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アイシテル  作者: 「りんご」改め「みかんもも」
2/4

#2

「だって、あなた交際してる人もいないでしょ?どうするのよそんなので…」

日織は少しだけ口を濁して見せる。

それに、ぎこちない動きをして、祥子さんは気づいた。

「…あれ、もしかして…できたの?彼氏」

日織は上目づかいに頷いた。祥子さんは満面の笑みで笑った。

「やったじゃないの!誰?どんな人?会社の人?」

「うん…2つ上で…」


海の音が気持ちいい。


日織は、昨夜の祥子さんとの会話を思い浮かべながら、砂浜を蹴った。


ぱしゃっ


靴が海辺を蹴った。―― 潮風。


結婚。


まだちょっと早いかもしれないけれど。


「舞姉ちゃん、おじさん、恋人できたよ」


日織は太陽の登った、澄んだ海を見渡して言った。



この水が、この風が。

―― あの人たちへと繋がっている。



私を、祥子さんまで渡してくれた、繋げてくれた、あの人たち。


今は一体、どこで何をしているのだろうか。


私を、どれだけ憎んで、愛してくれた。


―― 想いを、馳せる。







「明日は、社会科見学なんだから、早く寝なさい」

舞が言ったのが聞こえて、日織はリビングのテレビの前から立ちあがる。

「はーい」


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