴に、思わず足を止めた


目を閉じ、集中すると旧街道沿い、イーヴァの反対方向で戦っているらしい音がする


「まさか山賊?

どっちにしろ急がないと」

僕はそこに向かい、全力で移動した



■□■□■□■□




「なんだって!?

あり得ないだろ」


そこにあったのは、1台の馬車と、数人の商人らしい格好の人たち、そして彼らを襲う群れを作らないはずの5頭のブレードベアだった


もっとも2頭が既に倒れ、商人たちも2人を残して死体になっている


その光景に僕の脳裏にスターハ村の惨劇が思い出される

僕の心を支配したのは…『怒り』の感情だった


「……」


僕は声を出さずに接近し、死体を喰らう1頭のブレードベアに飛び掛かり、鋼の剣を首の後ろに突き刺す

一撃で延髄を破壊され、ブレードベアは即死する

レベルアップの音が頭に鳴り響くが、今はそれどころではない



「誰だ!?」

「ガアアッ!」


乱入した僕にようやく2人と2頭が気づく


「冒険者です、助太刀します」


「すまない、助かる」


僕は1頭を2人にまかせ、残った1頭に対峙する

さすがに凄いプレッシャーを感じるが、ジェイス様ほどではない


右爪を降り下ろす攻撃を左に跳んでかわし、『カウンター』を発動させて剣を跳ね上げる


鋼の剣は正確に右手首を捉え、切断した

さらにそのまま振り下ろして右後ろ足を攻撃する


切断こそできなかったが、腱を斬ったようで、ブレードベアは立つこともできなくなり、戦意を喪失したらしく、右足を引きずりながら逃走する


「よし、あと1頭…」


僕がもう1頭の方を向くと、何故か戦っているはずの1人と目が合う

彼は、まだ若い僕があっさりブレードベアを倒したことに驚いているようだ


しかし、戦場において敵から目を離すことは致命的な隙を生む


「殿下!危ないっ!!」


もう1人が彼を突き飛ばし、彼は助かったが、代わりにブレードベアの攻撃をまともにくらい、鮮血が飛ぶ


「アンガスっ!?

すまない、俺のせいで」


「……『ヒール』

今は他にすることがあるでしょう」


僕は近づきながら詠唱していた『ヒール』をかける

一度では全快は無理だろうが、応急処置にはなるだろう


「…そうだな、謝罪は後だ」




その後、2人がかりでブレードベアを倒すと、僕はアンガスさんに『ヒール』をかけていく


「…君は何者なんだ?

その若さで剣も回復魔法も使いこなすなんて」


「…話は後です

今はこの人を治療しないと」


「いや、すまないが頼みたいことがある

もう1頭いたブレードベアに妹が拐われたんだ」


「…なんですって?」


そう言った彼の指差す方を見ると、確かに何かを引き摺った跡がある

さらに枝に布の切れ端がついているのが、所々に見える


「君は優秀な冒険者のようだ

今ならまだ間に合うかも知れない

だから……」


「そういうことは早く言って下さい

彼のことはお願いします

血は止まっているので大丈夫でしょう」


そう言いながら僕は急いで山の方に向かっていく


「すまない、任せた」




■□■□■□■□




山を登りながら、僕は『戦士』『剣』『回復魔法』のスキルレベルを上げていく


ブレードベアに拐われたのなら死んでいてもおかしくないが、もし生きているのならば時間との勝負である


少しでも妹さんが助かる確率を上げておくべきだろう



「…あれかっ!?」


5分ほど走ったところで、女性を引きずる熊を発見した


「『大鑑定』」


僕は、現在の状況もわかる『大鑑定』を彼女に使用した


『アリシア・グレース・プライムガルド

レベル0 16歳


HP 3/15 MP20/20

気絶


プライムガルド王国の第2王女にして第3王位継承者

・』



よし、まだ生きている…って

この国のお姫様?

次回タイトル予告


王族と陰謀


企画


ようやくヒロイン1が登場しましたが

残念ながらパーティ参加はかなり後の予定です(レベル0ですし)


その代わりと言ってはなんですが、お約束のイベントを起こして、なろう名物『獣人奴隷』を登場させます

そこで、そのキャラクターを読者様に選んでもらいたいのです


それは

A 剣と盾を使う忠犬系狼獣人


B 短剣2本を使う甘え系猫獣人


C 弓矢を使う人見知り系兎獣人


の3人から決めて、感想に書いてください



多数決と言いたいところですが、先着1名にします


締め切りは10日後の9月30日15時とします


決まらなかったら、作者がサイコロで決めますが

できれば読者様に決めて欲しいです

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