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52話 逃げられなかったモブ

 家から出ると女神様たちが待っていた。


 女神様がクリスさんにオーブンレンジを渡す。


 よし、コンセントもない、女神様はクリスさんに魔石の交換について説明しているね。


 ルイスさんには他の神々が話しかけたり、こづいたりもして仲も良さそうだ。


「じゃあ、この辺でお開きにしようかね」


 バインボインのお姉さんがそう言うとキラキラと光って消えていった。


 キラキラー。


 神々が消えてゆく。


「由紀ちゃんまったねー」


 女神様も消えてしまった。


 ルイスさんに向き合い、丁寧にお礼を言う。


「ルイスさん、今日はありがとうございました。私は薬師ギルドにお世話になっているので何かあったら言ってくださいね。本当に今日はありがとうございました」


「こちらこそ楽しかった。またな」


 ルイスさんが爽やかに去って行きます。


 そして、私は何故かクリスさんと手を繋いで一緒に帰ります。


 どうしてこうなった。


 手が離れません。


「ユキ、部屋の模様替えが済んだ、一緒に住まないか?」


 なんですと、あのゴブリンの住む山まで歩いていた時のことはアイコンタクトで解決していたのではなかったのですかな?


 アイコンタクトでは、一緒に住んだらモブ死んじゃうよ?という感じだったのですが。


 クリスさんが真剣な目で言います。


「ユキ、一緒に住もう」


 それは決定事項ですかな?


 モブは断れない?


 モブ頑張れ!


 頑張れ私!


 精一杯自分自身を応援します。


 結論から言うと一緒に住むことになりました。


 断ろうとしたのですが、「可愛いユキを鎖で縛りたくない」と言われました。


 監禁案件です。


 目がマジだったので、断ったら監禁されてたかもしれません。


 恐ろしや、S級冒険者の本気。


 モブは頷いてしまいました。


 モブは逃げ遅れました。


 所詮はモブ。


 雑魚ですもの、仕方ない。


 薬師ギルドまで送ってもらいます。


 どうやらお引っ越しは明日するそうです。


 クリスさんが手伝ってくれるそうですが、荷物をアイテムボックスに入れるだけで済むのに必ず来ると言っています。


 どうやら、私が逃亡しようと考えていたことを敏感にキャッチした模様です。


 さすが狙った獲物は逃がさないと言われる、S級冒険者、モブは逃げられません。


 夕食には少し早い時間です、特級ポーションでもつくりましょう。


 上級ポーションの薬草で、神様からいただいた錬金釜で作ります。


 ほら、出来た。


 もう、特級ポーションも楽に作れますね。


 ルイスさんからたんまり薬草も貰いましたし。


 勝ち組決定ですかね。


 部屋にある私物をアイテムボックスに入れて……そうだ、佐藤君にクリスさんの所に行くと挨拶してきましょうかね。


 そうと決まれば少し早いですが、佐藤君行きつけの店にいきましょうか。

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