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遥かなる異世界で ~八宝玉伝~  作者: 月迫小夜
第一章:翠の魔物使い
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3.失踪

 迫さんと一緒に校舎を回ったが、二年生や一年生、職員室の先生達や保健室の先生、校長先生まで固まって動いていなかった。

その際、時計も確認したけど、どこも若干の秒数は違っても二時十五分で止まっていた。


「後は体育館と教官室だけだね」


「そこもダメだったら一旦三組に戻ろう」


迫さんと一緒に体育館へ走っていき、教官室を外の窓から覗いた。

この教官室には、内田先生がいるはずだ。

内田先生は男子の体育の先生で野球部の顧問。

坊主に近い髪型で、筋肉体質。


「迫さんどう?」


「内田先生もダメみたいだ」


「本当だ。内田先生もか」


教官室をあとにして体育館の中に入った。

しかし、どの学年も体育館での授業がなかったのか、誰一人としていなかった。


「どうする?一旦教室に戻る?」


ウチが問うと、迫さんは首を横に振った。


「いや、一応ステージの裏側も確認しない?」


二人でステージに行って二手に別れ、ウチは舞台袖、迫さんは地下室を見に行った。

だが、舞台袖には誰もいなかったため、迫さんのいる地下室へ向かった。


「迫さん、こっちには誰もいなかったよ」


そう言ったが、返事が返ってこなかった。


「迫さん、どこにいるの?」


返事は聞こえない。

地下室はしんと静まりかえっていて、何の物音もしなかった。

すれ違いになってしまったのかと思って、一旦ステージに戻った。

しかし、いくら声をかけても、しばらく待っても、迫さんは姿を現さなかった。

冗談で隠れているのかもしれないと思ったが、普通こんな異常事態にするわけがない。

心配になり、何度も地下室とステージを行き来した。

だが、迫さんは見つからなかった。

かなりの時間が経ったため、後ろの校舎を回っている加古川さんたちに心配をかけてはいけないと思い、ウチは一旦教室に戻ることにした。

それに、迫さんがいなくなったことも知らせないといけない。

走って教室に向かい、着いた頃には三組の前の廊下に二人はいた。


「遅かったね。こっちはなんの収穫もなかったよ」


「そっちはなにか収穫はあった?」


加古川さんが言ったが、ウチは首を横に振った。


「何もなかった。それより、迫さんが体育館でいなくなったんだ!」


何だって!と二人で声をそろえ、叫んだ。


「アヤのイタズラじゃないよね?」


「こんな異常な自体で、そんなことする!?さすがにそれはないよ!」


ウチは否定し、二人も納得した。


「一応、みんなでまた確かめに行ってみない?」


加古川さんの提案にウチはそうだね、行こうと答えた。


「ねえ、また誰かいなくなるかもしれないから、みんなで行動しない?今日子一人になったら怖いしさ」


「うん、そうしよう」


「その方がいいね」


ウチらは三人で体育館へ急いでいった。


「どの当たりでアヤはいなくなったの?」


白木さんは不安そうな声で言った。


「ステージで分かれて、ウチは舞台袖、迫さんは地下室を見に行ったよ」


「じゃあ、地下室に行こう!」


三人で地下室に向かい、階段を下りる途中で急に白木さんが足を止めた。


「どうしたの?」


「今、高い女の人の声がしなかった?」


加古川さんが問い、白木さんは震えた声で答えた。

えっ?と加古川さんとウチは顔を見合わせた。


何も聞こえなかったよ。気のせいじゃないと加古川さんは言ったが、白木さんはさらに震えた。


「何で?確かに今日子聞いたよ。女の人の声で助けてって!」


白木さんがギュッと目を閉じ叫ぶような声で言った瞬間、突然高い澄んだ女の人の声が聞こえた。


助けて、助けて…八宝玉たちよ…


その声が聞こえた瞬間、突如ウチらの足元に黒い穴のようなものが現れ、三人とも落ちていった。


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