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第3話 日本のヒーローは異世界の人と会う!!


 博士達は、街道から向かって来る奇妙なトカゲ馬車と それに乗る珍妙な者達を崖の上から眺めキョドっていた。


「アレはナンダ?ココは ユニバー○ル スタジオ ジャパン か?ワカッタ ハリウッド スタジオ ノ 敷地内ダッ!!」


「珍しいわ まさおがパニクってる。」


「ま、まぁ思う所はあると思うが とにかく人だっ、色々聞けるかも知れんし早く降りよう!!」


「ちょっと待て博士、まだ何かいるぞっ。」



 まさおが指差した方向をよく見ると、その荷馬車から少し離れた後方に フワフワの毛並みをしたダチョウの様な生き物に鞍を着け 股がって疾走する女騎士風の姿があり、


 そのすぐ後ろには2メートルはある狼風な四つ目の獣が二匹と、その倍はある同様の獣が荷馬車の後を追っていた。


 そして小型の獣二匹は女騎士を追い抜いてそのまま荷馬車の前へと回り込み、避けようとした荷馬車が横転し 女騎士もまた大型の獣に突進され派手に地面を転がっていった。


『юыйёτυっ!!』 『Φкпциυυ...』


 荷馬車の御者台にいた恰幅のいい中年男は 何か叫びながらトカゲにすがり付き、荷台に乗っていた女も泣きながら小さく震える...


 女騎士は何とか立ち上がり横転した馬車に駆け寄ろうとするが、寒気がする程の圧に後ろを振り返るとそこには、大型の獣が大きく口を開け鋭く光る牙が女騎士の目の前に迫ったーーー

 

  『δδμυι...』


 女騎士は小声で何かを呟く...


 

 そしてそのまま―――



「ミラクル~平和で~江戸っ子ロケンロ~~ル♪

 ( ゜д゜)っせい♂ぐるぐるっドーーーーン!!」



 目の前で何者かが大型獣の顔を地面に叩きつける



 突然の光景に理解が追いつかず茫然とする女騎士は、大型獣をブチノメし その場で凛と立つまさおの姿をただ見つめていた。


 その凝視に まさおは何を勘違いしたのか、


「イッイヤ殺してねェよっ!!犬がオイタしたからしつけただけでっ...べっ別に動物愛護団体なんか恐くないんだからネッッ!?」


 メッチャ焦っていた



 『Чψτυ!!』 『Фζεαγγ!?』


 すると後ろからの御者台の男と荷台の女の悲鳴に我に返った女騎士が振り返るとそこにはーーー


 小型の獣二匹と共に宙に浮かぶ女の姿があった



 そして颶はオリンピック槍投げの選手顔負けの投擲で獣二匹を遠く彼方までブン投げると、そこへ博士がゆっくりと崖からズリ落ちてきた


「アイタタ...お~い終わったか?」


 博士の声にまさおと颶がサムズアップをするが直後、女騎士は急にまさおの胸ぐらを掴み何かを懇願する様に叫びだした



『ξιπηκλστυυ――!!』



「な、何だオイ!!俺は命の恩人だぞっ!てか何言ってるかわかんねーよっ!? か、彼女はいないよ?」



 しかし尚も何処かを指差しながら必死に叫ぶ女騎士に颶が声を上げる



「まさおっまだ向こうに彼女達の仲間が襲われてるわっ」


「えっナンでわかんの?」


精神感応テレパスは言葉だけでなく考える映像ビジョンも少し見えるのよっ」


「マジかクソっ!!じゃちょっと行ってくっから颶さんココ頼んだぞ。」


 まさおは内氣功を脚に溜め100メートル4.2秒の速さで女騎士が指差す方向へ爆走し、女騎士 恰幅男 荷台の女が本日三度目の呆気に取られ茫然としていた。





 まさお達のいた場所から更に五百メートル後方にて老人の騎士が倒れ、それを庇うように先程の女騎士よりも若い女騎士が剣を振る。


 二人はやはり先程同様に大型の獣と小型の獣二匹に囲まれ逃げ場を失っていた


 だが大型の獣はその場に佇み、子供達に狩りをさせる様に小型の獣だけが攻撃を仕掛けてくる。


『θξПικЙηιληκυ!!』


 若い女騎士は自分の命をタダの練習台にさせられている事に激昂しながらも、この窮地を脱する事が出来ない自分の弱さに悔しさを滲ませていた。

 

 そして小型の獣は嬲りながらも決して油断はせずに隙をついては離れ、若い女騎士の体力を徐々に削っていく...しかしその僅かな延命こそが生死の分かれ目だった



      「 .......ふぁふぁふぁっ」



 若い女騎士の最後の気力を振り絞った渾身の一撃すら敵にあしらわれ、剣が弾き飛ばされる



    「ふぁっふぁっふぁふぁふぁ~~~っ」



 例え小型の獣を討ち果たしても奥でこちらを見据える大型の獣が決して自分達を逃がしはしないだろう.....


 若い女騎士の心は折れ、膝をつき、絶望におののいて死を覚悟した瞬間ーーー



 その獣達は命を喰らいに飛びかかる


 

 ーーーーーと同時に もう一人、



「ふぁーーーーードスコ~~~~~~~イ!!」



 まさおは 【 ストリ○トファイター2 】の相撲キャラ・エドモ○ド本田バリに直立不動を真横にした形で頭から弾丸の如く突っ込んで来た。


『ギャインッ!!』『ガゥッ!?』『ガルアァッ!!?』


 獣三匹はオモシロイ様に弾き飛ばされ、まさおも又 着地までは考えていなかったらしく派手に顔面からスライディングをカマす。


 「あばばばばばばばばばっっっ!!!?」



     .......。



 辺りは静寂に包まれ...このあまりの出来事に恐怖で頭がイカれ幻でも見たのかと若い女騎士と老人騎士は顔を見合わせる。


 しばしの沈黙の後、黒い塊の何かが耳を真っ赤にして シレっと立ち上がる所でそれが人だと若い女騎士は気づいた。


 そしてまさおはコホンと咳払いをしながら喉に氣を溜めると、ヨロヨロと起き上がる獣三匹に向かい咆哮にも似た大声を発する



「「「オルルァーッ次人間の縄張りに入ったらネルネルネルね!して喰うてまうど~~っっ!!!」」」



 その怒声に獣三匹はビクリと体を震わせ覚束無おぼつかない足取りで逃げる様に森の中へと去っていった。


「フゥッこれでよし!!おい大丈夫だったか?」


 一段落つき、まさおが振り返るとそこにはまさおの喉元に剣の切っ先を向ける若い女騎士の姿があった。



「なんでやねんっ!!!?」



『ЦНСοσαησЖησσ!!』


「いやっ何言うてるかワカラン!!? あと俺 恩人やぞっっ人に刃物剥けんなやッ!!!」


         ベチンッッ


 まさおは若い女騎士の剣を物凄い勢いでハタき落とすと、今度は若い女騎士が まさおの顔面をグーで殴り返した。



  ーー取っ組み合いの大喧嘩が始まるーー



 そこへやや遅い老人騎士の介入でようやく場は治まり、その後まさおは地面に荷馬車の絵を描いて自分が来た方向を指差し何とか騎士達を説得する事に成功したのだった。



「あ~疲れた。んじゃ行こうか? ってそーいや爺さん達のチョ○ボはどーした?まさか喰われ...いや逃げたんだな、うん そーに違いない。」


 まさおはブツブツと勝手に納得して博士達の元へ戻ろうとすると、また若い女騎士が大声で叫び出す



『ФЪлжξθっ!κδξεθσοιιっっ!!』



「ナンだよ今度は...ゲッ、あ~ワリィ今気づいたわ。」


 老人騎士は先程の獣に追われた際に乗っていたフワフワダチョウから落ちて右足を骨折し、それを見た まさおは無造作にもその足を触ろうとした所でーーー


         ゴスッ


 また若い女騎士に顔面を蹴られる。



「お前ゴルァッ!!さっきからコノ野郎っっ!」


        ゴンッ!!


 まさおはグーを上から降り下ろし、それを食らった若い女騎士が地面に転がってノタウチ回った。



「ちっと見とけやっ、俺は外氣功が苦手だから氣を飛ばせねんだよ。こうやって直接触れね~と...」


 そう言って まさおは老人騎士の折れた足に手を当て氣を流し込み、その者の持つ本来の治癒力の底上げをする...すると腫れ上がった足がみるみると治っていったのだ。


 そして見事に完治した己の足を見て老人騎士はまさおの手を取り礼らしき言葉を並べるが、まさおが若い女騎士にフフンとドヤ顔をすると再び取っ組み合いの大喧嘩になった...





  .....。


 

「まさおは大丈夫でしょうか?」


「ЭЯмрёПёййм!!」


「まぁまぁ落ち着きなさい。怪我をしてる君が行っても足手まといになりかねん、信じて待つしかない。」


  まさおが博士達の元を離れて十分ほどが過ぎた頃、まだ何の音沙汰もない状況に女騎士が痺れを切らし まさお達の所へ向かおうとするが博士がそれを制止する。


 颶はまさお達の身を案じながらも横転した荷馬車を"念力サイコキネシス"で起こすと、恰幅男と荷台の女は共に荷馬車から散らばった荷物を拾い集めた...そこへ



「おぉーーーーーいぃ。」



 女騎士がハッと顔を上げると後方から老人騎士と暴れる若い女騎士を俵担たわらかつぎして走ってくる まさおの姿があった。



『ヱヰξσλτΙЛЧЪρЪっっ!!』



 まさおが博士達の元へ戻ると女騎士は仲間の二人へと駆け寄って涙を流して再会を喜び、そして他の皆も又、安堵の表情を浮かべた。



「良くやったな、まさお君。そんなボロボロになってまで」


「いや...んん..まぁ」


 博士の労いの言葉に、実はタダの自爆と女子と喧嘩をしただけとは言えず複雑な顔をする まさおに、女騎士と老人騎士が膝をつき頭を下げる。


『ΘΛηΩξου』 『ЮψρτЭЖЁеж』


「いやだから何言ってるかわかんねーよ...彼女はいないよ?」



 まさおが頭をワシワシと頭をかきながら呟くと博士が指輪を放り投げてきた。


「まさお君、その魔法の指輪をハメなさい。」


「ん、なんだ?礼でも貰ったのか?ダメだぞ博士、俺達ヒーローは公務員扱いだから謝礼の受け取りは違反だぞ。」


 と言いつつ指輪をつける まさお...


『まさお殿、此度は我々の命をお救い頂き この恩義は絶対に忘れません!!』


 女騎士が片膝を着きまさおに深々と頭を下げ、


   「ん?」


『誠に感謝してもしきれませヌ!』


 老人騎士もまた女騎士と同様に頭を下げる


  「...んん!!?」


『ふんっ少し位は感謝したげてもいいケド あんまり調子に乗らないでよねっ』


 続いて若い女騎士が口を開いた瞬間ーーー



 《イラッ》 ボカッ ( ・_・)ノΣ(-_-Ⅲ)⁉

              ゞ



「いやっまさお君っっそんな杏子君を扱うみたいに!!」



 ドカバキッΣ(゜Д゜#)≪≪=(`皿´ )



 博士がまさおを止めるよりも先に若い女騎士が殴り返し、第2ラウンドが開始された



『これっ恩人殿になんてことをっっ』


      べしっぺしぺしぺしっ


「まさお、女性に手を上げるのは良くないわ」


     ドカンッバイ~~~~ンン


『コラいきなり恩義を仇で返してどーするっ!?』



 そして再三の取っ組み合いに両者入り乱れる最中、まさおが一言。


「んっ?魔法の指輪って言った!!?」



「『「『今っっっ?!!!」』」』



  .......



「ま、まぁ取り敢えず皆一旦落ち着こうか...それにまだ、まさお君達は自己紹介も済んでないだろ?」


 息を切らしながら博士がやっとの事で場を納め皆を落ち着かせるがクラリがまた突っ掛かる



『そうよっ大体 貴方達何者なのよ!見た感じ旅人でも冒険者でもないって言うか、こんな所で手ぶらで彷徨うろつくなんて山賊以外あり得ないでしょっっ!!』


「んだとっ?」「颶君」「はい」ギュッΣ「うっ」


 颶の念力でまさおが軽く落ちかけた


「これこれ、例え彼等が何者であろうと我々を救って頂いたのは事実。せめて此方から名乗るのが礼儀ではないですカナ?」


「そうさネ。それにウチ等も商売上、 人を見る目だけはあるし彼等は大丈夫さネ。」


 そう言って間に入ってきたのは荷馬車の御者台に座っていた恰幅男と荷台の女で、二人は博士達に向き直り自己紹介を始めた



「え~では改めまして、ワタクシがこの大陸中を股にかける 大商人トルネと申しますカナ。以後お見知り置きを!」


 恰幅男が自己紹介を終えると次に荷台の女がトルネという男を馬鹿にしたように己の紹介を始める


「でウチが、"一生大商人予定"のコイツと違って真の大商人ネルコって言うさネ。御用聞きの際はウチの方でヨロシク!」



   ピクッ



 その言葉にトルネが顔を赤くしながらネルコという女にゼロ距離でメンチをきりだし、ネルコも自分の額をトルネのデコに叩きつけながら言い返した


「ナ~ニを【贋作売りのネルコ】が!キサマなんぞ商人の面汚しではないカナ?」


「は~?アンタにだけは言われたくないさネ!この【ガラクタ売りのトルネ】がっっ!!大体アンタが護衛費ケチったから死にかけたさネっ」


「うるさいっキサマがこの時期は魔物の活動が減ると言ったからカナっそれに同行した方が費用は折半で安くなると持ちかけたのもお前カナ!!」



「あっコッチでも始まった。」



 喧嘩をおっぱじめるトルネとネルコを余所よそに、今度は騎士達が紹介を始める。


 まずは、ロングヘアーの身長175㎝程の背の高い端整な顔立ちの女騎士、


「まさお殿、御名は博士殿から御聞き致しました。先ずは雇い主様と我々の命を救って頂き 感謝の意をここに。

 

私はセントリーズ傭兵騎士団 副長のナタリカ ロマネ・アーズと申します。」



 そして次は、白髪短髪の60代位の老人騎士


「私は、カーサ ブランカと言います。この身だけでなく怪我まで治してくださり私も感謝の意が絶えませヌ...」



 最後にミディアム ポニテヘアーの 杏子と同じ155㎝位の若い女騎士、


「 別に覚えなくてもいいケド、 私はЙЯжмеΨικκ・・・」



 まさおが指輪を外す。



「ーーって、ちょっと聞きなさいよっっっ!!!? クラリっ、クラリ ハーズよっ馬鹿っ!」


「いや覚えなくてもいいっつったろが...つかマジでスゲーなこの魔法の指輪? これがあれば海外旅行のかどこでも行けんな~」



 そこへ喧嘩の収まったトルネ達が入ってきた


「そうでしょうとも!!その【魔法の翻訳指輪】は金貨100枚はする極上ひんですカナっ!

 世界を股にかける大商人が言葉の壁で商いも出来んでは笑い話にもなりませんからな~わっはっはっ」


「そうさネ!真の大商人の必須道具さネ。」



「そかワリィな~ こんなイイモン貰っちまってーーー」


 まさおが言うより先にトルネとネルコが詰め寄り、


「ナナナ、ナニをおっしゃいますカナーーまさお殿ぉーーーっ!?恩人に指輪を《お貸し》する位 当然の事ですカナーーーーー!!!」


「そっそうさネ!特別にタダでお貸しするさネッッ!!」


「...おう、なんかゴメン」



 ...その後 まさお達の自己紹介も終え、トルネ達の勧めでその場で少しお茶する事となり...



「うぅ 心ん中で何度かツッコんだがマジで異世界だったとか...これは夢っス夢に違ぇねっス~」


 まさおが頭を抱え杏子の物まねをしながら地面に転がると、博士と颶も深い溜め息をつきながら現状を整理する



「まぁ巨大生物だけならば地球でも有り得る事だが、流石に目の前の現実は受け止めねばなるまい。」


「やはりあの空間移動装置の暴走が原因ですか?」


「そうだな。問題は我々がいた地球の銀河の何処かに この世界が存在し遠い彼方まで空間移動してしまったか、それとも空間移動が次元転移となり異次元の空間世界に来てしまったのか...それともーーー」


「どちらにせよ調べるも帰る術もなさそうですね。」



 博士は深く溜め息をつくと、そんな聞き慣れない会話をする博士達にトルネ達は困惑しクラリは怪訝な顔を浮かべた。


「クウカン...ギンガ...何ですかそれは?」


「やっぱり怪しい!!絶対何か企んでるのよっっ」


「コレ言葉に気をつけヌか、そもそも まさお殿は四つ目狼を素手で倒す猛者ぞ、その気なら我等なぞとっくにどうにかなっとるわ。」



 噛みつく事を止めないクラリをブランカが諌めるとその横でトルネが窺うように口を開いた


「あの...博士殿。無用な詮索をするつもりはありませんが私達に出来る事があるやも知れませんし、少し事情をお聞きしても宜しいですカナ?」


 その言葉に博士は何も隠す必要もなければ嘘をつく理由もないとトルネの申し出を快く応じる。


 但し地球の文化レベルで話をしても恐らく通じない為、こちらの世界水準を察し単語の変換や端折はしょるべき所を踏まえた上で、これ迄の経緯を説明した。



「なんとっ!!この大陸の外の国からやって来たのですカナっっ!?」


「《魔法の暴走》で気がついたらこの大深淵の森にですか!?」


「そうなんですよ...何故そうなったかと聞かれれば本当に私達が知りたい位でして...トホホ。」



 博士の話にトルネ達は半信半疑というよりは、にわかに信じがたいといった反応を示す...


 聞く所によるとこの地は1つの大きな大陸であるが、長い歴史の中で別大陸からの往来が確認された事は一度もないとの事だった


 それは過去に可能性として別大陸の存在を求め大船団を率いて大海に出た冒険者等らも少なからずいたが、沖へ進むほどに海に巣まう魔物の数・強さ・大きさが桁違いにはね上がり渡航自体困難である為、当然別大陸からの来訪者もおらず そもそもとして別大陸など在るのかとすらされていた



「ぜ~ったいウソよ~~~!誰が信じるのよそんな事っ絶対あり得ない!!」


「でもウチ等だって旅費ケチる為に仕方なく近道の大深淵の森の横を通る事にしたサネ、普通なら盗賊すら近づかないこの辺りをたった三人でしかも手ぶらでいる事も十分あり得ないサネ。」


「しかし もしもですカナ?【転移魔法】は今どこの国もこぞって研究してると聞きますし有り得ない話では無いですカナ...」


 そんな相変わらずのクラリとは違い、トルネとネルコは商人として人を見る目に余程の自信があるのか博士達の耳を疑う話にも一定の理解を示し、ナタリカとブランカもまた疑う理由はないと納得する


「ただそうなると魔法暴走による偶然転移としても大陸各国でえらい騒ぎになるかと...それこそ捕らえ尋問拷問してでもその事を聞き出そうとする輩がいないとは言い切れませヌな。」


「わわゎわゎゎわたしナタリカはそうなっても博士殿達のみ、味方ですからっっ!!」



 まさおがホロリ



「今頃私達の世界も凄い騒ぎになってるでしょうね...」


「まぁ今の私達には何も出来んしまずは目先の衣食住を考えた方が良さそうだ...」


        キラーン!!


 博士の言葉に待ってましたとばかりにトルネとネルコが両目を光らせ博士に詰め寄った



「なぁ旦那達っ、だったらウチ等と一緒に王都へどうだい?礼もあるし一杯...いや好きなだけ飲んでくれさネっっ!!」


「おぉそれは心づよ ...いや私もお礼を是非是非っ道中このトルネと供にっっ!!」


 博士は少し思案してトルネ達にこの辺で一番近くて大きな町を聞くと荷馬車で半日程の所に町があるとの事だったが、更に3日進めば この国で最も栄えた都市、【王都 イシュダリア】があるのだと言う。


 そこに向うトルネ達は礼などていのいい事を言って博士達を用心棒がわりにしようとしていたのは明白だったが、護衛騎士達はニガ虫を噛み潰した様に何も言えず黙ってうつむいた。

 


「ん~~...そうですか、それではご厚意に甘えさせて頂いても宜しいですか?」


「「いよっしゃ~~!やったぜオラーーーカナ!!さネっ!!!」」


 結局 博士はトルネの申し出を了承し、トルネとネルコはジャンピング ガッツポーズをして喜んだ



「おいおい寧々さん達は ど~すんだ?まさかのほったらかしか?」


「いいのよ まさお。向こうには寧々さんがいるし大事なのはソコじゃないわ。」


「ほう...その心は?」


 そして寧々らを心配をするまさおをよそに博士の意図を汲んだ颶が言葉を続ける



「今私達は未知の世界にいて戻る方法すら分からない、なら私達が先ずすべき事は生き抜くこと...その為にもこの世界の情報収集は必須よ、きっと寧々さんも同じ事を考えるわ。」


「成る程、んで情報がより多く集まる場所にってか...ま~確かに山ん中を駆けずり回るよりはマシかぁ。」


 まさおが颶の説明に納得しトルネ達との王都行きを決めた



「オーイまさお君 颶君。という訳で私達はこれから王都へ向かうぞ!!」


「えぇ、旅の商人さんとここで会えたのは幸運だっわ、色々な事が聞けそうね。」


「はいよー。あっ俺そっちのチョ○ボに乗りてぇ!!」




 こうして博士達は荷馬車に乗り込みトルネ達と供に【王都 イシュダリア】へと向かう事となった.....



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