序章 適当な神様の決定
「神様は本当に適当らしい」。
それがあたし、月森 琉藍が自称・神様に抱いた感想だった。
『えーじゃあ琉藍君、キミには早速、天界にいってもらおう』
・・・Why?
英語の成績万年2のあたしが心の中で思ったのはまずそれ。つまり、「なんで?」である。
ことの始まりはつい3分前に遡る。
学校が終わり、家路を辿っていていたところ万年不良女でもあるあたしは不良に絡まれ、それを返り討ちにした直後にこの神様が現れたのである。
そしてその第一声が、さっきのあれ。
「(あれ・・・? なんか変なもん見える・・・なんでだろ、寝不足・・・?)」
唖然呆然の体にて思うのは、つまりは現実逃避なのだった。
『ってか、人のこと変なもん扱いしないでくれる? あ、人じゃねーや』
「(つーかコレってあたしの幻覚なの? えぇ、その考えメチャクチャ嫌だ。自分で考えといて嫌悪感覚える)」
『オイてめぇ人のことなんだと思ってんだこのクソアマ。そして幻覚じゃねぇ実体・・・でもねぇな』
「(この中途半端な言い分を信じるか頭っから否定するかいっそのことコイツをボコボコにシメるか・・・さて、どれにしよう)』
『ちょ、待って待って待って! 一番最後の選択肢怖い! ガチで構えとらないで! 怖いって怖いってばだから人の話聞いてごめんなさいぃぃぃぃ』
「最初に人の話を聞かなかったのはどこのどいつだあああああああ!!!! そして人の心に不法侵入すんじゃねええええ!!!」
背中に背負っていた刀を抜き、このフザけた道化を本気で斬るつもりで構えを取る。
しばらくこの自称神様をビビらせたあと、刀の切っ先をつきつけて問う。
「・・・んで? このあたしに何か用?」
『エ・・・エート・・・す、すいません、琉藍さん・・・いや寧ろ琉藍様・・・その切っ先をどけて頂けるとわたくしとても嬉しいのですが・・・』
既にかなりビビっている神を一睨みしてから、あたしは言った。
「・・・とっとと用を済まして欲しいんだけど」
『す、すいません・・・』
そんな神の態度を一瞥、あたしは溜息をつくと刀を背中の鞘に収める。
ほっとした神は、やっと本題に入ったようだった。
『えーと、俺は神、フルエルト。この世界の統治をし、秩序を定め、また三柱神の中ではトップの"創世"を司る者だ。
今回お前の元にやってきたのは、お前という"神"に修行をさせるためだ』
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「はああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!?!?!?!?」
おはようございます、こんにちは、こんばんは。月森 薫です。
今回はかなりコメディチックに。しかも全然後先考えていないが故にかなり破天荒なことになりそうな←
とりあえず、不良少女琉藍ちゃんを生暖かい目を見守ってあげてくださいな(´・ω・`)