16話 お返し
ポジティブシンキング。
私は薬師。
オーク肉のお礼に上級ポーションを作って渡そう。
それならいいんじゃないかな。
モブ的にはクリスさんから、ライフポイントをゼロにする攻撃を受けた。
イケメンからのほっぺにチューは衝撃が大きすぎてよく覚えていない。
うん、大丈夫、よく覚えていないなら、はじめからなかったことと同じようなものだよね。
そして、ライフポイントがゼロのこと自体を忘れる。
オッケー、大丈夫。
よくわからないけど、自分の脳自体を誤魔かせた。
あれははじめからなかったこと。
とにかく、薬師ギルドに帰ろう。
薬師ギルドに帰り、お金を支払い、上級ポーションと特級ポーションの講義を受ける。
うーん、錬金釜の問題がある。
上級ポーションや特級ポーションにはいい錬金釜を使わないと。
どうにかならないかな。
「薬師ギルドでは錬金釜の貸し出しもしておりますよ。もちろんレンタル代金はいただきますが」
ほう、レンタル。
借りてしまおう。
よし、いい錬金釜だ。
一回、銀貨5枚。
上級ポーションの原料のツユバミレの花が足りない。
あ、薬師ギルドでも取り扱いがある。
売ることもできますよ?
売ってもらった。
聖水は教会にいかないと駄目かな。
聖魔法で何とかならないのだろうか。
ふんふん、聖水は普通の水を『浄化』して作る。
できるね、聖水。
結果、上級ポーションが作れた。
鑑定でもきちんと確かめた。
うん、上級ポーション。
特級ポーションはまだ自信がないので作らない。
私は、まだ駆け出しのひよっ子だしね。
上級ポーションは売値、金貨一枚。
買い取り金額は銀貨8枚。
今回は買い取りなしで、全部クリスさんに渡そう。
全部で10本。
オーク肉は高級品。
金貨10枚してもおかしくはない。
でも一応確認する。
近くの暇そうな人。
朝ヨーグルトを売ったお偉いさんがいた。
重鎮なんだよね、この人。
聞いちゃ駄目だよね。
駄目もとで聞いてみた。
「このオーク肉っていくらぐらいしますかね?」
アイテムボックスから大きな肉の塊を出す。
お偉いさんは、ピラリと布を剥がすと肉質を確認する。
「金貨30枚はするかもな。これはただのオークじゃないかもしれん、上位種かもな」
脂身がほどよくのっているとして多分オークキング。
オーク肉は上位種になるほど肉質がよくなり高額になる。
オークキングなら本来は王都で消費される品物。
何故こんなところに?と反対に質問される。
私にもわかりません。
正直に答える。
クリスさんが何故私にこのような物を渡してきたのか、私のほうが知りたいです。
上級ポーションでは価値が合わないことがわかった。
うん、気持ちが一番大事。
少ないお返しだけど気にしちゃ駄目。
うーん、でも、上級ポーションだけだともらいすぎかも。
いつか特級ポーションを作るから、今回は上級ポーションを渡すとして、それまでの借りにしておこう。
貸し借りによる、塩漬け案件が発生。
ストレスがたまる。
レンタルした錬金釜を返却し、昼食を食べに食堂に戻る。
まだ少しだけ残っていたボア肉を焼いたものと一緒にパンとスープを食べる。
目の前に若い男性がいる。
え?ヨーグルトを売って欲しい。
ヨーグルトは朝食に合う。
ヨーグルトが食べたいと、お金を持ってこられて要請されても朝食でないからと断る。
私の独断と偏見だ。
異論は認めない。
たまにはモブだって強気になることもある。
私は悠々と昼食を食べ食堂をあとにする。
さて、部屋で下級ポーションでも作るか。
上級ポーションを作って、魔力を消費しているので20本だけ作る。
うん、出来た。
今日はもう引きこもろう。
精神的に疲れた。
また、明日頑張ればいいさ。




