5話 下級ポーション
朝、薬師ギルドの食堂に行く。
昨日と同じパンとスープだ。
黒パンを1枚アイテムボックスに入れる。
そして、食堂の端の水道で水袋に水をいれる。
水道は井戸から直接魔道具で水を引いているそうで自由に使ってよいとのことだった。
遠慮なく使用することにした。
街の外に出る。
下級ポーションの薬草は街の近くでも取れる。
鑑定の力を使い、サクサク集める。
ラキア草、ミマシ草、ツユミバレの花。
下級ポーションにはラキア草とミマシ草を使う。
ツユミバレの花は上級ポーションに使う花だ。
たまたまあったから採取をしたが、本来森の奥にある。
結構いっぱい取れた。これならかなりのポーションが作れるだろう。
お昼頃になったのでアイテムボックスからパンを出し食べる。
コーヒーや紅茶が飲みたいが、ないので我慢する。
水袋から直接水を飲む。
水筒が欲しい。
鍛冶職人に作ってもらいたいが難しいだろう。
魔道具として作れないかなと悩む。
午後も薬草採取をする。
街では午前と午後の間に街の大きな鐘が鳴る、ここも少し離れただけなので、かすかにだが聞こえた。
一年、三百六十五日と二十四時間は地球と同じだ。
時計は懐中時計が一般的にあるし、商会などにはカレンダーみたいなものがあるそうだ。
時計は魔道具屋で、カレンダーみたいなものは商業ギルドで売っているらしい。
雑貨屋で買った袋がいっぱいになった。
街に帰ろう。
街に入るときに身分証の提示を求められた。
身分証はない。
よく聞いてみると、薬師ギルドでも作れたらしい。
今回はなかったので書類を書いて、銀貨2枚を提出した。
テンプレ、あるあるだが残念知らなかった。
異世界のことを教えてくれた特別講義で教えてくれれば良かったのにと考えた。
ただ、後で身分証を提示したらお金は返してもらえるそうだ。
良かった。
小さい村や街ではこうしたことはないが、比較的大きな街では防犯対策として、こうした身分証の提示が必要になるとのことだった。
夕方、薬師ギルドの食堂に行き、パンとスープの食事をとる。
パン1枚はアイテムボックスに。
そうして部屋に戻り、借りてきた手拭いと、もらってきた手桶一つのお湯で身体を拭く。
あわせて銅貨3枚かかった。
残り、銅貨7枚。
部屋で下級ポーションを作る。
途中、魔力切れらしく眩暈がしたので、ステータスを見ながら慎重に作る。
ステータスはステータスというと見ることができた。
ちなみにステータスオープンというと他の人にまで見えるようになるので気を付けるように言われた。
時間を掛けて下級ポーションを20本作った。
鑑定をするときちんとできていた。
明日売りに行こう。