【1話 とある国のお姫様】
これはとても昔に存在したとある国の話である。
お姫様はお城の中庭で優雅に紅茶を飲んでいた。
「今日の紅茶は美味しいわね。」
彼女は徐に執事に対して紅茶の感想を口にした。
「お嬢様、こちらは最近他国から輸入した紅茶です。お茶請けには相性のいいパウンドケーキを用意させていただきました。」
執事がそう言いながらバウンドケーキを差し出すと彼女は目をキラキラさせながらパウンドケーキを食べ始めた。
「おいしーーーーーーーい!!
最近は、クッキーばかりで飽きてきていたからちょうどいいわ。ありがとう!!」
「お礼でしたら、私ではなく隣国の王子殿下にお願いします。先日、近隣の魔物の数が減ってきたことに対しての国交会議にいらしたときに王子殿下が手土産としてお持ちくださったものですので。」
「あら、なら今度会った時にでもお礼を言わなくちゃ。」
「王子に会ったら、恥ずかしくて何も言えないのでは?」
「ななな何を言うのかしらそんなことないわよ。」
彼女は顔を真っ赤にしながら執事に対して抗議をした。
「今からそんな感じでは私お嬢様が心配になります。」
「執事のくせに生意気よーーー!!」
私は怒った彼女を見てつい笑ってしまった。
「笑ったわね。今日という今日は許さないわよ。」
「お嬢様、ご容赦を。」
「いやよ !!絶対に許さないわ!」
彼女のお説教が始まる。
彼女の日常はこんなありふれたものである
何気ないことに対して一喜一憂するだけの…