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アフターストーリー・14

「ん……えっと……『こんにちは。私に何かご用でしょうか?』」


形のよい唇から発音された流暢りゅうちょうな英語に、金髪の青年は「ワオ!」と大げさに喜んだ。


「『君は英語を話せるんだね!驚いたよ。ニッポンの人でしょう?ここに来たのは初めて?』」


「『はい、そうです』」


「『僕はジェイミー。もし君がよければ、このNYニューヨークの街を案内したい。どうかな?』」


感じのよい好青年だが、いかんせん話す距離が近すぎる。


アメリカの人はみんなこうなのかと思いつつ、舞はさらに一歩下がって、


「『ご親切にどうもありがとうございます。でも、私、人を待っているので』」


そのとき舞は、素で「オーマイガッ!」と言う人間を初めて見た。


ジェイミーは頭を抱えて苦悩している。


「『何ということだ!こんなに綺麗な女の子を前に、何もできずに指をくわえて退散せねばならないなんて!なんたる悲劇!僕は今、悲しみに打ちひしがれている!!』」


こちらが申し訳なるくらいの落ち込みぶりに、舞は思わず平謝りしてしまった。


「『ご親切に言ってくださったのに、本当にごめんなさい』」


青年はぱっと顔を上げると1万ワットの笑顔を向けて、


「『ああ、君は何て優しいお嬢さんなんだ!感動したよ!こんなに素晴らしい女性が世の中にいるなんて!ファンタスティック!君は僕の女神だ!』」


芝居がかった仕草や言葉がおかしくて、舞は思わず微笑みをこぼした。


先ほどまでの張り詰めた気持ちが、少しだけ緩む。


ほっと息をつけたようだった。

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