ある記憶の中で
涙を見て悲しくなった
その悲しみは
涙の理由を知らないからではなく
その涙が今だけのものかどうか
分からないことでもない
やさしさがあっても
強いところがあっても
その涙には
かなわないってことを
いま、知ってしまったから
慣れた景色には何も感じないのと
同じように
いつのまにか
特別なものとはならないでいる
ある記憶が特別なものじゃないと
判断しているんじゃない
自分の中で
慣れた景色は
何も起こらないと決めつけているから
涙の理由は
特別なものでもなく
記憶にも残るものでもない
ただ、君が流した涙だから
慣れた涙でもなく
君が流した涙ということ・・・