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お嬢様、見守っております  作者: 関係詞
2/13

【2話 お姫様の散歩】

 お姫様はお城の中を散歩していた。

 

 「こうも広いと廊下を歩くだけでも一苦労ね。」

 

 彼女は少し疲れたのか執事に愚痴をこぼした。

 

 「お嬢様は運動不足ですのでこれを機に運動を始めてはいかがですか。」

 「せっかくだけど運動は苦手だから遠慮しとくわ。」


 少しげんなりしながら歩いているとふと声をかけられた。


 「お嬢様、ごきげんよう。本日もお元気そうでなによりです。」

 「ごきげんよう。おかげさまで、兵士長のあなたが廊下を警備をしているなんて珍しいわね。」

 

 声をかけてきたのはこの城の兵士長であり、この国で1.2番の実力を誇る剣士でもあるナイスガイ。

 

 「最近、城の備蓄が少し減っているらしく少しその調査をしようと思いまして。」

 「あら、そうなの?」

 

 彼女は執事に尋ねた。


 「さようでございます。最近少しですが備蓄が減っていて兵士長殿に相談していたのですがまさかへ兵士長殿自ら調査なさるとは思っていませんでした。」

 「こういう時は持ちつ持たれつですよ。」

 

 光るくらいに真っ白な歯を見せて笑いながら彼は何ともないように言った。


 「兵士長は相変わらずいい男ね。」

 「お褒めいただきありがとうございます。犯人は恐らくネズミ辺りの仕業だと思いますが一応調査に戻ります。」

 「がんばってねー。」


 手を振りながら兵士長を見送ると彼女は執事に向き直って真顔で言った。

 


 「ネズミってあのネズミよね」

 「ええ、あのネズミです。」


 彼女は途端に青ざめ、叫びだした。

 

 「キャーーーーーーーー。

私ネズミダメなのーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

 「落ち着いてください。お嬢様。」


 私はそんな彼女をみて思わずため息をついてしまった。


 「だって、ネズミよネズミ。

あのどこからでも侵入してきて襲い掛かってくる悪魔よ。」

 「今、目の前にいるわけでもないですしネズミはそんな存在ではないですから!」


 ワタワタしながら暴れている彼女を執事があきれながらも落ち着かせる。

              





                         これもいつも通りの日常













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