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18話 危険人物

 悩んでも仕方ない。

 デートをオーケーする。

 モブ的な気持ちとしては、清水の舞台から飛び降りましたよ。

 褒めてください。


 上級ポーションを受け取ってもらう。


 あ、アイテムボックスのスキル持ちなのですね。

 腰についているポーチには入れない。


 あのー、それで冒険者ギルドに用があるので、離してください。


 なら、手を繋ぐ?


 手を恋人繋ぎされて冒険者ギルドに入ります。


 どうしてこうなった。


 例のボンキュッボンの魔物に会いに行きます。


「すみません、フォレストキャタピラーやスライム以外で初心者が倒してレベルを上げられる魔物ってなんですかね」


 うん、受付嬢さんは不思議そうに、クリスさんと私が繋いだ手を見てるね。


 私だって不思議ですよ、男性と手を繋いだのなんて、ダンスのマイムマイムぐらいなものですよ?


「それでは、ゴブリンはいかがでしょう。南門から出た山の中にいますよ」


 あっぱれな職業病です。

 受付嬢は、私とクリスさんの異常な状態を見なかった振りをしながら仕事をされます。


「レベルを上げたいなら、私が獲物を弱らせて討たせてあげよう」


 クリスさんが自信満々で言います。

 パワーレベリングですね、よくあることです。


「ドラゴンなんかがいいんじゃないかな」


 待って、クリスさん。


 ドラゴンって最終回とかで主人公が倒すヤツ。


 決して、序盤でモブが倒すヤツではないですよね。


 却下です。


「いえ、ゴブリンで……」


 基本的に、ドラゴンとモブは一緒に登場しません。


 クリスさんの申し入れを辞退し、必死に自分の意見を固持しました。


 私、頑張りました。


 さて、ゴブリン退治に行きましょう。


 ところで、クリスさんはいつまで私の手を握っているのでしょうか。私は力を入れていません。いつでも離してもらっても構わないのですが。


 え?ゴブリン退治は危険だから一緒に行く?


 受付嬢さんはゴブリンは初心者が倒すことの出来る魔物だと紹介されてましたよね。

 S級冒険者は必要ないかと思うのですが。

 その点について指摘してみました。


「君を閉じ込めてしまいたい」


 一緒にゴブリン退治に行かなければ監禁されそうです。

 ゴブリン退治に行くことになりました。

 手を繋いだままだと歩きづらいとクレームを入れてみます。

 お姫さま抱っこをされました。

 すみません。

 わがままを言いました。

 もう言いませんので勘弁してください。


 許してもらいました。


 さあ、気を取り直して、ゴブリン退治に向けて頑張りましょう。

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