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松尾は傍目はためにも分かるほど、がっくりと肩を落とした。


「マジすか。やっぱ嫌われてるんですかね、俺」


からかうつもりが本気にされて、久松は苦笑する。


――ここで諦めてもらっちゃ困るんだよ。


――お前には、ちゃんと恵を監視してもらわないと。


もう二度と、あんなことが起こらないように。


立ち直って歩けるようになるまで、ずっと。


松尾は、そのための駒として最適な存在だった。


自分の目に狂いはなかったと久松は確信している。


しょんぼりしている松尾の肩をたたくと、久松は思いやりに溢れた声で言った。


「何言ってるんだよ。そんなこと気にしてたら何も始まらないだろ?恵は難しい子だけど、一度心を開けば何もかもすんなりいくから。考えるな、体当たりでいけ」


励まされて元気を取り戻したのか、松尾はぱっと顔を明るくした。


「そうですよね。まだ何の気持ちも伝えてないですもんね。行動で示さなきゃ、何も変わらないですよね。俺、勇気振りしぼって恵ちゃんにアタックしてみます。久松先輩、ありがとうございます!!」


「そうそう。元気だけがお前の取り柄なんだから、しょぼくれてちゃ駄目だぞ」


「はい、分かりました!……って、先輩!ひどいですよ、それじゃ俺ただの馬鹿みたいじゃないですか」


そのとおりだよ、と久松は心の中で呟いて、爽やかな笑顔を浮かべる。


「ははは、悪い悪い」


松尾はそれで納得したのか、「俺小便行ってきます!」と無駄に元気に言って、鼻歌を口ずさみながら出ていった。















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