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破天の十字架

軍歌が鳴り響く

日の丸を掲げた黒塗りのバスの行進

大音量で威嚇する言葉


昼の穏やかな六本木を切り裂いて行く右翼団体


迷惑そうなビジネスマン

熱が冷めていく買い物客

だが、

心踊る、待ち焦がれる数人・・・



「来た来た来た~聞こえだしたぞ」

「ああ・・・ラブ&ジョイだ・・」

「ノリノリの、トランスか・・・」

「今、人気だな、かわいいし・・」

「来たぜ!!!六本木夜華恋だ!」

「新時代右翼の、真打登場だ!!」


大音量のユーロビートと共に登場


「北方領土を~返せぇ~~」 かわいい声

「♪ふわっふわっ!」 ホストの合いの手


「北方~領~土をっ奪還せよー」かわいい声

「はいっはいっはいっはいっ♪奪還っ!奪還っ!」 ホストの合いの手



街宣車に乗り大音量で大声を出す、

右翼団体 政治結社  六本木 夜華恋よかれん


代表   一条 由里亜 23歳


六本木ナンバー1キャバ嬢

通称  破天の十字架



「ユリアー」

「がんばれ!夜華恋~!」

「ユリアさんだーがんばれー」

「奪還がんばれよっねーちゃん」


老若男女に今人気の夜華恋


「おおー奪還しちゃうぜー

 突き抜けるぞ!大和魂!」ユリア



「うおっ・・・もう、松陰を、越したな・・」

「ああ・・吉田か・・。もう、一条の方が上だな・・」

「六本木維新・・・時代が、うねりだしたぞ・・」


勝手な事言ってるギャラリー・・てかファンだね。

黒色の軍服に日の丸が縫い付けられた特攻服を身にまとうキャバ嬢

てか、かわいい・・・



だが・・・

続いて来る、街宣車・・


「あっのやろー。目立ってんな・・

 くっそー、負けてたまるか!」



右翼団体 政治結社 二代目大日本玉砕会


会長   渡辺 聖矢 29歳 


今、若手ナンバー1右翼活動家

通称  街宣車の魔術師



「北方領土をっ、返っ還っせよっ、ふわっふわっ♪」渡辺 街宣車のマイクで・・


(うわ~・・・自分で、ふわっふわって、言った・・・マジだせえ・・

 そこじゃねえのに、ユリアの人気は・・・

 本当、うちの、会長は・・・アホだな・・・)呆れる子分



二代目大日本玉砕会 構成員


京野 健太郎  23歳


吉田松陰大好き 大和魂大好き 靖国神社大好き


通称  三丁目の狂犬  ・・・・どこの?



(しかも、会長やりやがった・・今回の街宣活動の為に、

 つぎ込んだ・・大金。街宣車の改造費・・・

 今伸びてきている、夜華恋に、対抗するため・・・

 てか目立ちたいだけか・・・) 狂犬



「ぶははははは、なんだ?あれ!?」

「わははは玉砕会だ!玉砕会!」

「おおー池袋の、なべちゃんかー」

「思い切ったな・・・」


それなりに、アウトローの世界では、有名人の渡辺

そして、目立っている・・確かに・・


「ぶはは・・まっピンクだよ。街宣車」

「ああ。しかも、ショッキングだ・・」

「わはは、ド右翼なのに、赤旗掲げてる~」


だが・・


「頭おかしいのか?日本から出てけっ!コノヤロー」

「目が痛ぇよっ!昼に走るな~」

「奄美大島は我が領土・・って、最初から、ずっと日本だよっ!」

「ロシア奪還!って、北方領土だけに、しとけっ、欲かくなー!」

「お前のせいで、国家間が、こじれたらどうすんだっバカ!」


ひでぇー事、言われてる玉砕会。

たしかに街宣車にひどいスローガンいっぱい書いてあるな・・・


金土日金土日?

・・・もしかして、月月火水木金金の事?土日返上で働くって意味の?

一日足りねーし、一週間に・・。てかもっと働け・・毎日週末って・・


最初からピクルス抜いとけ?

もうそれ、個人的な事じゃん・・・サブウェイ?


そして、車の中の、渡辺が何か、不穏な気配・・・


「ほんっと・・・おいっ!突っ込め!」渡辺

「・・はいっ。会長が言うのなら・・」狂犬


路上の罵声を、浴びせる民衆に方に、ハンドルを、切ろうとした瞬間・・


「違うわっ、こっちだよ!変われっ」運転を変わる渡辺

「えっ!わわっ、わー」狂犬



「ドガーーーン!!」



「うわーやりやがった!なべちゃん」

「玉砕いったー」

「ぶははは、嫉妬だ嫉妬」


前を、走っていた、夜華恋の、街宣車に、突っ込む玉砕会


「やりやがった!あの、くそ先輩!」ユリア

「わー大変。まだ、押して来てる」構成員のキャバ嬢


ウォンウォン吹かしながら、まだ、押し込んでる渡辺


「くそっ!行け!お前等~」ユリア

「おおーユリア姐さんが、言うのであれば!」応援で乗っていたホスト


降りてくる、本日助っ人で、街宣車に乗っていた、ホストの若手達

まあ、あと乗ってるの、ユリアの子分の、キャバ嬢2人だけだし・・


「よしっ、行け!」指示を出す渡辺

「はいっ!」そっこーで、突っ込んでいく狂犬


「俺がっ三丁目の狂犬だぁーこのやろー」威圧する狂犬


「だから・・どこの?」ホストと、ギャラリーが、突っ込む


普通、渋谷の狂犬だとか、六本木のとか・・・狭いよ範囲・・三丁目って・・



「ブ~~ン」


あっ・・・・帰った・・渡辺・・・


ひでえ・・・

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