3 カラフルイルカに乗ってGO!
「見てみて!このカラフルイルカちゃんたち!」
「か、カラフルイルカ?」
未来が頭に?(ハテナ)マークを浮かべていると、未和は外に出て湖を指さした。
「久しぶり、スノー!ポストも元気だった?あっ、ピーチ!おっきくなったね!」
「ススス、スノー?ポスト?ピーチ?」
「マリン!レモン!リーフも!バット大好き!」
「マ、マリンにレモンにリーフにバット・・・」
「白いイルカがスノー。赤いイルカはポスト。ピンクがピーチ、青いのがマリン、黄色はレモン、緑リーフ、黒いのがバット!だよ。仲良くしてあげて!」
「・・・は、はい・・・」
すっかり戸惑っている未来をよそに、未和はイルカに乗り込んだ。
「行くよー、未来。アニマルランドに!」
「あ、あにまる・・・らんど?」
「未来が見たことない夢の中の動物たちがいっぱいいるよ。ついてきて!未来はスノーに乗るといいよ、その子、おとなしいからね」
「キュキュー!」イルカのスノーはタイミングよくないた。
「・・・未和は?」
「ん?」
「どうしてここのこと知ってるんだ?」
未来の質問に、未和はただただ笑った。
「気にしない気にしない。行くよ」
ヒヒ――ン!!!
「え・・・っ」
未来はポカーンと口を開けた。
「・・・羽のついた、馬?」
「もう、未来ったら。ペガサスって呼びなよ!」
未和がトン、と肩をたたく。
「・・・なぁ、さっきの質問に答えてくれよ」
「・・・」
「未和はなんでここを―――――――――」
「ごめん、未和・・・あ・・・」
未来と未和の目が合うと、未和は顔を赤くした。
「・・・未和?」
「未来は未和のこと、好きになるなんて、死んでもないんだよね!」
急に言われて、未来はワンテンポ遅れて大きくうなずいた。
「・・・だよね・・・。うん、その方がいいの。ありがとう!未来」
「は?」
「こっち来て!今度はユニコーンがいるから」
未和にぐいぐい手を引っ張られていくと、そこにはキラキラの角を持った馬がいた。
「こっちにはツチノコもいるよ」
「おぉー!」
未来と未和がアニマルたちを見終わったときには、もう日が暮れていた。
「じゃあ、俺は帰るよ。じゃーな、未和」
「うん、バイバイ」
未来が帰ると、未和ははぁ~っとため息をついた。
「好きになっちゃダメなのに・・・
未和が未来を好きになったって、未来と未和が結ばれることはない・・・のになぁ・・・」
未和はため息をついて、代表のところへと向かった。
「・・・未和が連れてきたのって・・・男の子?」
「え?・・・あ・・・」
「うん・・・」
水の中からそう声が聞こえてきた。未和は振り向いた。
「ヒトデ・・・クラゲ・・・?」