笹の葉に願いを込めて(三十と一夜の短篇第51回)
おいコラ笹。テメェの仕事はなんだ。
『はい! 自分の仕事は欲望を集めて昇華し、空を晴らすことです!』
じゃなんで雨が降ってんだよ。サボってんじゃねえぞ。
『いえあの、最近、お焚き上げしてくれるとこが少なくて、エネルギーがあんまり上にいかない、的な……』
ああ? お前が軒下で発火すりゃいい話だろうが!
『すすすいません! 自分、発火機能はついてなくて!』
ちっ、使えねえ。
これじゃまた彦星きゅんに会えねえじゃねえかよ。
目にやさしい200字小説。