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事前準備

 

 アルトくんが義弟としてやってきてから2週間経った。それにもかかわらず、私と彼の距離は一向に縮まらない。どうしてだろう。


 …いや、現実から目を逸らすのはやめよう。私の力不足で今の状態になっているのだ。この2週間の事を少し振り返ってみよう。


 まず、彼がきてからの1週間は、話しかけても軽くあしらわれるのが続いた。私はここでめげては仲良くなれないと思い、その後も頑張って話しかけてみたりした。

 しかし私と話すのは心底面倒だという態度をされ、それ以上は会話をする事が許されなかった。


 押したら引いてみろと言うし、それからは放ったらかしにしていたんだが逆に話しかけにくくなってしまった。仲良くなりたかったはずなのに距離が開いてきている気がする。どうしたものか、父様の時はなんとかなったんだけどな。


 ……そういえば父様の時、行き詰まってドミニクに聞いた気がする。よし聞きに行こう。





「と言うわけで、ドミニクは、アルトくんと仲良くなるためにはどうしたらいいかわかる?」


「お嬢様、話に脈絡がないです。でもお嬢様はアルト様と仲良くなりたいと言う事ですね?」


 ドミニクは、突然なんの脈絡もなく相談をしてきた私に呆れた顔をしながら聞いてきた。

 それは昔の嫌な気持ちからきたであろう呆れ顔ではなく、仕方がない子供を見るような顔になっている。思えば、ドミニクとは、この数年で随分仲良くなれた。


「うん、そうなの。父様の時みたいに意見を聞かせてほしいな」


「アルト様は、突然お嬢様が姉だと言われて戸惑われているのではないでしょうか。もう、一層の事戸惑う時間もないくらい話しかけてはどうでしょう?」


 なるほど、確かに押して引いてしばらく時間が経ったので再び押すのが良いかもしれない。

 …なんだか凄くデジャビュを感じる。


「いつもありがとう、ドミニク」


 私は、この助言と普段の生活での感謝を彼に伝えた。


「いえ。それでは頑張ってくださいねお嬢様」


 ドミニクは、朗らかに笑いながら仕事に戻っていった。

 私はそれを見送ってからアルトくんの部屋…ではなく自室へと引き返した。

 前回は即行動して恥ずかしい思いをしたので、今回はキッチリと作戦を考えることにした。




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