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七宝伝〜今起こったこと〜  作者: nyao
一章 ~始まり~
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六話「夕食(うたげ)の後に」




食後の熱い昆布茶を飲み終えて一息。

恭一が椅子から立ち上がった音に萌の肩がびくりと震える。


「お兄ちゃん・・・」


聞くだけで不安を煽られる様な、いつもながらに胸を締め付ける声が背後から恭一に届く。

その呟きに一瞬だけ動きを止めて、恭一は振り返る事をせずに居間を出た。


玄関口にかけてある上着を取ろうとし、ない事に気がついた。いつ無くしたかと思考を巡らせようとして、それもはたと止める。


「何の用だ」


「何の用だ、はないだろ、恭一。それを言うならお前だってこんな時間に外に何の用があるんだ?」


苛立ち紛れの声と共に鋭い視線を感じ、僅かな苛立ちを覚えながら恭一はようやく振り返って和佐を見返した。


「何の用だ、と聞いた」


「恭一・・お前、まだ萌ちゃんにあんな表情させてるんだな」


正面を射抜いてくる和佐の瞳。その声は静かに、だからこそ重みを感じさせた。


そんな表情は知らない。何故なら呼びかけに応えて振り返った事は今の今まで一度もないのだから。


行き場の知らない何かに内心の苛立ちが募る。


「だから如何した」


爆発するように和佐の口が大きく開き掛けて、何も言わずに閉じられた。


「・・・言ってみただけだ。何でもねえよ」


言葉を吐き出すように首を振り、和佐が恭一の横を通り過ぎる。そのまま靴を履くと玄関の取っ手に手を掛けて、恭一へと振り返った。


「いつもの散歩、今日も行くんだろ。早く行こうぜ」


恭一は何も応えず、先に出て行った和佐に続くような形で靴を履くと開いたままの玄関を通った。


上着がない所為か外の風が薄身一枚に()みる。


空を見上げると雲ひとつない、そして星一つ見えない晴天だった。

地上を照らすのは街灯と月明り。


「あれ、いつもの上着はどうした?」


そう言う和佐の恰好は制服のみだ。

路端で恭一が来るのを待っていたらしい和佐を横切って行く。後ろから微かな吐息とついてくる気配が続いた。


「春って言ってもまだ寒いんだぞ。これで風邪でも引いたら当てられないだろ、萌ちゃんに」


恭一の応えがない事が分かったのか、また後ろから一つ微かな吐息が聞こえた。


それきり言葉が途切れる。

もとより恭一は何も話さないので和佐が何も言わなければ自然と二人の間は無言になるのは道理である。


まだ然程遅い時刻でもなし、恭一が歩く先は異様に人がいない。それどころかすぐ傍に在るはずの家々からでさえ人の気配は希薄だった。

まるで何かを恐れているような――


人は無意識に危険を避けようとする。少なくとも明確な理由もなく危険に自ら飛び込みはしない。だから普通は無意識に避けている領域に人は気がつく事はない。


それは誰もが同じで。


恭一も同じだった。ただ違うのは恭一に理由がある事と、むしろ好んで避ける道を行こうとする忌憚のなさ。

よって恭一の散歩は道筋が一定ではない。しかしだからこそ、か。狩場の空気につられる事がある。


今日は特にそうだ。

見上げた空が、空気が、風が、光が、全てが誘っていた。

だからか、昨日に引き続き心が躍るのは。自然と歩く速度が上がっていく。


「なあ、恭一」


高まる気概に水を差すような後ろからの声。

当然恭一が振り向く事などない。それは察しているのか、応えを期待してはいないようだった。


「お前がこれを止めるはずがないって事は分かってるつもりだ。これはお前にとっての最低限だからな。・・・・でもな、もう少し」


恭一の足が止まる。


「もう少し萌ちゃんの気持ちも汲む気はないか?」


その名前が出た事に、恭一は一度だけ後ろを顧みた。その鋭くなった視線が一瞬和佐を射抜く。だが当然、和佐は背中に向かって睨み返した。


「お兄ちゃんをお願い、だってよ。そりゃ萌ちゃんにお願いなんてされたら俺は断れねえよな」


「黙れ」


高まった気分の所為か、いつもよりも更に苛立ちの入った恭一の声。


和佐はしばらくの間その背中をじっと見つめて、最後に軽く息を吐いた。


「―――まあ、判ってるならしつこく言う気はねえよ」


止まっていた足を進めて和佐が恭一を追い抜いていくが恭一はまだ立ち止まったままだった。


「恭一どうし・・・」


振り返ってみた和佐が言葉を止める。ようやくある勘違いに気づいたのだ。


恭一はもとより和佐の方へと興味を示していない。だから和佐の話に足を止めたなど、おかしいのだ。

その事実はすなわち別の事実をはじき出す。和佐はもう一度前を、恭一が見ていた方へと向き直る。


目的は既に目の先に在った。


恭一が立ち止まったのはここら一帯で唯一の公園の入り口付近。夜になると特に人気がなくなる場所でもある。

三つの影が先にあった。


西南の入り口――恭一たちがいるのは南の入り口――にいる三人は丁度恭一たちと同じように公園へと入ってきたばかりのようで、いまだこちらに気づいた様子はない。


「へぇ、珍しいな。ここに人が来るなんて。それとも、まともじゃないのか?」


和佐がおどけてみせるが目だけは笑っていなかった。


やはり恭一は応えない。ただしばらく公園の奥へと進んでいく三つの影を僅かばかり見送って、何事も無かったかのように歩を進めた。


「ぁ」


女性のものと思われる綺麗な高音の声が耳に届く。

聞き覚えのあるような感覚に恭一は足を止めて、何気なく――本当に何気なく――振り向いた。


視線が重なった気がする。


三人が恭一たちの方を向いていた。

一人は男。少年と呼べる、恭一たちよりも若いほどである。残り二人は女だった。こちらも少女と呼んで差し支えのないくらいの年頃に見えた。


三人ともが何に驚いているのか呆然と立ち尽くしている。


「あれって確か・・・凪ちゃんじゃねえの?」


その中の一つに見覚えのある顔を見止めてか、和佐が三人に向かって歩き出した。恭一も彼女に応えて歩き出す。


「よ、凪ちゃん・・・・だったよな。それにしても奇遇だね、こんな所、っと」


一歩下がった和佐の前髪が振られたそれの風圧に巻き上がる。

更に凪が一歩詰め寄って、手にしていたそれを突き付けた。


「おいおい、求愛ならもうちょっと優しく」


「動くな」


おどけて見せた和佐だが突き付けられたそれを肌に押し付けられては押し黙らざるを得なかった。


「随分といい度胸だな」


手にした短い棒・・否、『短剣』といった方がいいか、それを和佐の首筋に押し付けながら凪は和佐を鋭く睨みつけてみせる。


「お前もだ、千里。気配でもしや、と思ってはいたが本当にそうだったとはな」


威嚇するように凪は和佐に突き付けた短剣を恭一に見せ付ける。

が、当然止まるわけでもない。ただ恭一は彼女に応えるのみ。


「なぁ、凪ちゃん。俺ってさぁ・・・」


彼女、凪の害意に敵意を持って返すだけ。


恭一が地面を軽く蹴り上げようとした刹那。


「なっ!?」


凪の身体が宙に舞った。


「出会い頭に命狙われて黙っていられるほどお人好しでもないんだよね」


身体の動きと重心のみを使って相手を投げる無手投げ。それを放った和佐は呆然と地面に倒れている凪に対してにっこりと笑って見せた。それから振り返って事件の犯人にするが如く恭一を人差指で指した。


「つー訳で、恭一。お前も無闇に誘いになんて乗るなよな。どうせ余計な手間が増えるだけなんだから」


和佐が背中を見せた間に凪は素早く身を起こして残り二人の場所まで跳んで戻っていた。

それを見送りつつ疲れたようにまた吐息を一つ漏らす。


「あのさ、凪ちゃん。何か勘違いしてない? 俺らに狙われる理由はな」


無い、と言いかけた和佐が押し黙る。

それを見て取った凪は我が意を得たりとばかりに淡い微笑を浮かべて、一気に間合いを詰めてきた。


「闇は闇に還れ、それが摂理だ」


まさしく斬りかかってきた凪の剣線を避けながら和佐は非常に慌てていた。


「あ、いや、待て、待ってくれ、頼むから、な、何か勘違いしてるだけだからさ、な、な?」


「言い訳は見苦しいぞ」


「いや、だから、さ、凪ちゃん、君も勘違い、いや、マジ待て、お前が動くと洒落に・・・・・」


和佐一人に対して相手は三人。例え未だもう一人の少女が呆けていようともまだ一人残っている。当然もう一人、少年は止まっていてはくれなかった。

そして凪も、和佐が言葉を向けているのが自分でないという勘違い(・・・)に気づいてはくれなかった。


残念な事にその願いは叶わないようだった。


「お前の相手は僕だ!!」


少年がそう言い、威勢良く恭一に向かってくる。

向けられたそれに反応しないなど恭一にはありえない。


「ぁ、ゃ・・止めなさい、鼎!!」


ようやく我に返ったらしい最後の一人が何か言っていたが関係ない。


一歩踏み出す。


間合いを一気に崩された少年はそれに気づかずに手にしていた棍状のものを振り下ろした。

相手の手元付近、そこを支点に力を流して腕を軸に回転させると共に自重を用いて相手を地面に叩きつけた。


「ぅわっ!?」


武器を持った手を蹴りつけると同時に握りの緩くなった棍を抜き取る。更に押さえつける意味も込めて腹部を踏み付けた。


その時になって初めて、恭一はようやく相手の姿を認めた。今までの行動は半ば反射で行ったようなものである。

いたのはやはり遠目の通り自分より幼いであろう少年。彼は叩きつけられた衝撃に耐えるようにその瞳を閉じていた。


戦いの最中視界を閉ざすなど確実に命とりになる愚行。


それを見て恭一は急に冷めていった。こんなどうしようもない雑魚が知っているはずなどないのだ。

だが逆手に持ち直した棍、既に少年の喉下へと下ろしていた手は止まる事無く、恭一もだからと言って特に躊躇(ためら)うでもなく突き下ろした。




◆ ◆ ◇ ◇ ◇




伝わった思いの外鈍い手応えを不思議に思う事もなく、恭一はすぐさま後ろへ飛び退いた。

刹那、(はし)った銀閃が鼻先を掠めていく。


恭一はそれを放った相手を見、また相手も恭一を見た。


「おいおい、何してん、だよ・・」


和佐であった。

先ほどまで凪の近くにいたにもかかわらず今は恭一のすぐ傍にいた。少し彼方で凪が驚きに目を見張っているのが判る。


何処から取り出したのか和佐の両手にはそれぞれ短い刀、小太刀が握られていた。先ほどはこれで斬りつけてきたのだろう。


それにしても。


呼吸は今にも絶え絶えで額からも驚くほどの汗が滲み出ては流れていた。何故かは不明だが和佐が極度に疲労しているのは明らかだった。つい数秒前までは元気が溢れ出ているようですらあったというのに。


「人殺しの、お守り・・はごめん、だぜ」


息も切れ切れにそう言って、和佐は両手を背中へと回した。再び手を戻したとき、その両手は何ももたれてはいなかった。


「それが悪い」


「まあ、な・・」


たった今人を殺しかけたようにはまるで見えない風に応えた恭一に対して、そこは和佐も慣れたもので自分の足元にいる少年を見ながら疲れたように一つ息を漏らしただけだった。


「鼎、今い」


凪の声とほぼ同時に和佐が動いた。

起き上がりかけていた少年の腕を取って自身は後ろに回る。締め上げると共にもう片手では口を塞いだ。


「お前もおいたが過ぎる、な」


「むぐっ・・」


先ほどの凪と同様、今度は和佐が少年を盾にするようにして凪たちに見せ付けてみせる。少年は何も言えず、少しだけ顔を歪めて和佐を睨みつけた。


「鼎を・・彼を離せ」


凪が手にした短剣を構えつつ睨んでくる。とは言っても口だけで手を出さないのは明らかだった。焦りがありありと見て取れる。


もう一人の少女も同様に、心配そうにおろおろとしていた。ただこちらは手の中の棍――恐らく少年と同じものだと思われる――は両腕で抱え込んでいる状態であり、凪とは違い本当に純粋に少年の心配をしているだけのようだった。

彼女に敵意はない―――()って、恭一の意識にも入る事はない。


「おいおい、行き成り斬りかかって来て謝罪もないのか?」


対して和佐は飄々(ひょうひょう)としたものである。その声色には若干の親しみと愉快さが含まれていた。

その態度が(しゃく)に触るのか凪が更に苛立った様子に変わる。


「早く解放しろ!!」


「何で?」


逆に和佐はさもおかしそうに聞き返した。それに凪は更に言い返し、


恭一はふとある方角に視線を向けた。


「何でではな、くっ!!」


煩いそれに、恭一は手にした棍を投げつけて黙らせた。彼女はそれを受け止めている。

睨んでくるがそれも気にせず、というよりも気にも入らないようで其処へ視線を向けたまま歩き出した。


「待て貴様。何処へ行く気だ」


横からまだ煩い声が聞こえてくるがそんなものは最早恭一に届いていない。


和佐はその恭一の様子を悲しそうに笑って見ていた。それから押さえ込んでいた少年の耳元に小声で何かを囁くと凪たちの方へと突き飛ばすようにした開放した。


「鼎、大丈夫だった?」


少女が少年へと駆け寄ってくる。

和佐はその二人の様子を少しだけ見てから、恭一の後へと続いた。


「まてよ、恭一」


その呼び止めに当然、何に対しても恭一は応えない。あの一点を見詰めて蜜に誘われるようにしてその足取りを、


「あ、あの・・・!」


気紛れ、だろうか?


恭一は立ち止まっていた。その消えるような一声に。いや、もしかすると消えるような一声だからこそ、なのかもしれない。その声は酷く誰かを連想させるから。


「・・・・ぁ」


その声を聞いたのは果たして誰だったのか。


「あの、恭一・・・・・・さん?ですよ、ね?」


自分の名が呼ばれた事に対して恭一は振り返って相手を見た。


「知り合いだったのか?」


その声からは僅かに驚きが漏れていた。そして凪と少年も同様なようで驚きに満ちた表情を少女へと向けていた。


答えはない。何故ならその相手、少女に対して恭一に見覚えはない。


「誰、だ」


恭一の刺すような視線に、少女は寂しそうに(・・・・・)俯いた。


「そう、ですよね。わたしの事・・・なんて憶えて、いませんよね」


ほぅ、と息を一つ吐いて少女は顔を上げた。だがその視線は未だ定まらず恭一の周囲を行ったり来たりするのみで決して重ならない。


「その・・済みません。どうやらわたしの所為で誤解、があったみたいなので・・・あや、謝ります」


「「は?」」


「誰だ、と言った」


「昨日ここで助けてもらって・・・思い出せませんか?」


「「はい!?」」


先ほどから無駄に喧しい少女の傍の二人は放っておいて、恭一は昨日の記憶を探ってみた。


「・・・・・・・」


思い出されるのは昨夜の散歩は相手の人数が多くて思いの外手間取り、帰宅が遅れたこと。そしてその所為で見た萌の悲しげな表情が目について離れない事、だけだった。

第一人助けをした記憶などただの一度もありはしない。あるのは逆、人を傷つけたものだけで唯一ともいえるものは失敗しているのだから。


もう一度少女の顔を見てみるも、やはり見覚えはなかった。


思い出す気配がない事を少女も悟ったのか、寂しそうに僅かばかり俯く。


「え、と・・・・恭一さん、もうい」


もういいですよ、と言いかけてか、不意に少女が一瞬怪訝(けげん)そうに目を細めた。だがすぐに取り繕うように僅かな笑みを浮かべて見せる。酷く下手だったが。


「済みません、恭一さん」


少女は振り返るなり後ろの二人に視線を合わせる。二人もそれだけで事を悟ったようで互いに頷き会うとそれぞれが表情を険しくした。


「・・・私もまだまだだな」


凪は僅かに俯いて悔しそうに漏らし、


「ふんっ」


少年は恭一たちを威嚇(いかく)するように今一度だけ睨みつけてから、


「それでは、失礼させていただきます」


少女は一礼をして、三人は公園の奥へと走っていった。


「どうしたんだろうな?」


和佐が不思議そうに漏らすが恭一には届いていない。

恭一はもう一度先ほど見ていた方角を眺めた。それはまた、凪たちが走っていったのと同じ方向でもある。


今宵は思いのほか、闖入者(ちんにゅうしゃ)が集っているようだ。


憎しみを見せておくれ、と。


誰かの声が聞こえた気がした。でも、それは気のせい。まだその時ではないと心のどこかで分かっているからか、それとも。


「邪魔は、させない」


そうして恭一はまた歩き始めた。向かう先はどれもが同じで変わりはしない。邪魔者が入るならばそれら全てを排除してでも進めばいい。それだけの事。


「恭一、お前は・・・」


言いかけた言葉を飲み込み、和佐は何かを振り払うように頭を振る。

しばらくの間遠ざかって行く恭一の背中を眺めて、和佐もまたその跡に続いて公園の奥へと入っていった。


其の狩場へと。







七宝殿〜居間で興っている事?〜


六輪「宴の痕には?」


萌 こんにちは


和佐 今回からは作者に代わり俺が司会をするぜ(萌ちゃんと二人〜、ヤッタネ)


萌 えっと……舞ちゃんは(どきどき)


和佐 え? ああ。今回は用事があるから外すってさ


萌 ふうん、そうなんだ(ほっ)


鼎 で、僕が来たってわけ


和佐 ぬお! 生意気坊主(二人っきりがぁ〜、邪魔だ)



生意気ってなんだよ(むっ)


和佐 そのままの意味だよ


鼎 何をっ(どこからか槍を持ち出して槍を構える)


和佐 ほぅそんなに殺られたいか(何処からとも無く日本刀と小太刀を取り出して構える)


萌 さて、話が進まないので二人は放置しておいて今回の話の説明です


和&鼎 何!!


萌 さて、作者さんの説明によると(がさごそ)


和&鼎 (あの袋、一体どこから出したんだ? それに前回作者封印されてなかったか?)


萌 えっと、『恭一恒例の夜の散歩です。そこで運悪く(?)凪達と遇う場面です』だって


萌 ふ〜ん、そうなんだ、私ちょっとしか出てないから…


和佐 この場面じゃ次回に続く、だな


萌 そうなの? わたし出番あるかな?


鼎 ちょっと無理だと思うよ、僕は出てるけど


萌 うぅ、どうしてわたしより鼎君の方が出番多いのかな?


鼎 むっ、"君"なんて子ども扱いするなよ、それに、出番が多いのは僕が重要だからだよ


和佐 (ガキが重要なんて有り得ねぇよ)、そういえばさぁ…


萌 なに、和ちゃん?


和佐 何気に『少女』が良く出てきてるな、って思って、前々回も出てたし


鼎 それは一応メインヒロインだからだよ、それと馴れ馴れしく姉さんのこと呼ぶな!


萌&和 ええっ!!! そうだったの(か)


鼎 何だ、知らなかったの、二人とも?


萌 初耳だよ、(そっか、この人が私の好敵手こいがたきなんだ)


和佐 でもさ、まだ名前一回も出てきてないぜ、彼女


萌 そう言えば、…そうだね、なら、いっその事ここでばらしちゃおうよ、鼎君


鼎 だから"君"って…ああ、もういいよ、でも名前は駄目、知られたら姉さんの身が…


萌 あぁ、そうだね(和佐の方を見る)……って、あっ、もう時間だよぅ


萌 じゃあ、またね〜、七話で逢おうね


和&鼎 (終るの早っ! 俺or僕まだ何も言ってないのに)




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