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神様は結構適当らしい。  作者: 月森 薫
第1章 神様の日々の始まり
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第2話 鼓動と胎動、刻む

『・・・・・・分からないか? まぁ、そうだろーな。よし、じゃ、コイツらを元の姿に戻してやろう』

 とフルエルトが言った数秒後。

「・・・・・・戻すんじゃねーの?」

 拍子抜け感が否めない状況を思わず突っ込む。

『いや、戻せん』

「じゃあなんだったの今のフリは!?」

『いやー、色々と法則があってなー。

 この人界は天界アースガルドと違って、天使が天使としての姿を維持するための魔法素マナが圧倒的に足りねーんだ。だから、こっちにくるときは常に人間や動物の姿をしてる。そんなだから、今の状態で強引に変化魔術を解いちまったら、天使の存在自体が消えちまう』

 魔法素だかなんだか知らないが、ようは今は元に戻せないということだろう。簡単に言え簡単に。

はぁ、と溜息をついたところで、ふとある事実に思い当たった。

「・・・・・・あれ? じゃあなんであんたは透けてんの?」

『ああ、俺は特別』

 神様だからか。なんとなく、納得。

そこで数秒の間を空け、再びフルエルトが口を開いた。

『とりあえず、天界に来て、体験してからでいいんじゃないのか? まだ決断しろとはいわねぇ。俺が案内するから、ゆっくり決めろ』

 それは、フルエルトなりの譲歩だったんだと思う。正直、そんなことされたこともないあたしは嬉しかった。だから、

「・・・・・・、分かった」

 頷いた。

 承諾した後、フルエルトはあたしに手を差し伸べた。

「・・・・・・?」

『何だコレ、みたいなカオすんな。お前に翼はねぇからな、俺が抱えて飛ぶしかねぇだろ、心配すんな、人一人くらい、簡単に運べる』

 当然のように言われた言葉は、あたしには今まで言われたことのない言葉で。手を差し伸べられることすら、あたしには初めてで。その時、何かが変わった気がして。おずおずと刀を握った方とは逆の手を差し出すと、ぐいっと掴まれて、フルエルトは、にっと笑った。

『ほら、行くぜ。しっかり掴まってろ!』

 胸の奥で、確かに何かが生まれて、鼓動を刻み始めた気がした。

琉藍ちゃんにびんみょーな変化が!←


この子は結構不遇というか孤独な子です、そこらへんが後々いい具合にきいてく・・・(ry

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