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秋空哀歌  作者: フラップ
2/11

あいつ

あいつのことを思い出す。


卒業の時にはいなかった、


あいつのことを思い出す。




そいつは好かれるような性格では無かった。


成績は良くも無く、悪くもなく、


根が優しいからよくいじめられていた。





ある日僕はいじめられた。


その時そいつは言った。


やめろ。


珍しいものを見た気がした。






ある日そいつはいじめられた。


その時僕は何もしなかった。


言うとしたら何を言うか考えたけど、


僕は何も言わなかった。


僕は何も言えなかった。





あいつのことを思い出す。


卒業の時にはいなかった、


あいつのことを思い出す。





そいつは僕の方を見て、


諦めたようにふっと息を吐いて、


いじめてる奴らを見た。





そいつがどうなったか。


風の噂でビルから飛び降りたと聞いた。


気付いたら居なくなっていた。




あいつのことを思い出す。


卒業の時にはいなかった、


あいつのことを思い出す。




卒業アルバムを見て、


そんなことを思い出し、


あいつの顔がない事を確認し、


そいつの顔を思い出した。



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