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あの脅迫状の一件以来、久松は不穏な影を感じるようになった。


何となく、見られているような気がするのである。


そのうえ親しく付き合っていた女たちからLINEや電話で、「歩いていたら突然バイクにひかれそうになり、その後自宅に脅迫状が届いた」「無言電話がかかってくるようになった」という訴えが次々と寄せられ、気味悪がって離れていくので、さすがに考えざるを得なかった。


誰かが自分の女関係を調べ、ことごとくそれを潰そうとしているらしい。


そんなことをしそうな性格の人間を思い出せる限り並べてみたが、そのどれもがずっと以前に終わった女であり、今更ことを蒸し返そうとしているとも思えない。


舞の可能性を考えてみたが、女たちに対する脅しは「別れろ」だの「関係を切れ」一辺倒いっぺんとうだ。


久松の知っている舞は、天地が引っくり返ってもそんなことはしそうになかった。


彼女が他の女を脅迫し、自分を振り向かせたいと思っているとは思えない。


むしろ、この降ってわいたような災難から逃れたいというのが本音だろう。


もし彼女が「久松から離れろ」と脅迫状が来たら、手をたたいて喜ぶのではないだろうか。


そこまで考えて、ふと気になった。


彼女のもとに脅迫状は届いているのだろうか。


相手が久松の女関係を洗いざらい調べたのなら、当然舞にもその手は及んでいるはずである。


むしょうに舞の顔が見たくなり、久松は久しぶりに『玉響たまゆら』に足を運ぶことにした。

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