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逃げる人、追う人、逃げてはいけない人。

 良く晴れた休日というのが、とても貴重なもののように思えてくるのは、おそらく梅雨時などという気候が存在する島国特有の感覚なのだろう。特別、日本の天気の中で晴れが異様に少ないわけでもなく、寧ろ多いと言えるのだが、太陽が染め上げた青い空を覆うものが何もないという場面に出くわせば、得も知れぬ優越感が胸から込み上げてくるのである。


 こんな日は、嫌なことなんて何ひとつとして起こらないのだろう。そう思っていたのは、つい数分前のことだった。


「C子さん、ごめんね。待たせちゃったかな?」

「待ってなんかいないわ。だって、待ち合わせてなんかいないのだから」


 道を歩くC子の前には、何故か約束も、あるいは言伝も、さらには痕跡さえも残したつもりは無いのにタケルが、屈託のない笑みを浮かべて立っていた。

 足元に見慣れないものが在るのを除いては、いつものことではあるのだが、それでも気持ちが良い物ではなく、C子は多少身構えてみながら尋ねる。


「……それで、なんでこの場に居るのか、どうして私だと気が付いたのか、何故人は争うことを止められないのか、納得の出来る理由を述べてくれる?」

「最後のだけ難解すぎない?」


 今日に限っては、最新の注意を払ったつもりだった。誰か、知り合いに見つからないように流行りの無駄な布の多い服を着て、誰にも知られないように情報操作を繰り返して決行したはずだった。それ故に、何故こうも簡単に見つかったのか、理解できなかった。


 タケルは質問の答えをなるべく簡潔に答えようと思考して、それから平然と述べる。


「ほら昨日、C子さんが骨董市のチラシを見ていたでしょ? だから、もしかしたら来ているのかなって思って」


 たったそれだけの根拠で、バスで乗り継いで訪れるような場所に来たのだとすると、相当な阿呆か、相当な暇人である。

 そして、それに該当しそうな男子高校生が、目の前に居るのであるから世間は狭い。


「嫌な行動力ね。見習いたくないわ」

「褒めても何も出ないよ?」

「褒めてないから、何も出さなくていいわよ」


 C子は長時間の移動と、突然の再会によって疲れた頭を冷やそうと、額に手を伸ばした。


「せっかく変装して来たのに、何でよりにもよってアンタに見つかるのか」

「C子さんらしくない服装だとは思うけど、さすがに眼鏡が同じで、メイクもしてないのなら、さすがに判るよ」


 そう言われて、指先を下に移動させると、普段から付けている黒縁の眼鏡にぶつかる。これが無ければ外出は難しいし、他の眼鏡も持っていない。コンタクトレンズならば、持っているのだが、眼に物を入れるのには抵抗がある。


 C子は不満そうに、諦めに似た溜め息を吐き出した。


「高校生で化粧なんて必要なの?」

「さあ? ただ、肌に悪そうだなとは思うけどね」


 時間に制限があることを思い出し、腕に巻いた女性向けの時計を見ながら歩き出した横で、タケルは自然に返した。


「それで、C子さんは何を買うの?」

「そういえば、何で平然と付いて来ているのよ。金輪際、私の視界に入らな……いえ、やっぱり付いて来なさい」

「よくそれが訂正できると思ったね。まあ、いいけど」


 “まあいい”であれば、文句は言わないでもらいたい。C子は歩きながら、タケルの口にした質問を頭に浮かべた。


「私が欲しいのは、湯呑茶碗か、壺か、アンティークのロボットよ」

「和洋折衷も困惑しそうな並びだね。もしかして、C子さんの趣味?」


 あまり本気ではなさそうな、世間話のようにタケルが言うと、C子は首を横に振る。


「違うわよ。一番上の兄の誕生日に、なにか贈り物をしてあげようと思って、それで喜びそうなのが、その三つだったの」


 本人は隠しているつもりなのだろうが、自室にそれ関係の本を置いていることは知っていた。それぞれ、突き詰めればお金が掛かるものばかりだからだろう。


「いつも無理させているから……」


 C子は遠く、それらの店へと続く道を見据えて小さく呟くと、タケルは優しく微笑んだ。


「そういうことなら、俄然やる気が出ちゃうね」

「え、なんで?」

「C子さん、そこ引くところと違う……」


 急にやる気を出す理由が一切分からなかったC子は、訝しそうにタケルを見ている。タケルは何を思ったのか、冗談を模したようなわざとわしい口調で言う。


「ほら、まあ、僕の義兄さんになるかもしれないし~」

「……アンタ、もしかして」


 そこでC子もようやく気が付いたようで、何を言っていいのか迷って、視線を彷徨わせながらタケルの顔を見上げた。


「うちの妹を狙っているの? まだ小学生よ?」

「おかしいなぁ、何を間違えたんだろ」


 目端に涙を浮かべたタケルは、C子に気付かれないように肩を落とした。そして、話題を逸らそうと、言葉の一部を切り取る。


「でも妹さんか。僕は下に弟しかいないから、女兄妹なんて、少し憧れちゃうね」

「あら、その子は妹さんじゃないの?」

「ん?」


 タケルはC子の指差す方向へと視線を落とす、自分の足元、その背後に小さな影を捕えると、眼を丸くして大きな声をあげる。


「何この子!?」


 そこには、小学生低学年くらいの女児が、タケルのすぐ傍に立っていた。

 最初に会ったときから居たのだが、本人は今まで存在を知らなかったらしい。そんな態度を見て、C子は呆れた様子でタケルを見る。


「今まで気づいていなかったの?」

「いや、この辺は人も多いし、足音とかも聞こえなかったから」

「足元くらい気にしなさい」

「うん。……というか、今までのC子さんの発言が、身内の前っていう認識だったことも、僕的にはどうかと思うよ」


 タケルだから良いかと思って、という発言は良いのだろうか。C子は眼鏡の奥の瞳を横に逸らして考える。

 タケルは今存在する問題を片付けてしまおうと、小さな少女と会話を始めた。


「えーと、君、もしかして迷子かな?」


 今まで無心で付いて来ていたのだが、実際に話しかけると怖いようで、その幼い拳には力が入っている。

 緊張の面持ちで構えられてしまったタケルは、そっとC子の方に振り向く。


「ダメだ。心を開いてくれない」

「当たり前よ。女子はみんな、男は狼だと教わって生きているのだから」

「世知辛いね」

「いいわ。私がやってあげる。妹が居るから、扱いも心得ているわ」


 自信のある発言に期待を寄せて、タケルはC子に任せようと、後ろに退いた。C子もタケルと同じように身を屈め、少女に向かって声を掛ける。


「ねえ」

「ヒッ……!?」


 握られた拳は震えだし、まるで猛獣にでも睨まれたように萎縮してしまっている。C子はそっと立ち上がり、振り返らずに口を開いた。


「おかしいわね」

「まあ、あの会話を聞いていれば必然だと思うよ」

「私の妹なら微動だにしないのに……」

「ちょっと心配になる家庭環境だったんだね」


 特に他と変わりない和やかな家庭環境である。ちょっと敬語だったりするけれど、それは良いことに決まっている。


「でも、困ったわ。何も話を聞けないと……」

「そうだね。一人にするわけには行かないし」

「いえ、私が警察に事情を聴かれかねないわ」

「もっと他人を思いやろうね、C子さん」


 誘拐が怖い世の中では、間違われない努力だって必要なのだ。

C子は少し考えてから、周囲に頼れそうな人間が居ないことを確認して、背後で待機していたタケルの腕を引っ張る。


「タケル、アンタなら女の子をたぶらかすの、上手でしょ? なにか言いなさい」

「C子さんが異様に下手なだけのような気がするけど、まあいいよ」


 反論をしたいところだが、怖がらせては無意味に長引くと思い、C子は黙ってタケルの背中を見守る。安心させるためなのか囁くような声で会話をすること、約三分。少女は瞳を輝かせ、熱の籠った声で言う。


「……あ、アイしてますっ!」

「C子さん、出来たよ」

「そう、じゃあ行きましょう。刑務所に」



 

 少女はとても楽しそうに、タケルに肩車されている。こうしている方が見つかりやすいからという提案だったのだが、さすが女の子というべきなのか、スカートが捲れないように注視していた。

 まるで部室の金髪のようだと比べながら、C子はタケルに改めて情報を聞き出す。


「うん。母親と買い物に来ていたらしいけど、この人混みだし、骨董品なんて子供には退屈だろうから」


 確かに、この辺りにあるのは、皿やアクセサリーなどの何世代も前に流行った飾りばかりで、子供が好きそうな玩具は見当たらない。親が執心している間に人混みの迷路に流されても、不思議ではない。


「とりあえず、迷子センターに行くか、その前に出来るのなら、親を見つけましょう」

「そうだねぇ」


 行きかう人々に合わせるような緩やかな歩調で、二人の足は前へと進んで行く。

 そんな変わり映えの無い事柄に飽きたのか、頭上の少女は安心したせいか、明るい声で下に居るタケルへ尋ねる。


「ねえねえ、お兄さん達は高校生なの?」

「うん、そうだよ。シグレちゃんは、いくつなのかな?」

「七才になった」


 いつの間に聞いたのか、タケルが名前で呼んでいる。順応性は称賛に値するのだろうけれど、故意に恋へと誘う罪深い才能というのは、あまり欲しいとは思えない。

 質問遊びは、やがてC子に向けられる。


「お姉さんも高校生?」

「そうよ」

「なんか友達少なそう!」


 他人を見かけで判断するとは何事だろうか。事実であるせいで、何も家はしないのだが、表情に出ていたのか、タケルが申し訳なさそうに言う。


「C子さん、暴言は駄目だよ?」

「当たり前よ。私ほど出来た人間が、子供に憤慨するわけがないでしょ」


 自分に言い聞かせるように、C子はそう言って前を見る。


「ねえねえ、お兄さんとお姉さんは、恋人?」

「はぁ?」

「C子さん、数秒前の自分の言葉を思い出して。あと、そんなに強く拒否しないで」


 最後のはよく分からないが、これは暴言ではない。ただ、もう一度言ったら大人の怖さを思い知らせようとしただけであるから、問題は一切ないはずだ。と、C子は内心で言い訳を連ねる。

 そんなとき、頭上から低い、動物の唸り声のような音が聞こえて来た。どうやらシグレの腹の虫が鳴いてしまったようで、彼女は恥ずかしそうに、タケルの視点からでは見えない頬を染めている。


「お腹、空いてきちゃったのかな?」

「少しくらい我慢できるでしょ。さっさと……――」


 骨董市は、一つのお祭りのような存在で、人が集まるのならば、当然出店なんてものも存在する。ザラメの甲高い音を聞いて、C子は立ち止まった。


「綿菓子の時間よ」

「C子さんのそう言うところ、結構好きだよ」


 どういうところだろうか。C子の先導で、タケルの財布を使って綿菓子を購入すると、タケルは骨董市会場から少し離れた位置にある、ベンチの前でシグレを卸した。


「僕、飲み物買ってくるから、二人はそこで待ってて」

「えぇ~」

「我が儘言わないの」

「ぶぅ~……」


 小言を並べるシグレに背を向けて、僅かに通る車に注意しながら、タケルは再び人混みへと消えて行った。喧騒は僅かに収まり、時計を気にしてみると、少し急がなくてはいけない時間であることを差している。

 タケルの帰りを待ってベンチに並んで座り、綿菓子を食べていると、シグレは不思議そうにC子の顔を眺めている。


「お姉さん、どうして怒ったような顔してるの?」

「歩き疲れたのよ。あまり、運動は得意ではないの」


 シグレは他愛のない会話が途切れることを嫌って、さらに質問を続けた。


「お姉さん、彼氏は居ないの?」

「個人情報だから教えられないわ」


 頻繁に使われる有り触れた返答だったのだが、その言葉にシグレは首を傾げている。


「ねえ、個人情報ってなぁに?」

「個人を特定することが出来る情報……」

「どういうこと?」


 あまり難しい言い方では通用しないのか。C子は眉間に皺を寄せ、少し間を置いてから答えてみせた。


「いくつか集めると家にまで付いて行けるものよ」

「じゃあお兄ちゃんのが欲しい! ねえ、知らないの?」

「本人に聞きなさい」


 あの男ならば、もしかしたら“うん”と頷くかもしれない。そのときは、タケルを通報しよう。

 食べ終わった綿菓子の棒を片手に、シグレは足をぶらつかせ、振動がベンチの木目を沿って伝わってくる。


「あーあ、お兄ちゃんみたいな人が彼氏だったらな~。みんなに自慢できるのに」

「自慢するために作るものじゃないでしょ。もっと頭のいい人を選びなさい」

「頭のいい人なんて詰まんないもん。ずっと勉強ばかりでしょ?」

「そんな……ことは……あれ?」


 勉強以外、何もしていないことに、今さらながらC子は気が付いたとき、シグレは周囲を見回して退屈そうに言った。


「お兄ちゃん遅いね」

「そうね。向こうの方が騒がしいから、何かあったのかしらね」


 そろそろ会話に限界が見え始め、助け舟を探すように視線を回してみるが、視覚で探すことは困難を極めた。そして、どこか奇妙に、喧騒が僅かに大きくなっているような気がする。

 業を煮やしたシグレはベンチから飛び降りて、駆けだした。


「ちょっと探してくる!」

「あ、ちょっと――」

「ひったくりだッ!」


 そんな声が聞こえて、左を向くと一台の二人乗りバイクが走って来ていた。その後ろには何かの店の制服を着た男性が立っていて、バイクの二人組を指差している。

 しかし、C子の思考にそんなことは入らず、目の前の女児がバイクの進路を横切ろうとしている事実だけが目に入っていた。


「ダメッ!」


 運動は苦手なはずだったのだが、今だけは上手く動けた。シグレとバイクの間に割り込むとC子は固く目を閉じて、衝撃に備えた。


 ガゴンッ!


 と大きな音が聞こえた。

 しかし、痛みはおろか、変化さえもなく、音の終わりには静寂が流れ出している。

 目を開けると、バイクはベンチに突っ込んでいて、その側面には足跡が金属の装甲を歪めて入っていた。そして、草叢へと投げ出された二人組の男を見張るように立ち、タケルが冷たい笑みを浮かべて立っている。


「ねえ、どこ見て走ってんの? C子さんが怪我しちゃうところだったじゃない」


 表情とは裏腹に、怒気の籠った声色で言うが、衝撃で息が詰まっている二人は何も言わず、ただ呻き声だけを、草陰の虫と同様に鳴らしていた。

 タケルは二人のヘルメットを取り上げ、汗と青あざで汚れた顔を出す。


「わぁ、ボロボロだね。これなら、何処をどう怪我していても、特におかしくはないよね?」

「タケル?」


 C子の問いかけに応えるかのように、タケルはヘルメットを二人の胸に投げつける。途端に咳き込む二人に背を向け、タケルはコンクリートの上に座り込むC子に手を差し伸べる。


「やあ、C子さん。大丈夫?」

「え、ええ。私より」


 そう言いかけて、C子は黙った。聞くよりも早く、状態を悟っていた。


「うっ……うぅ……」


 恐怖で腰を抜かし、シグレの下には水たまりが出来ていた。




 近くにある公衆トイレの中、C子は子供用の下着を水道で洗う。個室の中からは、シグレのすすり泣く声が聞こえていた。


「ごめんなさい。ごめんなさい……」


 何度も、何に対して謝っているのか、その言葉を繰り返している。C子は淡々と、手元の作業を見張りながら口を動かした。


「別に悪いことしたわけじゃないのだから、謝らないで良いわよ。事故の説明も、タケルがやってくれるみたいだし」


 水の音だけが、小さな空間に響いている。

 そんな中、扉を隔てて、シグレの涙に濡れた声が尋ねた。


「お姉さんは、怖くなかったの?」


 難しく考えずとも、先程のバイクの件だろう。あまり速度は出ていなかったが、当たり所を考えれば数か月の怪我を負うことだって考えられるような、危険物だった。

 そして、それに恐怖しない理由はなかった。


 C子は蛇口を閉める。


「怖かったら逃げるの?」


 C子は姿の見えない少女に尋ねた。しかし、答えは無く、再び静寂が訪れる。それを嫌ってか、C子は言い訳のように、適当に声を出す。


「……別に、アンタのためじゃないわ。アンタがぶつかるよりも、私の方が怪我が小さく済むと思っただけよ。迷子なんだから、大人しく無事に届けられなさい」


 嘘ではなかった。それが全てというわけでもないが、言い終えるには、何処か気恥ずかしかったのである。


 シグレはそれを聞き、安堵の声で応えた。


「……はい」




 警察が集まり終えた現場に行くと、黄色いテープの前にタケルが立っていて、こちらに向かって手を振っている。


「あ、C子さん。こっちは大体終わったよ」

「こっちも、まあ問題ないわ」

「……まあ、僕は何も言わないよ?」


 隣に立つ女児を気遣ってか、タケルは言葉を濁した。それから何かを思い出したように顔を上げ、警察に向かって何かを離している女性を見る。


「あと、シグレちゃんのお母さんも見つけておいたよ」


 名前が聴こえたのか、女性がこちらを見る。シグレはその姿を確認すると、元気よく駆け出した。


「シグレっ!」

「ママ!」


 母親の腕の中に居るシグレは、今までよりもずっと嬉しそうに笑っていた。

 少しの間、警察との事情聴取のために残り、必要事項を聞かせ終えるとようやく一連の事件から解放された。


 例外なく足止めをされていた親子は、傾き始めた空の下、家路についた。


「お姉ちゃんっ!」


 シグレは立ち止まり、C子に向かって叫んだ。


「いつか、お姉ちゃんみたいなお婿さんを見つけるからね!」


 それは喜ぶべきか迷って、躊躇して、やがて残った一人を気にして止めた。不機嫌そうに睨んでみると、やけに楽しそうにされてしまう。


「何よ……?」

「いや、なんだか嬉しそうだなって」

「うるさいわね」


 夕暮れを祝うように、烏が鳴いている。……夕暮れ?


「あっ!」

「どうしたの?」


 C子は時計を見て、それから記憶にある時間と照らし合わせた。


「骨董市が、終わったわ……」


 落胆の色を隠せないC子。それを慰めようと、タケルは彼女の肩に手を伸ばしたが、その前に立ち直り、夕焼け空に向かって怒りをぶつけた。


「あのひったくり、絶対に許さないわっ!」

「だから人間は争う事を止められないのかな?」


 そもそも、原因を連れてきた人物が言うから、C子はさらに苛立った。しかし、ぶつけようにも、微妙に残った恩が舌に絡む。


また、遅れた。しかし、やりきり……ました……。


ちなみに、長男は肩たたき券を家宝したようです。

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