66話 目玉焼き
「ユキ、今日はごちそうさま、片付け終わったの? 一緒にお風呂に入ろうか」
「やだなぁ、入らないですよ、一緒になんて、からかっちゃ駄目ですよ?」
「フフフ」
クリスさんが壊れました。
モブをお風呂に誘うなんて、脳味噌が死滅したのかもしれません。
なんだか物凄く浮かれているのはわかりますが、モブとしては困りますよ。
元に戻ってくださいね。
クリスさんの後にお風呂に入ることにして、クリスさんにそれでいいかと了承を得ます。
クリスさんは残念そうにしていたけど、それでいいと言ってくれました。
さて、部屋に戻ってポーションでも作りますかね。
部屋に戻るとホッとします。
やっぱり緊張してたんですかね。
特級ポーション……できました。
クリスさんお風呂から、もう出たのでしょうか。
あ、リビングに明かり。
ふぉぉっ、見てはいけないものを見てしまった。
色気ー!
湯上がりのクリスさんの色気が凄過ぎて、一瞬倒れそうになりました。
いつもの濡れたような漆黒の髪がさらに艶やかに、金の瞳は潤んでいるし、上気した頬に、赤い唇。
駄目です。
モブは近づいてはいけません。
危険地帯が発生しました。
お風呂に逃げます。
あ、お湯抜いてありますね。
海外と一緒です。
まぁ、クリスさん自体が人外の美しさですからね。
下手にクリスさんの入ったお湯が残っていたら捨てられません。
聖水とはいいませんが、貴重品です。
空の湯船にお湯を張ります。
はー、お風呂はホッとしますね。
極楽、極楽。
湯船の中でパチャパチャと遊びます。
楽しい。
やっぱりお風呂は気持ちいいですね。
お風呂から上がり、お湯を抜きます。
パジャマを着て、タオルで髪を乾かします。
お湯抜けたかな?
浄化をして、お風呂をきれいにしておきます。
ルンタッター♪
部屋に戻りベッドにダイブして、さて、寝ましょうかね。
おやすみなさい。
朝が来ました。
朝食作りです。
必要なものをデパートやスーパーで購入して。
紙パックのコーンスープを温め、オレンジジュースをグラスに入れ、ハムエッグを作り、パンはクロワッサンとバターロールでいいでしょうか。
サラダはサラダ用の生野菜を洗って、トマトときゅうりを切って、載せて、ドレッシングはお好みで、シーザーと、玉ねぎのドレッシング2本を用意しておけばいいかな。
ジャムやバターも用意して。
さてと、全部準備して、テーブルに。
「ユキ、今日も可愛いね」
「おはようございます」
「おはよう」
おはようの挨拶は他の渡り人から聞いていたのかな? スムーズにクリスさんから言葉が出た。
クリスさんが席に着いたので、私も席に着く。
「「いただきます」」
二人声を合わせて挨拶をするなんて、少し気恥ずかしいですね。
新婚カップルみたいです。
昨日の食事量は嘘だったのかと思うぐらい、クリスさんの食べる量が普通です。
上品にゆっくり食べられています。
「ユキ、これはどっちを使えばいいの?」
サラダのドレッシングですね。
「さっぱりしたのが、茶色い玉ねぎのドレッシングで、白いのがシーザードレッシングで、こってりチーズの味わいです」
迷ってますね。
「両方、少しずつかけたらいかがですか」
「そうするよ」
クリスさんが両方かけていますね。
今日もクリスさんがイケメンで困ります。
サラダを食べては、首を傾げたり、頷いたり。
私は、ハムエッグに醤油をかけます。
クリスさんが見ています。
一応、軽く塩胡椒はしてあるんですが、醤油を勧めますかね。
「クリスさん、こちらは醤油と申しまして、私の国の調味料です。卵の黄身を潰して中に垂らしてから、この混ざったところに白身をつけて食べるとおいしいんですよ」
「なるほど」
クリスさんが真似されてます。
私はというと終わってしまったので、皿に残った黄身をパンにつけて食べています。
目玉焼き二つにすれば良かった。
クリスさんの分は食べると思ったので、二つですけどね。
楽しい食事が終わります。




