第4話目指す場所と新しい仲間
兵が集まり戦力を整えたオートボット達はいよいよディセプティコンと戦うための戦略を練っていた。(ウィル)「さて、味方は集まったし次はどうするかだが…」(サイドスワイプ)「決まってんだろ!いよいよメガトロンをぶっ飛ばすんだろ!」(クロスヘアーズ)「バカかお前は!そんなわけないだろ!」(オプティマス)「ひとまず、我々の味方をさらに増やすことだ。」(エド)「そこで海の王国、空の王国に援軍を要請することにした。この二国は昔から陸の王国とは友好関係にあったから大丈夫だ。」(ティラ)「でも二つ心配なことがあり海の王国と空の王国の両国は最近になって外交関係が悪化していることと私達のためにディセプティコンという強大な未知の存在と戦う意思があるかが問題で…」(クリフジャンパー)「とりあえず行ってみなきゃ話しなんねぇな。」(ジャズ)「よし、ではこのままここから近い海の王国を目指そう。」(エリータワン)「私もジャズに賛成だわ。ディセプティコンと戦う為にも速めに仲間を増やすのが得策ね。」(バンブルビー)「ディセプティコンは他の国にはまだ手を出してないの?」(ラチェット)「今はどうやら僕達の始末に躍起になってるみたいだけどいつ侵略行為に打ってでるかわからない状況だな。」(オプティマス)「とりあえず本隊と先発隊にわけるが…」(バンブルビー)「はいはーい!アタシその先発隊に入りまーす!」(スキッズ)「オイラも入るぜー!」(マッドフラップ)「オイラも!」(サイドスワイプ)「俺もいくぜ!」(ドリフト)「お前達…これは遠足じゃないんだぞ。」(サイドスワイプ)「そんな事ぐらいわかってるさ!」(バンブルビー)「いいでしょ!オプティマス!」少し考えたオプティマスは口を開いた。(オプティマス)「いいだろう…その代わり条件がある。」翌日先発隊として出発したバンブルビー、スキッズ、マッドフラップ、サイドスワイプはそれぞれビーグルモードに変型し草原を突っ走っていた。やはり皆が心配したとうりクリフジャンパーを覗く若い彼らはまだ幼さが残っていた。(バンブルビー)「ヤッホー!気持ちいい!」(サイドスワイプ)「だなしばらく船やら身を隠すやらで走ってなかったからな!」(スキッズ)「最高だ!」(マッドフラップ)「よーしもっと飛ばして…」(ミラ)「お前達いい加減にしろ!」その時バンブルビーに中にいたミラが怒鳴り驚いた彼らは止まりバンブルビーに乗っていたミラとウィルが降りた。オプティマスは若者達がやんちゃをしないよう保護者として陸の王国軍の重鎮とも言えるミラとウィルを同行させたのだ。(サイドスワイプ)「何だよ起きてたのか?」(ウィル)「ずっと起きてたに決まってるだろ。」(ミラ)「まったくオプティマス殿が心配したとうりやはりこうなったか…」(バンブルビー)「でもディセプティコンもいなそうだし大丈夫だよ。」(ミラ)「油断しすぎだ!奴らはどこかに隠れてるのかもしれないんだぞ!」(スキッズ)「ふーん、まあ確かにあり得なくもないな。」(マッドフラップ)「でもこんな自由な感じサイバトロン星が懐かしく感じるなぁ。」(ミラ)「なぁ、サイバトロン星はどんな星なのだ?前に聞いた時はお前達の種族が繁栄する星なのはわかったが。」(サイドスワイプ)「それはもう最高な星さ!宇宙中の宝物や貢ぎ物、貿易で手に入る高価なもんまでサイバトロン星には何でも揃ってるからな!」(バンブルビー)「街だってクリスタルとかでできてるし偉人達の銅像がたっくさんあるよ!宇宙中の歴史が詰まった図書館や博物館とかも沢山あって優秀な学者達も多くいる宇宙学問の中心地だったしね。でももうそれも昔の話しだよ…」(サイドスワイプ)「今じゃあ何人サイバトロン星に残ってるやら…戦士じゃない奴はオートボット騎士団かディセプティコン騎士団のどちらかに所属して貧しい日々の生活を何とか切り盛りするか戦争にうんざりして星を捨て新天地を求める奴もいた。」(スキッズ)「もうサイバトロン星は終わりなのかもな…エネルゴンやオールスパークも尽きてきたからオイラ達は生きることができない…」(マッドフラップ)「オイラ達の種族も後どれぐらい存続できるかなぁ…この戦争でオイラ達絶滅するかもな。」(ウィル)「すまないな…こんな話題出してしまって。」(バンブルビー)「気にしないで!へっちゃらだよ!」その時二台の赤と青の改造スポーツカーがやって来た。(ミラ)「あれは…味方なのか?」(サイドスワイプ)「いや違う…ディセプティコンだ!」そして赤の方はオオカミのような耳が生えたロボット、青い方はシカの角のあるロボットに変形した。(バンブルビー)「スチールジョー、サンダーフーフ!」(スチールジョー)「おやおや誰かと思ったら負け組のオートボットと人間達じゃないか!」(サンダーフーフ)「久しぶりだなぁお前ら!会いたかったぜ!」(サイドスワイプ)「俺は会いたくなかったけどな!」(スチールジョー)「このまま一緒に来てもらおうか!」スチールジョーとサンダーフーフはバンブルビー達に襲いかかってきた。(バンブルビー)「そうはいかないよ!」バンブルビー達はロボットになりスチールジョーとサンダーフーフと戦った。元々攻撃型のスチールジョーとサンダーフーフと違い動きの素早いバンブルビー達は二人をスピードで圧倒していた。(スキッズ)「こっちだよ!」(サンダーフーフ)「こいつらちょこまかと!」(マッドフラップ)「とっとと諦めな!」(スチールジョー)「それを言える立場なのかよ?」(バンブルビー)「それってどういう意味!?」その時後ろを見ると骸骨の顔をしたサムライ姿のロボットがミラとウィルを人質にしていた。(サイドスワイプ)「ブ、ブラジオン…!」その男の名前はブラジオン。ディセプティコン騎士団の辻斬り侍として恐れられている生粋の人殺しである。(ブラジオン)「動くな。もし変な気を起こしたらここでこいつらを切り捨てる。」(ミラ)「私達に構うな!早く助けを呼べ!」バンブルビー達はそうは言われても二人を見捨てて逃げることはできない。(ブラジオン)「武器を捨て投降しろ。」(バンブルビー)「…ごめんなさい…」(サイドスワイプ)「くそ!」(スキッズ)「うう…!」(マッドフラップ)「ちくしょう!」仕方なくバンブルビー達は武器を捨てブラジオン、スチールジョー、サンダーフーフに投降した。彼らは古びた建物に入れられた。(サイドスワイプ)「おい!なんなんだよここ!」(バンブルビー)「結構古びた建物だけど。」(ブラジオン)「もうすぐわかる。」(ショックウェーブ)「待っていたぞ。オートボット達よ。」そこにいたのは紫色の体と単眼のディセプティコン騎士団の科学参謀ショックウェーブだった。(スキッズ)「嘘だろ…」(マッドフラップ)「これはマジでヤバいぞ…」(ウィル)「おい、あいつは何者なんだ?」(バンブルビー)「あいつはショックウェーブ、ディセプティコン騎士団の科学参謀だよ。戦士としてもかなり有名な奴だよ。」(サイドスワイプ)「あいつはマジでやベー…興味本位で生物や俺達の仲間を改造して兵器にする野郎だ。俺達のあいだではメガトロンの次に危険視されてる。」(ミラ)「く、よりによってそんな恐ろしいヤツに捕まるとは。」(ショックウェーブ)「ふぅむ、人間は非常に興味深い。陸にも海にも空にも進出し適応している。彼らを調べればよい研究成果が得られる。」(スキッズ)「そんな事オイラ達が許すわけないだろ!」(ショックウェーブ)「研究の邪魔なオートボット達は牢屋に入れておけ。」(ブラジオン)「承知した。スチールジョー、サンダーフーフそいつらを牢に入れろ。」バンブルビー達は牢屋に入れられてしまった。(サンダーフーフ)「おい!ワスプ!」するとそこに小さいミニカーが現れロボットに変形した。それはディセプティコン騎士団の一兵卒のワスプである。(ワスプ)「ハイハ!イ何でこざいましょう!」(スチールジョー)「こいつらを見張っとけ。もし逃げられたらどうなるかわかってるな?」(ワスプ)「はいわかりました!」スチールジョーとサンダーフーフはその場を後にした。(ワスプ)「くそ!俺を毎回雑用に使いやがって!」しかしそれは彼らのあいだでは当然のことである。サイバトロニアンには求められる姿の者は上流階級に求められない姿の者は酷いときは奴隷という封建的な身分制度が定められている。オプティマスやメガトロンなどほとんどのオートボットとディセプティコンは中流、上流の身分であるがこのワスプはあまりにも小型なためにこのような扱いを受けてしまうのだ。最もこの制度を廃止せよという運動も盛んに行われている。(バンブルビー)「どうにかしてミラとウィルを助け出さないと。」(サイドスワイプ)「でもどうやってだよ。こっから出る方法だってわかんねぇだぞ。」(バンブルビー)「それを今考えてるの!」(ワスプ)「言っとくけどこっから一生出さねぇからな。」(スキッズ)「あいつが目を離すわけねぇし…」(マッドフラップ)「ったくどうすりゃいいんだ。」その頃ショックウェーブは人間のミラとウィルを実験する準備を進めていた。(ミラ)「ひとつ聞きたい。なぜお前達は戦い始めたんだ?」(ショックウェーブ)「我々の故郷サイバトロン星は宇宙に誇る偉大な星だ。だがその繁栄の影でプライムと共にサイバトロンを治める評議会の腐敗、不足していくエネルゴンを巡る街同士の争い、時代遅れの身分制度、サイバトロン星は今や老大国化してしまった。しかし評議会と対立していたメガトロン様率いる軍部が反乱を起こしディセプティコン騎士団を作り上げ再びサイバトロン星に栄光を取り戻す為だ。」(ウィル)「なるほど確かにご立派な大儀だな。」(ミラ)「そのために何万人の命が犠牲になったのだぞ!」(ショックウェーブ)「革命には犠牲はつきものだ。これは昔からどの生命体に定めらた宿命なのだ。」(ウィル)「…まあいいお前らの譫言を聞いてると虫酸が走る。」(ショックウェーブ)「さぁもうすぐ実験を始める。」ショックウェーブはいよいよ実験を始めようとしたその時バンブルビー達が実験室に乱入してきた。(スチールジョー)「バカな!?何でここにいる!」(サイドスワイプ)「なーに、あの見張りめっちゃ弱かったから簡単だったぞ。」(サンダーフーフ)「あの野郎しくじりやがったか…!」(ブラジオン)「だがここで切り捨てるまでのことだ!」バンブルビー達とショックウェーブ達は戦いを始めた。(ブラジオン)「所詮は経験の足りない若者だけ、我々には敵うわけがない。」(バンブルビー)「う、それは…」バンブルビーはその一言に焦った。ショックウェーブ、ブラジオン、スチールジョー、サンダーフーフは元々はサイバトロン防衛軍の軍人でありまだ新兵のバンブルビー達が対等に戦える相手ではない。次第にオートボット達はディセプティコン達に追い込まれて行く。(サイドスワイプ)「おい、そろそろ不味いぞ!」(バンブルビー)「大丈夫助っ人がもうすぐ来るから!」(スキッズ)「誰だよ助っ人って!」その時突然壁が爆発してその煙の中から5人のオートボットが現れた。(ブラジオン)「何だ!」(マッドフラップ)「おい、あいつらって!」(サイドスワイプ)「ホットロッドの部隊だ!」赤いオートボットホットロッドは前に進み出てバンブルビー達と再会を喜んだ。(ホットロッド)「久しぶりだなバンブルビー。」(バンブルビー)「もう遅いよーホットロッド~」(サイドスワイプ)「だがどうやって連絡取ったんだよ。ホットロッド達とはこれまで音信不通だったはずだぞ。」その時後ろのピンク色のオートボットアーシーがやって来た。(アーシー)「最近この辺で動物達が消えるという事件が起きてたの。その動物達はどうなったのかはだいたい原因はわかるわ。」(ショックウェーブ)「そのとうりだ。貴重な研究材料になってもらった。」(ウィル)「なんて奴だ…」(バンブルビー)「さっきのワスプって奴から長距離通信機を持ってたからこっそりハッキングして手当たり次第連絡をとっていたの。」(ホットロッド)「そしてこの場所に捕らわれているのが突き止めたのさ。」(ブラジオン)「だがここで切り捨ててしまえば元も子もない。」(ホットロッド)「ホットロッド部隊攻撃開始!」オートボット騎士団はディセプティコン騎士団と再び戦い始めた。(メタルホーク)「さぁ、行くぞ!」(サンダーフーフ)「野郎…!」戦闘機に変型したメタルホークがサンダーフーフを翻弄し。(プロール)「貴様のような悪党は私が許さん!」(スチールジョー)「しつけぇ奴だ!」パトカーに変型したプロールがスチールジョーを追いかけまわし。(ブラジオン)「ふん!相変わらずどこまでも我らの邪魔をする奴らだ!」(アーシー)「はぁ!あなた達の野望を止めるのが私達の使命よ!」アーシーがブラジオンと一騎討ちをし。(ホットロッド)「喰らえ!」(ショックウェーブ)「なかなかやるな。」ホットロッドがショックウェーブとビーグルモードとロボットモードになりながら銃撃戦を展開した。(アイアンハイド)「おっと、俺のことを忘れるなよ!」その時後ろからアイアンハイドが手に装備しているキャノン砲をショックウェーブに命中させた。(ショックウェーブ)「く、ここまでだ。撤退する。」(ブラジオン)「…御意」(スチールジョー)「は…」(サンダーフーフ)「くそ…!」ディセプティコン騎士団はその場から撤退した。その後バンブルビー達はホットロッド達をオプティマスに会わせた。(オプティマス)「ホットロッド、アーシー、メタルホーク、プロール、アイアンハイド無事だったか…!」(アイアンハイド)「当たり前だ。くたばるわけないだろう?」(ホットロッド)「お久しぶりですオプティマス。」(アーシー)「また再会できて嬉しいです。クリフジャンパーはどこにいますか?」(ジャズ)「彼なら別の任務に当たっていて今はいない。」(アーシー)「そうですか…」(オプティマス)「これから君たちはどうするのだ?」(ホットロッド)「ご一緒したいのですが、ディセプティコン達の動きが気がかりですので別行動をとるつもりです。」(オプティマス)「そうか…無事を祈る。」こうしてオートボット達の戦力は援軍を得てさらに強化されたのであった。
オートボット騎士団
ホットロッド
オートボット騎士団のキャプテン。ビーグルモードは赤色のスポーツカーとモーターボートのトリプルチェンジャー。若くして才能を発揮しオプティマスの次代のプライムとして期待されている。
アーシー
オートボット騎士団の潜入兵。ビーグルモードはピンク色のオープンカー。その華奢な体験で優雅に舞うように動いて敵を倒す。密かにクリフジャンパーに片思いしている。
メタルホーク
オートボット騎士団の航空兵。ビーグルモードは銀色の戦闘機ジェットロン。相手の隙を決して見逃さない屈強な航空兵である。
プロール
オートボット騎士団の警察官。ビーグルモードは白と黒のパトカー。誰よりも負けない正義感の持ち主で曲がったことは嫌煙している。
アイアンハイド
オートボット騎士団の武器のスペシャリストの一人。ビーグルモードは赤のワンボックスカー。頑丈な体と腕をキャノン砲に変えられるのが特徴。オプティマスの子供のころからの友人。非常に頑固で頭が硬い
ディセプティコン騎士団
ブラジオン
ディセプティコン騎士団の剣士。ビーグルモードは紫色のスポーツカー。誰からも恐れられる辻斬り魔で多くのオートボット達を殺めて来た。
スチールジョー
ディセプティコン騎士団の陸戦兵。ビーグルモードは赤の改造スポーツカー。非常に悪知恵が働き自分の有利なることしか考えていない。
サンダーフーフ
ディセプティコン騎士団の突撃兵。ビーグルモードは青の改造スポーツカー。鹿のような角が特徴で横柄な性格をしている。
ワスプ
ディセプティコン騎士団の一兵卒。ビーグルモードは緑色のカマロ。最下級の出身でなおかつ弱いため周りから雑用としてこきつかわれている。