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第0話 異世界への旅立ち

―――シッ!


 烈帛の気合と共に振り下ろされるのはかなり大ぶりな剣、それをしっかりと捉え身の近くまで引き寄せてから最小限の動きで回避する。


 その回避行動を織り込み済みで放った一撃なのか振り下ろされ地面をえぐった大剣はかなりのスピードで地面の砂を巻き上げつつ切り上げられる。


 目潰しを狙っての砂を巻き込みつつの切り上げ攻撃を大げさな距離を取って回避を行いつつどこから取り出されたのか不明な数本の小柄をうっすらと見える大剣を振り回す戦士が居る場所の少し横を通過するように投げつける。

 

 すると砂埃によって視界が悪いため見ることはかなわないが、何者かの驚く声と倒れる音がわずかにだがする。それとほぼ同時に砂埃が舞っている中から魔法の炎弾が数瞬前まで居た場所へと突き刺さり爆発を起こった。


 その爆発によって砂が更に舞い、視界が余計に悪くなり周囲の状況がまったくつかめない状態となる。


 その砂埃のカーテンを切り裂くようなスピードで戦士が斬りかかってくるが、それもまた予測していたのか、はたまた見えていたのかは判断出来ないが今度はギリギリで回避して目の前の大剣を持ち軽鎧を着込んだ戦士へと避けた時の回転を利用しそのまま裏回し蹴りを叩きこむ。


「ぐっ……」


 鎧を着ている相手のためダメージは見込めないが、それでもかなりの力を入れてがら空きだった横っ腹に放った為、目の前の戦士はよろめきそのまま尻餅をついてしまう。


 その尻餅をついた戦士に追撃をかけようと両手持ちしていた打刀を振り下ろそうとした時、かすかに背後に気配と砂埃の動きを感じ、すさまじい反応速度で振り向きざまに手に持っていた打刀で袈裟懸けに斬りつける。


「ぐあっ!」


 すると何もなかったはずの空間から軽装備で短剣を二本持つ暗殺者が胸を切り裂かれながら姿を現す。


 暗殺者が倒れていくのを禄に見ず、背後で体勢を立て直しつつある戦士へと向き直る際に、先ほどから殺陣のごとく舞っていた人物の口から言葉が漏れる。


「チェンジ-騎士-」


 その言葉に反応して持っていた打刀が光に包まれ片手剣と円盾へと姿を変える。そしてその変化が終了する前に新たに現れた盾を戦士へと思い切り叩きつける。


 そうすることでわずかに入るダメージ時にシステムが介入しスキル<バッシュ>が発動して戦士に一時的バッドステータス<スタン>が発生する。


 そして<スタン>のバッドステータスで身動きが取れなくなった戦士の前でまた言葉がつぶやかれる。


「チェンジ-戦士-」


 そしてまた片手剣と円盾は光に包まれ最初に装備されていた打刀へと姿を変え、<スタン>により身動き取れない目の前の戦士へと戦士スキル-へビィスラッシュ-が幹竹割りの要領で叩き込まれ、残っていたHPすべてを吹き飛ばすのであった。



◇◆◇



 時代は2075年約50年ほど前に技術の転換点を向かえ、ただでさえ躍進していた情報技術はさらにすさまじい発展を遂げた。


 その例として脳内チップがそれに該当する。このチップを脳内に埋め込む事で旧世代ではPCを使わなければ処理出来なかったような事柄、Webサーフィンなどがすべて頭で意識するだけで行える用になった。


 頭の中でWeb検索を行いたい時などは検索ワードを思い浮かべ、『検索』と脳内で思考するだけで検索エンジンからの結果を表示させたり出来る。


 ただし、これらはすべて脳内で完結してしまうため慣れていないと思い通りに動かせなかったりする事もある、なのでミドルユーザーのため初期設定でホロウィンドウを表示するように脳内チップを埋め込む手術前に申請しておけば他人からは見えないウィンドウが目の前に現れ入力を視覚的に行えるようになる補助機能なども搭載されていた。


 そして脳内チップの真価とも言われているのがダイブ機能である。この機能を使えば一時的に仮想の海へと潜り現実では行えないような事も出来たりするようになる。


 それこそ行ってみたい旅行先の仮想空間へ行き擬似的に旅行を楽しんだり、宇宙へ行きリアルタイムの青い地球を見たりなどが出来るようになっていた。


 そしてそのようなシステムはやはり戦争から生まれたものであり兵隊の訓練のために仮想空間というモノが開発されていたのだ。


 戦争の訓練を目的として作られたのだからそれは、はっきり言ってしまえばネットゲームへの流用はたやすいわけであり、仮想空間を利用したネットゲームはそれこそ爆発的に増えていくこととなった。


 そして現在27歳でしがない会社員をしている黒枝拓郎がやっていたのもまたダイブ機能を利用したネットゲーム<アルカディア>であった。


 <アルカディア>は今年で14年目を迎えるかなりの長寿タイトルである。内容としてはごく一般的なMMOとうたわれていたのだが、それこそ開始当初はあくまでもオマケ的要素で実装していた1万人のプレイヤー同士でおこなう戦争システムがかなり面白いという事で、気がつけば戦争がメインコンテンツに取って代わったという特殊なケースでもあった。


 戦争システムで行える戦闘行為は現代戦のような情報戦や航空機による爆撃などではなく、中世の戦争を模した形となっていた。


 ただし現実と異なるのはそこにファンタジーらしく魔法という概念が混入していることであろう、それにより現実の戦争とはまた違った戦術が必要になり、頭を使わねば勝てないという面白みもまた存在していた。


 <アルカディア>には4つの国と5つの大陸が存在し、国々は4つの大陸に国家を築きユーザー達は4つの国、大和帝国、シマリア知識連合、サンワール王国、トリス商業国家の中から所属国を選びそれらの大陸の中央に位置する未開の土地アルカディア大陸へと版図を広げ領土または資源を確保する為、原住民や魔物との戦闘、国家間戦争へ一兵卒となり参戦するのがこの<アルカディア>の目的となっていた。


 職業も大型の武器を持ち火力で戦う戦士、片手武器と盾を持ちタンクの役割を担う騎士、背後より近寄り超火力で相手を倒す事や妨害を得意とする暗殺者、遠距離からの攻撃や魔物との戦闘を得意とする弓使い、遠距離火力として魔法を扱う魔法師、味方の回復などを担う治療師、この大陸に存在する生物を呼び出し使役する召喚師、などがあり自由に職業を選び戦争に参加が出来る。


 もっともこれらは最初に選ぶ職ではあるが職業を変える事は簡単にでき、システムに登録されているボイスマクロを声に出して発言するだけでその場で瞬時に職業と、登録してある装備へと交換できるのである。もっともレベルは職業ごとに保存されるため戦士がLv100であっても暗殺者のレベルもLv100になるわけではなくLv1からの育成となるため、最初に選択された職業を最後まで育てるのが慣例とはなっているのだが。


 そしてそんなオンラインゲーム<アルカディア>であるが、オープンから2年程はアルカディア大陸に存在する原住民である魔族や魔物との戦闘が主でありMMOとしての体裁をしっかりと保っていたのだが、AIがかなり良い出来ではあったのだが如何せんAIが敵対している相手は思考し行動することの出来る人間でありすぐに手ごたえのない戦闘となってしまい、人間同士の同族間の戦いが多くなってしまったのはしょうがない事であろう。


 ただ<アルカディア>はMMOというモノを最初は売りにしていたのでMMO要素を完全に撤廃するのもまずいということでレベルキャップを50から100まで上げ魔物の耐性や攻撃力を上げ、また高レベル用のど派手なスキルなども実装しMMO要素の延命を図った。


 そして何を思ったのか国家間の人間同士の戦争でもそれらのスキルが使えるような調整でアップデートを行ってしまい、そこから一週間は阿鼻叫喚の地獄絵図、強化された魔族ですら相手取り倒せる火力のスキルをまだ低レベルもいるような戦場で使えばどうなるかおのずとわかるであろう。


 低レベルの初心者は圧倒的火力の前に何もできず一瞬で塵となり、高レベルの者までも徒党を組んで複数人から強スキルを使われると紙くずの用にあっさりと負けてしまうという事態になっていた。


 そこで実装されたのが国家間戦争時に装備しないと戦争フィールドに入場出来ない<女神の戒め>という名の指輪型のアクセサリであった。これを装備する事によりMAXレベルであるLv100から一律半分のLv50までステータスやスキルなどを抑制し初心者でも入りやすい構造を取ったのであった。


 それ以外のシステムとしてゲームユーザー同士の連携を強める為のものとして部隊システムなども導入されている。


 戦争というものは人間一人ではひっくり返す事など到底出来ないもので物量がモノを言うのはわかりきっている事であるが、規律がありしっかりと連携の取れている10人と同じステータスを持っているが連携の取れない20人とがぶつかれば10回中7回は連携の取れている10人が勝てる程重要となってくる。通常このような練度の違いは国が騎士団などを設け、上げていくものだが国王や首領など存在してはいるもののAIを実装しているわけでもなく、戦場へと来ることすらない王や首領がそれを出来るかと言えば当然無理な話である。


 そこで重要となってくるのが部隊システムである。


 このシステムを使うことによって戦場で組む即席のパーティーよりも事前に連携の練習などがつめるため、より効率的に敵を殲滅する事が出来るようになるのである。



◇◆◇



「だあああああ! くっそー全然ダメだったか」


 そう言いながら手に持っていた大剣を放り投げ地面に勢いよく座るのは先ほど軽鎧を着込み大剣を振り回していた戦士である。


「アーサーはまだいいよ部隊長とぶつかり合えていたんだからさ」


「そうそう、私たちなんて軽くあしらわれただけなんだから」


 アーサーと呼ばれた戦士の側へとため息交じりに呟き歩いて来るのは軽装備で短剣二本を腰に挿している青年といかにも魔女というのを体言したかのような三角帽とローブを着ている女性である。


「打ち合えたっつってもなぁ……」


 頭をガシガシとかきながら件の部隊長へと視線を向けるアーサー、それに伴い青年と女性も3人を相手に大立ち回りをしていた人物へと視線を向ける。


 そこにはやたら肌色な装備をした――いやトランクスと左手に鞘入りしている打刀を持っている身長180近くで黒髪黒目の、黒枝自身を若干デフォルメしたような見た目の分身である電子アバター、クロエが存在していた。


「この状態の部隊長と打ち合えても勝ててない時点でな」


 手を頭の上に持っていき、まさにお手上げ状態のようにおちゃらけて言ってはいるが本心でないことは目を見れば明らかではあった。


 それを聞き今まで3人が揃うのを待っていたクロエは顔に苦笑を浮かべつつボイスコマンドでステータスカードを手元に出現させる。


「カードオープン、訓練も終わりだし裸状態でいる意味もないだろう」


 インベントリ上で装備フィギュアにいつも装備している漆黒の袴姿の黒衣を選択しカードを手から離す、すると手から離れたカードは光の粒子となり消え、それと同時に光に包まれていたクロエの装備も先ほど選択していた黒衣へと姿を変えていた。


 そして手に持っていた打刀も長さこそ二尺三寸で同じではあるが全体が漆黒のモノへと変わっていた。


 そのクロエの格好を改めて見ていた3人は同時にいつもの言葉をかける。


「厨二病乙!」


「うっさわ!」


 いつものやり取りにいつもの返答を返したところで4人はそろって笑い出すのであった。



 一通り笑い終わった後に仕切りなおしの意味も込めてクロエは咳払いを数回し先ほどの訓練の反省へと移行する。


「さて、ここから真面目な話だがお前ら裸の俺相手に勝てないってのはそろそろ卒業してもらわんとな」


「と言っても無理ですって、称号全能持ちの部隊長相手に3人まで人数減らしたのですらかなりの時間かかったんですから」


「そうですよー、それに私たちまだ<アルカディア>初めてから6年ぐらいしか立ってないんですから」


「まぁ6年で部隊長と3対1とは言え戦えるようになったのは凄い事だったりするんですけどね」


 クロエの言葉にうな垂れながら言葉を返す3人は<アルカディア>の公式が行う闘技大会の決勝リーグに残る程度には実力者だったりするのだが如何せん戦っている相手が悪すぎであった。


 クロエはこのアルカディアというゲームをβテストから始めている最古参であり今年でプレイ年数が14年なり、またすべての職業のレベルをLv100まで上げて初めて手に入る称号、全能をも所持しているようなプレイヤーでもあった。


 従来のモニターの前で行うタイプのゲームであれば6年もやればプレイヤースキルの差などあってないようなものになるのだが、このダイブ環境を利用したゲームでは現実の世界と同じで修練を積んだ年月に比例して実力が上がっていくために現実世界で武道を嗜んでいたりでもしない限り個人の力ではなかなか既存プレイヤーに勝てなかったりするのである。


 もっともアルカディアはMMOであり狩りも戦争も物量でどのようにでも出来るのでそこまで個々人のプレイヤースキルが問われる場面というのは無いものであったりするのだが。


「まぁ一般部員ならそれでいいんだがお前ら3人は戦争の前線で一番働く職業の幹部なんだからある程度強くないとな」


 部隊長とクロエが呼ばれている事から容易に察することが出来るがクロエはここにいる3人と後ここには居ない弓使い、治療師、召喚師の3人を入れた計6人が幹部を勤める初心者育成部隊とは名ばかりの超大規模部隊<NameLess>の部隊長を勤めていた。


「と言っても最古参でバトルジャンキーな部隊長に勝てる相手なんて汚っさんしか居ないじゃないですか」


「公式大会だって5年前に覇王さんが引退しちゃってから汚っさんと部隊長の独壇場だしな」


 そう言いつつ、1年に1度行われる公式大会決勝の場面を思い浮かべているのか3人はぼけっと思慮にふける。


 3人にどう渇を入れるべきかとクロエが行動をしようとしたその時、この訓練フィールドに人が入ったという事を知らせるアナウンスが流れる。


「んあ? パス付きで部屋たてたのに入ってこれるって事は部隊員か?」


 そう訝しみながら入り口の方を眺めていると件の汚っさんが歩いてこっちへ向かってくるのが遠目にも見えたので3人への制裁は後回しにすることとなった。



 汚っさんという人物の姿は遠目で見ても一目でわかるレベルで奇抜な格好をしていた。


 まず最初に目に入るのはガタイのいい男の体系なのにもかかわらずフリルをあしらったピンク色のワンピースを着ている事に始まり極め付きに髪は茶髪で短めにしてるのはいいとしても、その顔の半分を隠すように装備されているのはまさしく仮面舞踏会に出てくるような奇妙な仮面であった。


 そんな奇抜な格好で現れた汚っさんではあるが、ここに居る4人は誰も特にリアクションを取らずに汚っさんが近くまで歩いてくるのを静かに待っていた。


「相変わらず変態みたいな格好してんなお前は」


「クロ先輩こそいい年して厨二病なんて患っちゃって可哀想に」


 と、いつものようにテンプレとなっているかのように挨拶を交わす2人である。


 この2人こそが<NameLess>を略しNLと呼ばれている部隊の創設メンバーでもあり<NameLess>の部隊名の由来、名も無き初心者を育て上げるという目標を知っている最後のプレイヤーでもある。しかし現在では、汚っさんは別部隊の隊長をしているため部隊訓練へ参加することは滅多になくなっていた。


 もっともクロエと汚っさんこと白木健太は高校と大学で先輩後輩という間柄であったため部隊を抜けた今でもしょっちゅう部隊のホームへと訪問してくるため、部隊員のほとんどが汚っさんの元部隊員だという素性は周知の事実となっていた。


「それはそうと何か用か?」


「用か? って素で忘れてるんですかクロ先輩」


 呆れたような物言いに今日の予定を思い出してみるが、汚っさんとの用事はなかったはずである。


「すまん、本当に思い当たらん」


「まぁ予想通りっちゃ予想通りなんでいいんですけどね。今日から30日ここ6年ほど毎年恒例となってる黒龍討伐イベントですよ」


「あー、ファブニル狩りか。 そういえばもうそんな時期なのか」


 アルカディア大陸の中央に位置する原始の山と呼ばれる山の山頂に居るとされる神々の化身という設定の黒龍ファブニル、体長は50mにも及ぶ黒龍であり倒すとかなりレアな素材が手に入るため、イベントとしてこの一週間はその原始の山へとワープ出来るポイントが出現したり、転移系アイテムのスクロールなどの登録も出来るようになり、黒龍ファブニルと戦う事が出来るようになると皆こぞって参加するようになる。


 もっとも設定上神々の化身とされているため強さは凄まじく、公式大会上位入賞者ほどの強さがなければ倒せないとされていた。


 しかしそれも最初の2年だけであった。クロエを筆頭に公式大会入賞者たちにより幾千もの戦闘を経て、戦い方が確立されてからは乱獲につぐ乱獲が始まってしまい、現在ではLv100の装備としてテンプレとなるほどに暴落していた。


 そんな黒龍ファブニルを同じLv100装備でも公式大会優勝時に商品として贈呈された最高性能の黒衣と黒刀を持つクロエと同じく優勝経験者の汚っさんが黒龍を討伐する意味など無いにも等しい。


 それでも黒龍狩りをする理由は今回のイベント内容――黒龍討伐イベントで討伐までにかかったタイムを競うというものの為であった。


「ペアの参加でクロ先輩と俺とで登録したんですからちゃんと付き合ってくださいよ」


「そういえばそうだったな、今年からそんなイベントに変わったんだったな。忘れてたよ。まぁ今日の訓練はこれで終わりだしある意味ちょうどよかったな」


それを聞いた3人はお説教が流れたのでほっとしたのか訓練お疲れ様でしたーという掛け声と共に訓練フィールドの入り口へといそいそと向かっていき退場していくのであった。


 それを見送っている間にクロエの隣では汚っさんがステータスカード上で装備を変更し、真っ白な重鎧と身の丈ほどもある肉厚な両刃の聖剣装備へと変わっていた。


「お前の聖騎士装備一式を見るのなんてこの前の大会以来だな」


「まぁ先輩の侍装備はかなり目立ちますからね、戦争で指揮をとる時はインパクトが大切なんで。この鎧だと似たような鎧がいっぱいあるんでいまいちですしね」


 お前の女装仮面装備と比べたら俺のもそんなに目立たないがなっと苦笑を浮かべつつ答えるクロエに、はっはっはまさしくそれが狙いですしね! っと清々しく答える汚っさんであった。


「じゃあ準備がいいようでしたらもうワープ登録は済んでるんでスクロールでちゃっちゃと行って練習しましょうか」


「そうだな、俺はこれでいいから行くとするか」


 その言葉を皮切りに汚っさんがスクロールを広げ転移とボイスコマンドを入力するとスクロールを中心に光が溢れクロエと汚っさんを包むのであった。

誤字・脱字、不明な点やアドバイス等ございましたらお願い致します。

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