服装交換は不本意です。
俺に下りてきた新作アイデア!!
男の娘見すぎで自分でも書きたくなって下りてきたのがこれです。
「お願い、服交換して!!」
端からみたらただの変な男子の戯言に聞こえるだろうが言っているのは女子である。
「お願い、一生のお願い、戒ならわかってくれるよね!『異性の服が着たいな』って思う日くらいあるってこと」
「ないよ、てかアレは未来が着せたんだろうが」
「だって絶対似合うんだもん。それに、でもあのあとも着てくれたじゃん、今回はその一環だよ」
「‥‥‥お前が魅力的なものを条件につけるのが悪い。」
「あー、やっぱり戒はそうか。それじゃ今回はこちら!可愛い可愛い髪どめでーす」
「‥‥‥考えさせてくれ」
「戒は分かりやすいなぁ」
僕は以前にも女性服を来たことがある。
まあ、前述した通り着させられたのだが、ここまででおかしい点があるだろう。
1、何故着させられて似合うのか。
A、髪が長く、顔も女性顔(未来談)だから。
2、何故未来は僕の服を着たがっているのか。
A、彼女は男装レイヤーだから。
3、こんな話をしている場所はどこか。
A、多目的トイレ
「早く決めてよ、このトイレ着替えOKだけど長く居すぎると警察きちゃうんだから」
「‥‥‥仕方ない、今回だけだからね?」
「やったあ!」
と、こんなこと言ってますがこの僕も今となっては女装レイヤーとなっております。
不本意なんだけどね。
報酬が大きい、だからやる。
「ほら戒これも」
「なんで下着もあるんでしょう?」
「ん~、新品だし大丈夫でしょ!」
「良くない!!」
と、ここまで反論すると僕が貰った物とは色違いの髪どめ。
全くやることが汚い。
結果全てにおいて僕が折れることとなり着替えが完了した。
「やったあ!念願の男子制服!!雰囲気は似たものを作ったことあるけど本物は初めて着るよ」
「普通は一生着ないものなんだけどね。・・・本当に毎回思うけどスカートにするのやめて」
「今回は制服だししゃーない」
「言うだけ無駄か」
あー足元がスースーする、歩きにくい。
「そんじゃレッツゴー!!」
「ちょ、引っ張らないでよ!!」
今日は制服のまま買い出しに出ている。
と、言うのも次のコミケのコスプレの素材を買いに来ただけだが。
「ねー戒、これ見てかっこよくない?」
「お前好きそうだもんね、僕はこっちのがいいな、キラキラしてて可愛い」
「女々しい奴め」
「男勝りな奴に言われたくはないかな」
そして性格の問題。
未来は格好いい物が大好き、僕は可愛い物が大好きである。
学校でも刀の形をしたキーホルダーや高級車などのキーホルダーをつけている。
ただ、女子は女子。「友達からは外せ」だの、「これ着けてみたら」だの言われているらしい。
未来は微塵も興味がないのでそれの産物が僕に回ってきている訳だ。
「そういえばそれ付けないの?」
「どこにだよ」
「髪どめなんだから髪に決まってるじゃん、ほら」
未来は僕の手から髪どめをひったくると僕の髪に付けた。
「うんうん、何処から見ても女の子。可愛い!!」
さっき微塵も興味がないと言ったが可愛い物にではない、『自分では付けないから』興味がないのだ。
実際可愛い人は大好きな彼女である。
そのまま可愛い物好きなら良かったのに。
「後はウィッグも欲しいかな、新しい色」
「まだ買うの?てか、金大丈夫なの?」
「大丈夫、大丈夫。何のためにバイトしてると思ってるのさ」
「まあ、それには同意見かな」
バイトの金は全て趣味に全振り。
それが僕達のモットーである。
「あ、これ格好いい!」
「あ、これ可愛い!」
同時に発言した。
その先にあるのはガチャポン。
お互いに欲しいキーホルダーが1種類ずつ。
「確率は7分の1かーどっちから回す?」
「2台あるし2人で回してみても良いんじゃない?」
「おー、それ貰い!!2人で回そう!!」
と、言うわけで二人で回すことになった。
黒いカプセルが出てくる。
「せーので開けるよ」
「はいよ」
「「せーの!」」
僕が出したのは未来が欲しがっていたやつだ。
やっぱり物欲センサーってあるのかな。
「あー、はずれ。戒が欲しがってたやつ」
「残念ながら僕もはずれ。未来が欲しがっていたやつだよ」
よくあることだ。
「それじゃ、」
「交換」
二人で回したときには大抵自分の欲しいものは出ず他の物が出たりする。
今回は運が良かった。
「次はどこ見るの?服?」
「あの、僕はメインで女装レイヤーしてる訳じゃないんだけど」
「よーし、いこう!!」
「話を聞いてくれると嬉しいかな」
まぁ、未来が話を聞かないのは日常茶飯事だ。
聞いていたとしても上手く行かないしね。
「服屋に到着。なんと今日は‥‥‥堂々と男性服を買えるのです!!」
「な‥‥‥」
いつも来ている服屋
ショッピングモールの3階に位置する。
「戒も同じだよ、いつもみたいにもう一人に買ってきてもらうなんてことはしなくて良いわけだし」
「‥‥‥魅力的だな」
「ツンデレ」
「煩い」
と、いうわけで各々自分の欲しい洋服をピックアップしレジへと向かった。
「なんか言われた?」
「別に一言も言われなかったけど」
「こっちも、やっぱり男子に見えるんだよ」
「僕も不本意ながら見えるみたい」
飲み物を買い共用ソファーに腰掛ける。
「いや~買ったね。コーラが美味しいよ」
「本当に炭酸が好きだね」
「コーラは私のエネルギーだからね」
ちなみに僕は紅茶を買っている。
「戒と性別が逆だったらもっと堂々と出来たのにね」
「どうなんだろうね、不思議と想像つかないけど」
「まー、今も楽しいけど今以上に楽しいんじゃない?」
「かもね」
そんな他愛ない会話をしているとグラッと揺れた。
「地震!?」
「とりあえずソファーの下に隠れといた方がいいかもね、けっこう大きいよ」
数分後揺れはおさまった。
「うわ、所々崩れてるよ」
「あぶなー」
「注意しないと落ちるな」とか思ってる矢先
「あっ!」
未来が踏み外した。
「危ない!!」
手を取ろうとした僕たちは気が付かなかった。
僕達のキーホルダーが絡まっていることに。
「戒、キーホルダー!!」
「駄目、外れない」
やがて僕の手の力も無くなりなすすべなく落ちていく。
四階分の落下ってこんなに長いのか。
てか足が着いてるような?
「未来、未来起きて!!」
「い、生きてる?」
「生きてるみたいだね」
「真っ暗だね」
「瓦礫が光を遮ってるのかも知れないね」
あ、キーホルダー外れてる。
てか傷も殆ど無いなんておかしいな。
「戒、光が見えるよ!!」
「じゃあ外に出れる。良かった~」
「「は?」」
その先にあったのはさっきいたショッピングモールとはかけ離れた場所。
「校舎?」
「こんな校舎見たことないけど」
そもそも付近に学校なんてあった記憶すら無いし。
「近くに行ってみる?」
「そうじゃなきゃわからないと思うし行ってみようか」
「それはいいんだけど、なんでそんなに後ろにいるのさ。」
「‥‥‥何があるかわからないから」
「めっちゃ警戒してるじゃん」
このとき来た道が全く別の道に変わっていた。
絶対何かがおかしい。
「あ、やっと来た~」
「これで最後の生徒だな。遅刻無しだから問題ないな。」
「生徒?」
「ちょっといってる意味が分からないんですが‥‥‥」
僕達と同じ制服を来てる。
似てるだけにしては似すぎている。
「ほら、女子寮向かうよ~」
「ち、ちょっと‥‥‥僕ですか!?」
「僕っ子か~。可愛い子だしこれは似合うな~」
「ちょっと、話を聞いて~!!!」
これ服のせいだよね?
未来、助けてー!!!
な、戒がつれてかれちゃった!?
わ、私はどうしよう。
「とりあえず寮に荷物置きに行くか」
「寮?」
「この学校は相部屋の人がいるが仲良くしてくれよ」
どうしよう、話がどんどん進んでいるんだけど!?
てか男子寮だよね、向こう女子寮って言ってたもんね?
あ、服のせいか!!
「「どうしよう‥‥‥」」
続きはちょくちょく書きます。