47話 爆買い
じっと見続けていると、銀髪の男性が挙動不審になってきた。
顔を赤らめている。
「あっ、由紀ちゃん!見ちゃ駄目!」
んん?何を見ちゃ駄目なんだろう、ん、銀髪の男性が私の方に歩いて来る。
逃げようと身を翻すと。
捕まったー!!
モブは確保されました。
ンー!女神様助けてー!
ボソボソと女神様が呟く。
「……わがままで惚れっぽい……クリス……」
聞こえない。
女神様、どうでもいいから助けてください。
ブワッと風が巻き上がる。
誰かが私を銀髪の男性から離してくれた。
おぉっ、クリスさん。
クリスさんが助けに来てくれた。
銀髪の男性から、クリスさんの腕の中に捕らわれる。
ンー。
クリスさん、離してぇー。
クリスさんは腕の中に私を入れたまま、お尻をさわさわ。
セッ、セクハラー!
クリスさんのセクハラ魔人ー。
人でなしー!
「消毒しなきゃね、ユキ」
お尻を触ることが消毒なのですか?なら、仕方ない……。
という、ごまかしに騙されませんよ。
お尻触られてませんから。
これは、S級冒険者の騙しのテクニックですか?
離してください。
キッとクリスさんを睨み付ける。
モブだってやるときはやるんですよ。
しぶしぶクリスさんが手を離します。
ふー、助かった。
銀髪の男性はクリスさんを睨み付けている。
「私の名前はルイスと言う。銀髪の男性はやめてくれ」
おぉっと、口に出さなくてもわかるんだ、神様だもんね。
しかし、軽々しくルイスさんと言うわけにもいかない、だって錬金術士は嫌われてるんだもんね。
「ルイスでいい、さんもいらない。由紀が錬金術士なら錬金術士を嫌わない」
「……」
どうしよう、この神様とそんなに親しくなるつもりもないし、逃げたいんだけど。
「ちょっと待ってちょうだい。せっかくここにお茶会の食事や菓子を用意してくれた人間がいるんだから、なにかもらってもいいんじゃない?」
バインボインな美女が言う。
「そうだな、せっかくだし、もらっていくか」
「僕も欲しいものがある」
「……私も」
どうやら、みんな欲しいものがあるようだな。
ええい、とりあえずクリスさんとルイスさんのことは忘れよう。
「オープン」
おぉっ、という声をだしながら仰け反るイケメン男性の神様、バインボインなお姉さんはどこか興味津々な感じ、嬉しそうな美少年神様に、黙ってはいるが目が爛々と輝いている美少女神様……。
それぞれが映像を見ている。
よし、まずは、デパートからいくか。
イケメン男性が手を挙げる。
「酒をくれ、あとはつまみ」
酒のコーナーを見せる。
純米大吟醸?
これとこれとこれ?
ハイハイ。
生ハムにソーセージ、チーズにいぶりがっこの漬物。
これでいいかな?
美少年がおねだりする。
「前にもらったチョコレート欲しいな」
ああ、お高い高級チョコレートね。
これかな?
「うん、これ3箱欲しいな」
了解。
次は、手を挙げているのは、バインボインのお姉さんね。
「お煎餅と、甘いバームクーヘン、それとミルフィーユとお寿司」
「わかりましたが、お寿司はあとでいいですか?店が違うのであとでまとめて選択して欲しいです」
「わかったよ」
バインボインなお姉さんが承知する。
その次は、と周りを見ると服が引っ張られている。
美少女だ。
「……ここの全部」
ケーキか……。
この美少女は甘党なのかな。
ケーキを全種類選んできた。
よし、端から端まで選択して。
まずは、デパートの商品を購入した。
スーパーの袋も出して各自で、詰めてもらう。
次は鮮魚センターだ。
「俺たちはまだ選ばせてもらってないから、俺たちからでいいか?」
「ちょいと待っておくれよ。お寿司はさっき私が頼んだけど後回しにされたんだけどね」
「わかった、先に選べ」
おお、新たなイケメンの美丈夫な男性がバインボインのお姉さんに先を譲ったね。
「お寿司はこれですね」
映像を切り替える。
「へぇ、このお寿司を10個とこっちのは5個」
特上寿司を10個と、イクラの載った太巻きを5個か。
「じゃあ、俺は……」
「…と…がいい」
「あとは…とかと…」
「…と…ね」
「…これと…で」
………。
………。
うん、だいたい選び終わったかな。
タコからは男性に、タコのマリネは女性に人気。
皆さん遠慮なく選ばれましたね。
タコから用にスーパーでレモンを選択して……と。
正直、疲れましたよ。
よし、購入。
ミッションコンプリート。
女神様がニコニコしている、他の皆さんも嬉しそうだ。
「由紀ちゃん、ありがとう何か欲しいものなぁい?」
あるんですよね。
本が欲しいんですよね、クッキー作れませんでしたし。
「本かぁ、わかった」
ピロリン。
購入できる店として本屋が加わったようですね。
中村君、漫画雑誌欲しがってたですし、今度会えたら教えましょう。




