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Diverse Road Online  作者: 漣ナガレ
第一章 冒険の始まり
18/19

Road18 疑問

さっきからずっと動かずにお香の前で座っているローブの奴は周りのモンスターが倒されてもやはり身動きひとつしない。足音やら剣の音やら鳴き声やらさっきからずっとしてたんだが・・・。

ただ寝ていたという考えは安易すぎる、それなら襲われているはずだからな。他には全てあいつの従魔だった、気付かれないような道具を使っていたもしくはあいつもモンスターだったとかいうのが考えられる。


(覚悟決めるしかないか。)


そう思い弦月刀をいつでも使えるようにしながら近付いていく。足音はわざと消さないように歩き、相手の行動を伺う。

しかし相手は気付いていないかのように全く動かない。もうスキルアーツを使えばすぐに斬りかかれる距離まで近寄ったのに。


「もしもしそこの人、何しているんですか?」


少し身構えながらなるべく穏便に話しかける。その後も何回か呼び掛けるが返事はない。

仕方なくローブの奴の正面に回り込む。


そこでも声をかけてみるが反応はやはり無い。


(近付くしかないか・・・。)


仕方なくローブの奴に近付いていく。とそこで先に目の前にあるお香を調べてみることにした。



名前:誘呆の香

種別:消費アイテム

効果:モンスター誘導、最大範囲二キロメートル、モンスターのステータス-70%

説明:とある集団が多く使用している香。使用すると広範囲のモンスターをおびき寄せることが出来るが吸い込んだモンスターの能力か低下する。



やっぱりこれが原因だったようだ。しかしモンスターのステータス低下の効果があったとはとんだ欠陥品だな。おかげで楽だったが。

確認は済んだので蓋を閉めインベントリにしまった。壊そうか迷ったが香炉は何かに使えそうだから中身を後で捨ててとっておくことにした。


「さてアンタいつまでだんまりなんだ?もしかして死んでる?」


考えてなかったが元々死んでたという可能性も十分にあり得る話だ。すでに死んでいたならモンスターが興味を持たないのにも納得がいく。

まだ死んだと確定したわけではないので剣は鞘に入れるがそのまま持っておき相手の方に鞘先を押し付け力を入れる。












・・・やっぱ死んでたか・・・。原因は外傷が無いから胸に握りしめているナイフでの自殺。心臓を一突きか。怖ぇことするな」


力を入れたら死体はすぐにふらつき倒れた。少し触るのはためらったが状況把握には仕方がないと思い見やすいように動かした。


ローブはそこらのNPCの店で売られているようなただのローブ。ナイフは果物ナイフ。下の服装も普通のNPCと同じような感じだ。気になるところと言えば腕に刺青があったこと。死んでいた場所に魔方陣らしきものが描かれていたことだなこれ以上は分からん。


「しかし自殺とは後味が悪い。さっさと依頼のもの探して報告するか。」


弔いは教会に報告すればしてくれるだろう。

そう思い俺はその場を離れた。

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