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海の街  作者: トキン
3/10

下校

 夕方の帰り道、途中まで一緒の子と歩幅を合わせて歩く。

 本当はもう少し早く歩くのが自分のペースだけど、そんなことは気にしない。

 部活も一緒のこの子とは、いつもこんな感じ。なんとなく話して、なんとなく歩いて、繰り返し。部活が休みの月曜以外は、一緒に帰る。

 特別仲が良かったわけではない。本当にたまたま、いつも一緒に帰ることになった。惰性のように示し合わして、帰り道を同じにした。

 朝と同じ、特別晴れてはいない空が私を見下ろしている。ほのかな青と豊かな雲。遠くから電車の音が聞こえる。

 話が好きな漫画の最近の展開になったところで、別れるところまできた。特別話したい内容ではなかったから、すぐに別れた。

 彼女は私たちが歩いていた大通りから、脇道にそれて帰る。私はこのまま大通りを行って、住宅街に入ったところの少し奥まで歩く。家まであと少し。

 ふと、磯の香りがした。

 気がした。

 特に何かあるわけでもなし、ふらふらと歩いていたら家についていた。

 慣れた道なら考えずに歩ける。


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