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1.世の中は不平等
世の中は平等。
それは嘘だ。
金持ちも入れば貧乏な人もいる。
容姿端麗なやつも入ればブス呼ばれるやつもいる。
そんなことはこの世界では当たり前なのだ。
私が言いたいのはそんな当たり前の話では無く、
私の顔が平凡だと言うことだ。
そしてこの世の中は顔。容姿が全てだ。
それは接客業に着いた時に気がついた。
私がどれだけ丁寧な対応をしたとしても、可愛い後輩の女の子が砕けた接客をした方が客は喜んだ。
一緒に働く男性社員も可愛い女性のミスには優しいのだ。
私は悟った。
この人生ではもうモテることはないのだと。
じゃあもう、次の人生はモテモテな人生にしてくれ。
かつて私が好きだった人。
私と違いモテモテだった幼なじみ。
全部、羨ましいなぁ。
私も誰かに好きだと言われたい。
25歳。恋愛経験0。コミュ障社会不適合者の役満女。
そんな私、平野ななみの最後の願いだった。