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プロローグ
初めまして、河南せりかです。
この小説は割と純愛(?)系なのですが、短い小説になる予定なので、さらっと読んでいただけると幸いです。
更新スピードは速いとは言えないと思いますが、がんばりますのでよろしくお願いします。
「なあ、これ…やるよ。」
少女は10歳の誕生日を迎えていた。少女はずっとどきどきして、なにかそわそわとした気分になっていた。
「え?」
いきなり話しかけられてすっかり慌ててしまった少女は、間抜けな返事をした。
「だから、プレゼントだって。」
少年は、照れた様な顔をして、俯きがちに、「誕生日おめでとう。沙羅。」
と言った。
少女は答えた。
「ありがとう。一生大事にするね。」
少女は、ヘアピンをポケットにしまった。
ヘアピンの飾りの林檎の赤色が太陽の光を浴びてキラリと光ったのは、もう5年も前のことだ。