プロローグ
恋愛小説初挑戦です。乙女の恋心って難しいですよね…。
はっきり別れを告げられた訳じゃない。
なのに君は 『付き合ってなんかない』 そう言った。
そう言われたあの日から、楽しかった中学校生活が灰色に変わってしまった。悲しんでる?まさか…。あの人に呆れてるだけ。アタシを理由も無しにいきなりフッたあの人に。
友達はまだアタシとアイツが付き合ってると思ってるみたい。前までは照れ隠しで『そんな事ないっ』って言ってたけど、今じゃ真実を伝えるために『そんな事ない』って言ってる。
『サナとヒロ、付き合ってるんでしょ?』
サナとヒロ。うん、昔はよく合わせて呼ばれてた。仲がいいからって。でも、もうサナとヒロじゃない。サナはただのサナ、ヒロはただのヒロ。2人はもう別々になってしまったから。もう合わせて呼んだって意味がない…。
『付き合ってなんか、ない』
震える唇でそう返す。何だろう?引きずっている訳でもないのに…声が震えてしまうのは何だろう?
『あっ、ゴメン』
どうして謝るの?アタシそんなに嫌な顔してた?それとも、悲しそうな顔でもしてた?せいせいしてるくらいなのに…。
あんなの恋の内に入らない。だってあんなに短かった。3ヶ月だっけ?4ヶ月だっけ?まぁ、いずれにせよ短い期間。アタシ達の付き合いなんてそんなもの。だからもうキレイさっぱり忘れた。覚えとくような事じゃない。だってこれからまたイイ人を見つける。
中学校入って初めての席で、となりに座った人。口は悪いけどカッコイイ。その人を好きになったっていいんだから。
中学校入ってから優しくしてくれた人。紳士的でイイ人だった。あの人を好きになったっていいんだから。
中学校入学前から知っていた、懐かしい顔ぶれの人。可愛くて優しいの。この人を好きになったっていいんだから。
でも絶対絶対、ヒロだけには恋しない。そう決めていた。絶対絶対絶対、ヒロだけには恋しない。
読んでくださいまして本当に本当に有り難うございます。当の作者は本題に突入する前、プロローグだけでヘバりそうです。誰か、こんな僕にアドバイスをください…。