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十話 海が続くので飢えてみて

 前世の地球と呼ばれた星は、表面積の三分の二が海だった。この世界も似たようなものかも知れない。海の日が目立つ。そして、それが続くと問題が出てきたりする。


 城なしにとんぼ返りすると、パタパタがしっぽ振って迎えに来た。


 さっそく八つ当たりしよう。


「おかえりー! 早かったね?」


「ああ。ただいま。城なしの下が海だから戻ってきたんだよ。教えてくれても良かったじゃないか」


「あ、ゴメン。君たちがここにいる時は君たちだけを見ていたかったんだ。だから地上の様子を知らなかったんだ。そんなのもう見飽きちゃっしね」


「お、おう?」


 思わずオットセイみたいな声をあげてしまった。


 歯の浮く台詞。そんなのをさらっと吐かれたらたまらん。なんだこの。なんだこのなんとも言えない気分は。八つ当たりする気も無くなるじゃないか。


「これからしばらく海が続くと思うよ」


 パタパタは、ふっとどこか黄昏る様に言った。


「そうか……。どのぐらい続くかわかるか?」


「さあ。それはボクにもわからないよ。城なしは気まぐれに移動しているからね」


「うん? 同じ軌道を回っているわけじゃないのか」


 世界を一周すれば仲間と再会出来ると考えていたんだが……。どうやらアテが外れたようだ。そうすると更に時間が掛かりそうだな。


 食料は足りるだろうか……。


「ご主人さまどうかしたのです?」


「ん? 地上に降りられなくて寂しいなって、思っただけだよ」


「そうなのです?」


 そうではないが、余計な心配はさせまい。実際、降りられなくて寂しいとは思っている。だから、これは嘘ではない。


 食料を把握するのに一人になりたいな。


 数えているところをラビに見られたくはない。しかし、ラビはいつも俺にくっついている。さて、どうするか。


 お昼時。


「そろそろお昼ごはん作ろうか」


「ラビも一緒に作るのです!」


「ありがとう。でも、ちょっと一人で考えたいことがあるから、パタパタと遊んでおくれ」


「わかったのです!」


 よし、素直に同意を得られて良かった。なにを考えるのかと聞かれると厄介だしな。それでも嘘は付きたくない。ラビはまっすぐ育って欲しいから。


「それじゃあパタパタ。三目並べして遊ぶのです」


「うん! ボク負けないよ?」


「あっ、パタパタに勝てないの忘れてたのです……」


 ラビがパタパタに蹂躙じゅうりんされ始めたのを見届けると、一人かまどに向かう。そして、こっそりウエストポーチを開く。


 食料の残りを調べるのだ。


 どれどれ……。


 さつま芋が3食。

 お肉が15食。

 合計18食。


 えーっと、パタパタは食べないから二人分あれば良い。1日で6食、3日で18食消費する。


 うわっ、思った以上に減りが早い。


「残りは3日分か。これじゃ厳しいな……」


 少しぐらい食わなくてもなんとかなるが──。


『奴隷になればお腹いっぱい食べられて、綺麗な服を着て、いっぱい気持ち良いことしてもらえるって聞いたのです!』


 むう……。“お腹いっぱい食べられて”か……。


 2日目──。


 朝食を作りにかまどに向かうと壺が転がっていた。内側も外側も表面がツルツルしている。ちょっと良さそうな壺だ。どうやら城なしが作ったらしい。


 いやいやいや。


「えっ? 壺? えっ?」


 なんで壺?


「これはラビにもなんだかわかるのです。きっと新しいおトイレなのです!」


 ビシッと壺を指差してラビはおまる宣言する。


「いや、確かにそんなふうにも使えるけども……。って、まって! 壺に股がろうとするのヤメテ!」


 使うフリをしようとするラビを慌てて止めた。


 トイレはもっと良いヤツが既にある。ここは、調理道具として使いたい。だから股がってはいけない。


 壺で海水煮詰めれば塩が作れる。塩があれば肉がいくぶんマシな味になるだろう。焼き芋に軽く振っても良い。


 そうなると海の上にいるのに海水が手に入らないのはもどかしい。


 しかし、なんで壺なんだろう。ラビのトイレが間に合わず、虹が架かってしまった事を城なしは気にしているのか?


 いや、これから調理道具として使うのだ。おまるとして作られたとは考えたくはない。


「これは、お塩を作るのに使うからね。股がっちゃだめだ」


「わかったのです!」



 3日目──。



「ご主人さま朝なのです」


「んあー?」


 毎日欠かさずラビが俺を起こしに来る。結構しっかりした性格なんだろうか。


「ふあー……。ふう。ラビはいつも俺より早く起きるな」


「ラビはご主人さまの奴隷なのです。だから、ご主人さまの面倒をみなきゃいけないのです」


「そうか……」


 さっぱりわからん。


 うん? えーと、ラビにとっては奴隷=お姫さまだろ。そのお姫さまのご主人さまってなんだ? もしかして俺がラビの奴隷だったりするんだろうか?


 まあ、それでもいいか。なんだか頭がぼんやりするので考えるのをやめた。


「ご主人さま。また壺があるのです!」


「おや、数が欲しいからありがたいな。今度のは小さめの壺か」


 4日目──。


 朝食を終えると、ラビと苗畑に水をやりに来た。


「ご主人さま! トマトの芽が生えてきたのです!」


「そうか……」


 なんだろう。ラビの声が遠く聞こえる気がする。


「……?」


 ……。


「……!」


 ……。


「ご主人さま!」


「ん……。 どうした?」


「“どうした?”じゃないのです。さっきからずっと声を掛けていたのに反応なかったのです!」


 おや、意識が飛んでいたのか。いかんな。あまり動かない方が良さそうだ。


 ラビの目が潤んでる。きっと心配させてしまったのだろう。いかんいかん。これじゃあ本末転倒だ。少し休むか。


「すまないラビ。なんだか眠たくてしかたがないみたいだ。残りの水やりお願いしてもいいかな?」


「ご主人さま……?」


「心配いらないよ。ちょっと横になれば元気になるさ」


 ラビに後のことを任せて簡易テントで休むことにした。一度は破壊されたテントだが、パタパタに再度作り直させたのだ。


 結局、パタパタで寝ているので今回初めて使う。


「ふぅ……」


 背中がゴツゴツして痛い。


 それでも目をつむり、眠りを意識していたところでパタパタが声を掛けてきた。


「大丈夫? 調子悪いの? ボクで寝る?」


「パタパタか……。いや、俺よりもラビの相手をしてやっておくれ」


「そう? たしかにあの子一人じゃ心配だね」


 パタパタはラビのところへ向かおうとするも、一度こちらを振り返り言葉をこぼした。


「気持ちはわかるけど、あんまり無理したらダメだからね?」


「あ、ああ……」


 パタパタにはバレているのか……。


 5日目──。



「さあ、今日の朝ごはんだ。お食べ」


「食べたくないのです……」


 おや? 毎日あんなに喜んで食べていたのに。今日のラビには元気がない。


「ん? 飽きてしまったか?」


 飽きられると厳しいな。芋はなくなったからもう肉しかない。肉ももうあまり残ってないのでそれまでなんだが。

 

「違うのです」


 違うのか。


「どこか体の調子が悪いのか?」


 これだと大変だ。病気に対する知識なんてない。出来ることは見守ってやるぐらいだ。 


「……」


 しかし、ラビはなにも言わずふるふると首を振ってこれも否定する。


「いったいどうしたんだい? どうして食べたくないのかちゃんと話しておくれ」


「ご主人さまが……」


「うん、俺がどうしたんだい?」


 なんだか言葉を紡ぐのに苦労しているラビに、ゆっくりと優しく聞き返し、次の言葉を紡げるように促した。


「ご主人さまが食べていないのです! もう何日も食べてないのです!」


 ラビはぎゅっと目をつむって言い切った。


 ああ。食べていないことに気が付いていたのか。城なしが海に出た時点で食料の残りは3日分。しかしそれは二人で食べたらの話だ。


 俺が食わなければ6日分になる。


 飢えと言うのは苦しいものだ。子供と言うのは痛み苦しみに敏感に出来ている。尚のこと辛いだろう。


 だから、ラビを飢えさせてはいけない。俺が水で腹を膨らませてでもラビに食べさせる。そんなふうに考えたんだが弱ったな。


「ラビはまだ体が成長しきっていないから食べなきゃダメだ」


 発育だけじゃなく健康にも影響が出る。ここには薬も病院もない。健康は重要だ。


「それに俺はラビのご主人さまだ。ご主人さまはラビにお腹いっぱい食べさせなきゃダメだろう?」


「でも食べないと死んじゃうのです……」


「ラビ。ラビのご主人さまは凄いんだ。ひと月食べなくても死なないよ」


 俺は元ニートだ。ニートと言うのは飢えに耐性があるのだ。なぜなら。


 たまに俺のごはんだけ出てこなかったから!


 ニートにとってはよくある話だ。それが切っ掛けで飯を作れたりもする。まあ、ひと月はちと苦しい。最長でも、断食一週間ぐらいだったし。


 しかし、今は多少ふらふらするぐらいでまだいける。


「でも……」


 ダメか。どうやって納得してもらおう。


 あっ! 仲間と一緒にいた時に手に入れたアレがある。一個しかないけどアレなら、ラビの気を反らせる。


 俺はアレを出そうとウエストポーチに手を伸ばす。


 しかし、その時だ。


 それまで静観していたパタパタが、なにかを決意したかのような真剣な眼差しで立ち上がると前に出た。


「ボクに任せて! ボクならこの状況を打開できる」


「パタパタに? いったいどんな策があるんだ?」


 パタパタは俺の前まで来ると、最後のお別れをするかのように目を細め、微笑んで見せた。


 うっ……。この哀しい笑みはなんだ? パタパタはいったいなにをするつもりなんだ?


 俺の不安をよそに、パタパタはすっと足を払われたかの様にゴロリと寝転がると腹を見せる。


 そして、とんでもない事をのたまった。


「さあ、ボクをお食べよ!」


「そんなこと出来るか!」


 まるで、これが最後みたいな雰囲気出してるから何事かと思えばアホかこのワンコは。


 ああいや食べてしまったらこれが最後か。だが、そんな事をするぐらいならラビと心中するわ。ラビだって嫌だろう。


「ら、ら、ら、ラビは頑張って食べてみるのです!」


「無理しないで!?」


 まさかのチャレンジャー。したたかだがお耳は震えている。


「ほら、パタパタを食べたくないだろう? お肉を食べておくれ」


「むぅ。食べないのです……」


 パタパタの決死の覚悟もむなしく振り出しに戻ってしまった。やはり、アレを使おう。俺はウエストポーチからあるものをそっと取り出した。


 手のひらサイズの箱だ。


「あーあー。言うこと聞いて全部食べてくれたら良いものあげようと思ったんだけどなあ」


「い、良いものなのです?」


「ジャジャーン。アイテムボックス防具かっこ布製品! 念じればこのカタログにあるお洋服が手に入っちゃうんだぞう?」


 以前仲間と一緒にダンジョンで手に入れたものだ。


 勿体ぶったけど大したものじゃあ無い。ダンジョンには宝箱がある。そこに武器や防具何かが普通に入っていたとする。


 するとさあ大変だ。


 なんと手に入れた人のサイズに合わない!


 ここは異世界。体格の大きく違う種族がひしめき合っている。これは良くない。そこで神さまは考えた。


 じゃあ、欲しいサイズが手に入るようにしよう。ついでにオシャレにも配慮しよう。


 そうして生まれたのがこのアイテムだ。


 大体一度の攻略で、2、3個は手に入る。かなりポピュラーな物だが、ラビは知らないだろう。


 そんなアイテムに付属されたカタログをラビ見せびらかしてやる。カタログには100を超える防具。つまり“お洋服”が載っている。


「すっ、すごいのです! いっぱいお洋服の絵が描いてあるのです! とっても欲しいのです!」


 目を輝かせて、ぴょんぴょん跳ねながら欲しがる姿を見るとイタズラしたくなる。


 でも、余計なことはしない方がいいな。目的を果たそう。


「そうだろう。そうだろう。じゃあ全部お食べ」


「ちゃんと食べるのです!」


 効果抜群だな。素直に従ってくれたか。しかし、長くは誤魔化せないだろう。


 アイテムボックスの防具の物はあれが最後。もう一個あるにはあるが武器の物だ。同じ手は使えない。


 何か良い案は無いだろうか。俺が元気になれはそれで万事解決なんだが、肉はラビにすべて与えてしまうから余分なんて……。


 なんのけなしに、肉が乗っていた葉っぱが目に入った。そこには、水滴。いや……。


 ん? 本当に余す部分が無いのだろうか。


 肉と言うのは焼けば油が出るものだ。油、つまり脂質。こいつの栄養価は炭水化物や糖質の二倍だと、家庭科の授業で習った。


 なら、これ集めて飲めば良いんじゃないか?


 なんたる名案、ありがとう家庭科。これで俺の飢えも満たされる事だろう。早速お昼に試してみよう。


 そして、昼食時。


 よし、それじゃあ始めますか。


 まずはかまどの中に壺を置き、その脇に薪を並べて火をくべる。そして、その上で串にさした肉を焼く。


 少々肉が焼きにくい。そこは時間をかける事でカバーしよう。


 ジュウウウ……。


 おっ? 油が浮き上がって来たぞ。肉を傾けてっと……。


 ポタッ……、


 おおおっ! 出た出た。俺の血肉にかわる一滴。いける。これならいけるぞ!


 そうして、壺の底に薄く広がる程度の油を手にいれた。


 とは言え、煮たつ油を飲み込んでも平気なほど、体が丈夫に出来ているかは怪しいので、ひとまず火を消して冷ましておく。


 しかし、肉は冷めなくて良いのだ。ラビに早く昼食を持っていってあげよう。


「さあ、ラビ。昼食だよ。たんとお食べ」


「ご主人さまは食べないのです?」


「俺はあとで本当に食べるから大丈夫だよ」


 壺に貯めた油をな。


 流石に、ラビにあんなものを飲ませる訳にはいかないから冷めたらこっそり頂く。


 昼食も終わり、ラビがパタパタとじゃれているのを確認したところで、一人かまどに向かい、油の入った壺を取り出した。


 なんか、肉の焦げたところが浮いてる。まあ、栄養に加算されると思えば良かろう。さて、ぐいっと一杯やってみますか。


 さあ、栄養ちゃんいらっしゃい。


 くびっ……。


「ごふっ……!」


 あまりの違和感に堪らず口に含んだものを全て吹き出した。


 ひとたび口のなかに含んだそれは油独特の臭いを口いっぱいに広げ、体にむしずと、鳥肌を一斉噴出させ、全力で「これは食いもんじゃねえよ!」と訴えさせたのだ。


「うえっ……。なんじゃこりゃ。無理だ。こんなの鼻つまんでも無理だ」


 気分は最悪。幸い、食欲はどこかに吹き飛んだが二度とやりたくはない。


 しかし……。 この油は料理には使えそうだな。転生前の世界では健康によろしくないのか、植物油に押され、動物油はラードをのぞいて姿を消したが肉食ってりゃ、おのずと腹に入るんだ。


 たまに使うぐらいなら良かろう。



 そして、六日目──。



 とうとう食料も最後の一食だ。ラビの朝食として出そう。


「ご主人さまのお目めは隈が出来て、ご主人さまの唇はカサカサしてるのです」


「そうか……」


 なにかもっとちゃんとした受け答えをしたいが、上手く思考がまとまらない。とにかく、ラビに朝ごはんを。


 ドサッ。


「ご主人さま!?」


 ああ、貧血で倒れてしまった。でも頑張らないと……。


 ……。……。……。


 気付けば目の前に空が広がっていた。どうやら本格的に意識が飛んでいたらしい。ぼんやりとした視界に泣きじゃくるラビが映る。


「食べるのです! 食べるのです! 食べるのです! 食べるのです!」


 ラビは、ウエストポーチから出した肉のカタマリを俺の口にグイグイと押し付けていた。


「ちょっと、待って、むぐぐっ……」


 生肉……。ナマアタタカイ。これはキツい。でも体に力が入らん。抵抗できん。


「ラビだってご主人さまの奴隷なのです!」


 ぎゅっ、ぎゅっ。


「ご主人さまは格好いいご主人さまをめざしてる。でも、そこにラビがいないのです!」


 ぎゅっ、ぎゅっ。


「ご主人さまの分まで食べて平気でいられる奴隷なんて格好良くないのです!」


 ぎゅっ、ぎゅっ。


「ラビだって格好いい奴隷になりたいのです!」


 ぎゅっ、ぎゅっ。


「ご主人さまひとり苦しませる奴隷なんて格好よくないのです!」


 そうか……。ラビにはラビの目指すところがあるんだな。これは生肉を食べるしかない……。


 ええい!


 ゴクリ……。


「ほら、全部食べたからもう泣かないでおくれ」


「うう、よかったのです。これで元気になるのです」


 そうだな。胃はじんじんするけど元気になってきた気がする。


「あっ! ちょっと、二人とも聞いて! 城なしがね……」


 ラビは泣くのをやめて、笑顔が戻ってきた。


「これからはちゃんとラビにも相談するよ」


「はいなのです!」


 ちゃんとラビの気持ちを考えてあげよう。


「ねえ、二人の世界に入らないでよ」


 なんだか気持ちも軽くなった気がする。


「だから、苦しいのもわけっこするのです」


「そうだな。ありがとう。ラビ……」


「ボクの話を聞いてってば!」


 容赦のない幾度目かの一撃が俺のみぞおちを襲う。


「ぐふっ……。パタパタ、弱っているときにどついちゃあダメだ。深刻なダメージになりかねない」


「あっ、ゴメン。でもね、城なしが陸に到着したから伝えなきゃって思ったんだ」


「はっ!? えっ!? 陸だって!?」


 いやいやいや。じゃあ、このやり取りはなんだったんだ。振り返ると少し……。いや、かなり恥ずかしい。


「パタパタ……。もっと早く言っておくれよ」


「ええええっ!? ボク何度も呼びけたよ?」


「ご主人さま! 早く地上に降りてみるのです!」


 ラビは恥ずかしいなんて事は無いらしい。俺の服の裾を引きながら元気に急かす。


「あ、ああ。行こう!」


 パタパタの見送りもそこそこにラビの手を取ると、なんとか体にムチ打って空の上へと飛び立った。


「ご主人さまやったのです! 陸が見えるのです!」


「ああ……。良かった」


 本当に良かった。パタパタの言った通りだ。眼下には砂浜から始まる陸が伺える。


 久しぶりの陸。待ちに待ち望んだ陸。いつもとは違い輝いているようにさえ思えた。


 砂浜か。いろいろな食べ物がきっと見つかるだろう。種類だけじゃない。量だって豊富にあるハズだ。可能な限り食べ物を集めよう。


 そして、二度とラビを悲しませたりするものか!


 俺は力強くそう心に決めた。

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