お尻を掻いたらお尻が取れたんだが
こんにちは。ぺぺです。
初心者なので文章の不届きや拙さはお許しください。
はぁぁ、今日もだるかったなぁ、、
高校帰りの夕暮れの下、昭和の田舎のヤンキーみたいな歩き方で家を目指す可憐な美少女、それが私だ。家から学校までの距離が近いので、自転車を使わず歩いて登下校しているのだ。決して、決っして、家が貧乏で自転車すら買えない訳では無い。うん。決して。
私には今、ストレスの源、すなわちイライラの泉が3つある。
1つ目は家の通帳に書かれている数字の桁がなぜか少ないこと。決して貧乏な訳では無い。
2つ目は貧乏をバカにしてくるクラスメイトがうっぜぇこと。
3つ目は彼氏ができないこと。もういっそ、バッタでもコオロギでもゴリラでもいいから付き合ってくれないかなぁ……。
かいかい、、かいかい、、お尻が痒い、、
ずしん、ボタボタ、、ボタ、、
……え?、、な、に?
驚いて左手を見ると、そこには……、、
真っ赤な肉塊が!!!!
そして、私のチャームポイントであるプリケツが、、、ない!!!!
つまり、お尻が取れてしまったのだった!!
後日談
あの後、私には分かった事がある。
お尻を掻いた時から、左手の力が怪力になってしまったということだ。椅子に座ろうと椅子を引いたら、後ろにスパーンと飛んでいってしまったり、タンスを開けようとしたらタンスの扉が取れてタンスごと倒れてきたり……。とにかく左手が怪力なのだ。幸い、わたしは右利きなので、学習や料理に問題はない。現に今も普通に高校で授業を受けられている。
チャイムが鳴り、授業が終わった。はぁ、とため息を一つつき、次の授業の準備を始めると、アイツが話しかけてきた。
「今日もボロボロの筆箱じゃ〜ん!!なんで新しいのにしないのぉ〜?? あ、ごめぇ〜ん、あんたんちにはそんな金ないかぁ〜!!」
うっぜぇなぁ、はぁ。
あ!!そうだ!!と思いつき、ガタンと立ち上がった。そして、、
ギャァ!!
わたしは、豆腐から爪楊枝を抜くかのような軽さでソイツの髪を10円ハゲのような形に引き抜いてやったのだ!!(普通に犯罪です。真似しないでください)
その日から、そいつは私の貧乏を(認めちゃったよ)からかって来なくなった。
うちには開かずの金庫がある。そこで、私はあることを思いついた。
「これだけ怪力な左手があれば、力技で開けられるんじゃね?」 と。
階段を降りて狭い物置に入り、そこにある古い金庫を開けようとしてみる。
ガシャン!!
え、、。
普通に空いたんだが。
その中にはサングラスを掛けたくなる程にギンギラギンに光るお宝。
それを売ると、1億は軽く超えるほどの大金になった。
こうして私の家は貧乏でなくなった。
ある日、7歳下の従兄弟の男の子を連れて動物園に行った。
ゾウ用の餌の果物がたくさん乗せられた手押し車を、飼育員が重そうに運んでいたので、声をかけて、私が代わりに小指一本で運んだ。すると、隣の檻にいたゴリラが、
「運命の人だウホッ、俺は俺より力の強い人と結婚するんだウホッ、俺と結婚を前提に付き合ってくれウホッ」 と言ってきたのだ。
わたしは大喜びで、そのゴリラと交際を始めた。
こうしてわたしは、3つのストレスの泉をショベルカーでむりやり片づけ、晴れて幸せになったのでした。
めでたしめでたし。
ありがとうございました。
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