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ネット最底辺  作者: クルッポー
3/5

1章 3 ゴートゥーマモノ

3ヶ月ぶりダァ

…!こいつは…


スライム?


プルンッと音がしそうなほど柔らそうなその体を跳ねさせて茂みからこちらに向かってくる。


液晶画面の向こう側にしかいなかった奴が今自分の前にいることの嬉しみと驚きが全身を支配してしまった。


そのせいで体が硬直してしまい、スライムの突進攻撃を避けることが出来なかった。


スライムは体をポヨンポヨンと跳躍しながら足元までやって来て膝辺りに体当たりしてきた。


…可愛い…ぶつかっても全く痛くないしむしろ癒やしだ。


「ん?なんだこれ」


スライムの中に変な粒みたいなものを見つけあまりに気になったためついつい触ってしまった。


プチンッ…


ベタァァァ………


溶けた!?粒を誤って潰した瞬間にまんまるの目をばつ印に変えて地面に吸われていった。


へぇ…魔物を倒したら地面に消えるんだ!これウサギの魔物とかだとどうなるんだろう?


ギュィィィィィイ!!


ドンッ!


ーっ!!なんだ?何が起きた!


スライムに気を取られていると突然背中衝撃が走った。

後ろをバッっと振り向き誰がぶつかったか確認しようとしたが、


「い…いない」


何もいなかった。


???


勘違いかな?


気のせいだと思うようにして歩みを進めようとした時、


ドンッ


またぶつかった…?

今度は足に衝撃が走り、その弾みでバランスが崩れてしまい尻もちをついた。


ぎゅるるるるるる!


視線を低くすることで初めて、俺に攻撃してきたやつに気づいた。


そうか!こいつはさっきから俺の真下にいたんだ!

やつはその硬そうな体毛を全身に備え黄色い眼に黒い瞳、立派な牙がありながら体当たりしかしてこないそのキュートさ。


そう…こいつはウサギ。まさにさっき俺が考えていたウサギそのものだ。

その魔物に気づいた俺はすぐさま剣先をウサギに向けて飛び掛かるのを待つことにした。

普通に考えたら剣を避けて飛びかかってくると思うんだが、剣に向かって一直線に飛ぶかかってきた。


ザクッ………


剣がウサギに当たるとその部分が赤い格子状の模様で彩られ、削れていた。


…思ったよりもグロくないんだな。


HPが0になったであろうウサギはバタッと倒れるとたちまち薄水色の粒を空中に放ち始め、そして全身が粒に変わり消えていった。


”レベルが上がりましたステータス板にてご確認できます“


脳に直接誰かが語りかけてきた。


この声は…案内人の声だ。


おそらく案内人はナレーション枠なんだろう。

抑揚のない機械的でそれでかつ思わず聞いてしまう美しい音色。


うん


いいね!


「あ…」


そういえばステータス板ってあのHP見れるやつか…開いてみよ


えーっと確か…


ステータス板を開いて板を覗き込むと…


おっレベルが2になってんじゃん、ん?このAPってなんだ?


AVPと書かれている隣には2も書かれており、触れてみるとHP、DP、MP、SP、AP、FPという文字がAPの下に表示された。


これは知ってるぞ!HPは体力でDPは防御力、MPは魔力量、SPはスタミナ、APは攻撃力、FPは素早さだ。

…AVPは…アヴィリティポイント?おそらくこのAPを振り分けるんだな。


……M……P…………


魔法………


はっ!いかんいかん。危うくMPを増やすところだったわ。魔法にロマンはある、が今はまだ必要ないだろう。

攻撃力はダメージにバフがかかるだけで多分筋力そのものは増えないだろう。


ま、HPあたりを増やすのが定石かな?


HPと書かれているところをトントンっと2回タップしてAVPを振り分けた。押してからのタイムラグが殆どなく子供の頃にやっていたゲームに比べて快適になったもんだなぁとしみじみしていたところ


HP535/557

 ↓

HP780/780


HP欄がもとの数字が下にスライドされ新しい数字が上からスライドされてきた。


おぉ結構増えた!

あとどうやらAVPを振り分けるとHPが全回復するらしい。


レベルが上がった時に回復するわけてはないのか…とすると回復するタイミングを自由に操作できるわけだし戦術が広がるな…!ドラゴンとかゴーレムとかそういう強力な魔物と戦う時とかに使えそうだな、まぁ居ればだけど。


とりま今日はレベリングかなぁ

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