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43話 レンジ

「イエーイ♪由紀ちゃん元気ー!」


 うん、女神様だよね。


「すっごくおいしかったよ、メロンが!」

「それは、良かったです」

「だから、また頂戴」


 なるほど、メロンだけでいいんですかね。


「やっだなー、メロンだけじゃ嫌だよ。お寿司もチョーダイ」


 はいはい、お寿司もですね。


 まずは、デパートでメロンを5個購入。


 続いては、鮮魚センターですね。


「オープン」


 おっ、女神様がかぶり付きで見てますね。


「タコから、ホタテの照り焼き10本、イカの照り焼き10本、この、おっきなお寿司の盛り合わせ3個。イクラの載った太巻き3個。ねぇ、これっておいしいの?」


 ん、女神様が指さしているのは。


「ああ、松前漬けですね。昆布のぬるぬると数の子のプチプチが楽しい醤油味のおいしいやつです。特にここのはイクラとホタテの貝柱、ウニが入っていておいしいんです。あとこれは私は食べたことがないですが、隣のアワビ入りは贅沢で多分アワビがコリコリしてもっとおいしいですよ」


 私はアワビ入りの松前漬けを指さす。


「ふぅん、アワビがコリコリか、こっちの贅沢なの10個」

「10個も買うんですか?」

「うん、これはみんなにおみやげにする。スーパーの袋もちょうだいね」

「わかりました」


 サクサクと商品を購入します。


 スーパーの袋もつけて……と。


「終わりました」

「ん、ありがと」


 女神様がポイポイと袋を異空間に入れています。


「それでさぁ、由紀ちゃん困ってることなぁい?」


 義理がたいですね。


 さんざんお世話になっているのに。


「大丈夫ですよ。困っていることはありません」

「うーん、そんなこと言ってもなんか欲しいものとかあるでしょお?」


 欲しいもの……確かに欲しいものはある。


 それは、レンジだ。


 レンジがあれば、冷凍グラタンも食べれるし、なんだって出来る。オーブン付きのレンジなら料理もお菓子も作れるしね。


「レンジ?」

「家電ですね。向こうの世界には電気があったけど、こちらは多分、魔法や魔石での発展なんですよね?使えないんです」

「うーん、私なら、使えるように出来るかな?」


 おおっ、使えるようになるんですね、だとすると鮮魚センターのエビグラタンが食べられます。


 スーパーで売っている冷凍グラタン一袋3個分のお値段が1個のお値段になりますが、あれはちょっとおいしいんですよね、高いですが。


「エビグラタンって?」


「これですね」


 指をさします。


「これも、10個ちょうだい」


「でも、女神様もレンジないですよね?」


「由紀ちゃんに買ってもらう!」


 ピロリン。


 あ、まさか?


 鮮魚センターから他の店舗へ。


 電気屋さんがある。


 それも有名どころだ。


「そこで、オーブン付きのレンジ買って。二つね」


「わかりました」


 どれにしよう、迷うな、いいや、一番有名なメーカーの最新式のを買おう。


 色は白で。


「買いました」


「よし」


 女神が気合いを入れています。


 段ボールから出してますね。


 おや、コンセントの部分をいじって、レンジの中も何かされてるようですね。


 あ、魔石でしょうか、レンジに組み込んでいるようですね。


「出来た、由紀ちゃん、ここの魔石を交換すれば永久に使えるようになるからね」


 おお、こんな短時間で出来るとは。


「わかりました。動かなくなったら交換します」


「この魔石の大きさなら10年は使えるから、それだけは承知しておいて、駄目になったら交換してね」


「わかりました」


「じゃ、帰るねー」


 キラキラ光って帰ります。


 今日もありがとうございました。

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