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アフターストーリー・25

一詩もそれは分かっているらしく、舞を見つめてにやりと共犯者めいた笑みを浮かべる。


そして、どこか遠い瞳をして、言った。


「俺はね、もともと四井の人間じゃないんだ」


予想の斜め上をいく回答に、舞は首を傾げる。


「じゃあ、以前は他の会社で……?」


一詩は「うん」と頷くと、曖昧な笑みで、


「四年前まで往友不動産おうとも・ふどうさんで働いていたんだ。そこに声がかかって、一応ヘッドハンティングされた形になるのかな」


謙虚な物言いだったが、静かな自信を感じさせた。


往友不動産は四井よつい四菱よつびしに次ぐ業界第三位の不動産会社だ。


だが、その仕事内容は都市開発ではなく、主に住宅の分野に重きを置いている。


都市開発を行う際も、単独デベロッパーというより、四井や四菱と合同でプロジェクトを遂行したり、資金提供のみという場合も多い。


歴然とした力関係もあって、弱い立場に置かれているため、発言権も小さいものだという印象があった。


そこから見出されてヘッドハンティングされたのだ、一詩の手腕は相当なものだろう。


久松とともに若くしてアメリカに送られ、プロジェクトを任されていることからも、有能さは疑うべくもない。

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