草原
草原の中で、僕は立っている
風が首を嘗める
草が足を擽る
どうして此処に居るのか
いつから此処に居るのか
思い出せない
目を閉じる
体が揺れるような感触
墜ちていくような感触
苦笑
何に呆れたのか
何に疲れたのか
「駄目だ」と制する父の声
「ダメ」と宥める母の声
「止めろ」と止める先生の声
大人が憎かった
子供が憎かった
周りが憎かった
人間が憎かった
動物が憎かった
周りが憎かった
太陽が憎かった
世界が憎かった
周りが憎かった
この世に存在する全てのものが憎かった
宇宙空間に存在する全てのものが憎かった
ありとあらゆるものがどこまでも憎かった
不意に、辞めてしまいたくなった
不意に、諦めてしまいたくなった
不意に、殺してしまいたくなった
でも
目を開ける
いつだって死ねる
いつだって逃げれる
生きようとするから苦しい
伸びようとするから苦しい
上がろうとするから苦しい
死んでしまったほうが楽だろうか
死んでしまったほうが楽だろうか
死んでしまったほうが楽だろうか
死んでしまったほうが楽だろう
死んでしまったほうが楽だろう
死んでしまったほうが楽だろう
でも、生きよう
何故かって?
何故だろう
それは、
惰性かもしれないし。
慣性かもしれないし。
少なくとも
死ななければ生きれるし。
生きなければ死ねるし。
どうせ死んだって
どうせ生きたって
結果は同じなんだから。