表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
秋空哀歌  作者: フラップ
6/11

草原

 草原の中で、僕は立っている


 風が首を嘗める


 草が足を擽る




 どうして此処に居るのか


 いつから此処に居るのか


 思い出せない




 目を閉じる


 体が揺れるような感触


 墜ちていくような感触




 苦笑


 何に呆れたのか


 何に疲れたのか




 「駄目だ」と制する父の声


 「ダメ」と宥める母の声


 「止めろ」と止める先生の声




 大人が憎かった


 子供が憎かった


 周りが憎かった




 人間が憎かった


 動物が憎かった


 周りが憎かった




 太陽が憎かった


 世界が憎かった


 周りが憎かった




 この世に存在する全てのものが憎かった


 宇宙空間に存在する全てのものが憎かった


 ありとあらゆるものがどこまでも憎かった




 不意に、辞めてしまいたくなった


 不意に、諦めてしまいたくなった


 不意に、殺してしまいたくなった




 でも




 目を開ける


 いつだって死ねる


 いつだって逃げれる




 生きようとするから苦しい


 伸びようとするから苦しい


 上がろうとするから苦しい




 死んでしまったほうが楽だろうか


 死んでしまったほうが楽だろうか


 死んでしまったほうが楽だろうか




 死んでしまったほうが楽だろう


 死んでしまったほうが楽だろう


 死んでしまったほうが楽だろう




 でも、生きよう


 何故かって?


 何故だろう




 それは、


 惰性かもしれないし。


 慣性かもしれないし。




 少なくとも


 死ななければ生きれるし。


 生きなければ死ねるし。




 どうせ死んだって


 どうせ生きたって


 結果は同じなんだから。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ