8/11
H.Town
雲が空覆う13時
僕は当ても無く彷徨っていた
そそり立つ灰色のビル達が
僕にはまるで墓に見えたんだ
速足で歩く人々が
今日も街の中を塗りつぶしていて
声高に泣いたクラクションが
腫れぼったい空気を穢してた
闇が空包む22時
僕は疲れ果て座り込んでた
どこまでも続く並木道
賑やかな寂しさを感じた
ぞろぞろと続くタクシーが
今日も街の底に沈んでいて
無機質に変わる信号機
照らすでもなくただ灯っていた
泣きそうになりながら歩いた
「まだ間に合うよね」って一人呟いた
答えは誰よりも僕が
もう知っていたはずなのに
もう知っていたはずなのに