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神様は結構適当らしい。  作者: 月森 薫
第1章 神様の日々の始まり
8/12

第7話 戦っちゃう? 殺っちゃう? それともヤっちゃう?

「あっはっはっは、あー、笑った笑った。フルエルトの慌てぶりったらスゴいんだもの、思わず爆笑しちゃったじゃん」

 ひとしきり笑った後、あたしは涙の滲む目で腹を抱えて男四人をみやる。

「そんなガチで斬るわけないっしょ、あたしだって情ってもんはあるんだよ? 戦闘ならばいざしらず、キレた程度で即座に首刎ねるような短気じゃないしね」

 そういって笑顔を向けると、何故かフルエルトの顔が赤かった。なんでだろね?

風邪かと思い、つかつかとフルエルトの間近まで歩み寄り背伸びしてフルエルトの額にぺちっと手をあててみる。

「!!!!」

「んー、熱はないっぽいけど。夏風邪でもひいてんのかと思った」

 顔が近くなったためかそれとも本当に風邪なのかよく分からないが更に顔を赤くするフルエルトと、後ろでにあにあしている金髪天使×2、ぶすーっとした仏頂面の黒髪天使。

「……で? この三人は誰なの? フルエルト」

「「「よ、呼捨てっ!?」」」

 おおう、好リアクション。そんなに意外かぁ?

と思ったのも束の間、フルエルトの紹介に意識は奪われた。

「こほん、そこ黙れ。

 あー、コイツらはまぁ、下っ端だ下っ端。上級天使とかいうやつだな」

「とかいうやつという言葉に違和感を感じたのは私だけでしょうか。そして何気に上級じゃねぇか! 下っ端じゃなくね!?」

「あーいいんだそーゆーのは。上級でも実力には差があるし、な。

 名前だが、左からルクエにサクトにセンド。実力はまぁ、三人とも中と上の中の中の中の中の中の中の上くらい」

「それ微妙すぎて上なんだか中なんだかよくわかんない!」

 あれー、いつのまにあたしがツッコミになってるぞー。

「まあ、実力は自分で確かめてくれ。修練相手にはちょうどいいだろうから」

 ちょうどいい、ね。神様が下っ端下っ端と連呼していたことからして、あたしとどっこいどっこいかそれ以下かちと上ってとこかな。

何となくアタリをつけたところで、早速とばかりにあたしは言った。

「んじゃ、早速その実力、みてみたいなっ♪」

 あたしの清清しい笑顔に、(何故か)四人は引いたようだった。え、なんで?

「え、なんでみんな引いたようなカオすんの」

「みたいなじゃなくて正確には"引いた"なんですけど「なんかゆった? ルクエェ」・・・・・・いえ、何も」

 金髪長髪碧眼と三拍子揃ったルクエに若干黒さの混じった笑みを向けると、目を逸らされた。つまんねーの。

「・・・・・・ったく、ならしゃーねーな。オラ、修練場行くぞ」

「いいの?」

「いいのって・・・・・・。自分から言い出したことじゃねーか・・・・・・」

「いやぁ、まさか通るとは思ってなくって」

「・・・・・・。」

 半分冗談交じりだったっていうね。まあいいや、どうせ体も鈍りかけてたところだ。

「準備運動も兼ねて、一試合行きますか!」




 ということで、ところかわって修練場。

「まずは俺が相手だ」

 初戦は予想通り、センドという黒髪の天使らしかった。その手にはあたし同じくして刀が握られている。

と、そんなセンドを押しのけるようにして出てきたのは、敬語に長い金髪にルクエ。

「なっ、お前は出てくんな!」

「いえいえ、お楽しみは後ほど、ということですよ。初戦は僕、ルクエが相手になりましょう」

 優雅にあたしへ向けて一礼すると、ルクエの両手にはチャクラム、というのだろうか、円形の輪が現れた。

「・・・・・・いいね、面白そうだ」

 舌なめずりをしたあたしは、見せ場を取られていかにも不服そうなセンドを横目にちらり、ルクエに向き合った。

やっと戦闘です。琉藍ちゃんの実力は・・・・・・!?

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